ポートアイランドII期

日栄運輸がオフィスビルを新築予定 ポートライナー中埠頭駅前 企業ビル集積地区の今後の行方は?


ポートアイランドのポートライナー中埠頭駅前にあった事務所ビルの解体が行われています。事業主は日栄運輸株式会社。摩耶埠頭に本社を置く物流会社です。


同社が新しい事務所ビルをこの地に計画しており、積水ハウスが解体と施工を受注しています。積水ハウスの発注で中田秀建設と平成興業が解体工事を進めているようです。


既に既存建物の地上部は姿を消し、瓦礫の山が積もっています。工期は来年6月末まで。ハウスメーカーの積水ハウスが事務所ビルを手掛ける例は珍しいかもしれませんが、それなりの実績はあるようです。最近は同じくハウスメーカーのダイワハウスがホテルやオフィス、賃貸マンションの設計、施工に力を入れている例が目立ちます。どの程度の規模の建物となるのでしょうか。


周囲はポートアイランドI期のファッションタウン地区として開発されたオフィスゾーンで業務ビルが多く集積します。向かいは田崎真珠のTASAKIジュエリービルが聳えます。田崎真珠は社名をTASAKIに変更しましたが、経営危機に陥り、ファンドに吸収合併されました。


公園を挟んで対峙するのはアシックスのグローバル本社。5年程前には隣接する幽霊ビルを買い取って、グローバル本社機能の強化に充てるという構想があり、芳しくない神戸企業が多い中で世界で稼ぐグローバル企業の急先鋒として輝いていましたが、現在は往時の勢いを失い、前期は20年ぶりの赤字を計上。


アシックスの隣は業務用音響機器や映像機器で飛躍的に成長している優良企業のTOA本社。前述の二社が振るわずの中、この会社は頑張っているのが救いです。


奥には再上場を果たしたアパレル大手のワールドの本社ビルが聳えています。

重厚長大企業の衰退や消滅が港湾都市・神戸の衰退を招いている事実は避けようがありませんが、この動きを読んでこれらに取って代わるとして期待されてきたファッション・アパレルの有力企業も時代に翻弄されて勢いを失い、神戸経済を支えてきた多くの企業が競争に付いていけていない事も神戸の衰退の一因ではないでしょうか。

シスメックスや前述のTOA等、世代交代を担える大企業の台頭は頼もしいですが、名古屋のトヨタのように地元経済を一手に担える程の力は無く、重工業のように大きな雇用を生む事もありません。スタートアップの集積とユニコーンの出現を期待しての取組は必要ですが、即効性はありません。

南側の医療産業都市への企業進出促進に加えてI期エリアの活性化についても具体策が乏しいと、再開発が進んで三宮にまとまったオフィス床が出現すれば、自社ビル保有を負担と感じる企業が都心へ流出・回帰する例が相次ぐかもしれません。意図的にこれを狙うというのも一つの戦略でしょう。


中埠頭駅は目の前という立地です。

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