姫路市が発表した最新の観光動態統計において、年間の総入込客数が1,118万4千人(前年度比21.1%増)に達したことが明らかになりました。この「1,118万人」という数字は、平成28年度(2016年度)以降で最も多い入込客数となります。平成27年度(2015年度)の「平成の大修理・グランドオープン」という国家的フィーバー期を除けば、過去最高水準に位置する極めて意義深い記録です。

今回の発表で最も際立っているのが、分類ごとの伸び率の対比です。
観光施設: 5.8%増
スポーツ・自然観賞等: 1.3%増
まつり・イベント: 67.9%増(大幅増加)
定番の観光施設や自然環境が堅調な数字を維持する一方で、「まつり・イベント」が前年比約1.7倍という圧倒的な伸びを記録し、全体の数字を力強く牽引しました。
この背景にある大きな文脈の一つが、大阪・関西万博の開催による関心の高まりと、それに連動して姫路市内で展開された万博関連のイベントや事業の存在です。

世界中から関西エリアへと視線が注がれる絶妙なタイミングにおいて、姫路はただ受動的に観光客を待つのではなく、城下町としての歴史的資源と現代のイベント体験をクロスさせる施策を矢継ぎ早に打ち出しました。その「場」の熱量が、多くの旅人の足を姫路へと向かわせた要因と考えられます。

また姫路観光の最大のハイライトである姫路城周辺の観光施設入込客数は、286万2千人で全体の55.4%を占めており、市内観光の中心として不動の地位を築いています。前年度と比較では、姫路城周辺が5.6%増、アクリエひめじは20.2%増、書写山周辺は10.0%増となり、多くのゾーンで増加がみられましたが、その一方手柄山周辺は8.2%減となっており、ゾーンによる明暗が見られました。

月別入込客数を比較すると、11月が114万5千人と最大、3月が70万6千人と最小となっっており、前年比ではすべての月で増加しました。
ただ外国人入城者数は54万7千人となり、前年度から0.4%減とほぼ横ばいです。元々、姫路城は英語圏の国からの観光客に人気が高い観光スポットでしたが、中国語圏の国からの観光客数は減少し、その他の言語圏からの流入で補う形は全国の他エリアと同様です。

今年は、手柄山平和公園駅やその駅前に大和工業アリーナ姫路が開業した為、以降の更なる観光入込数の増加が期待できますが、25年度は万博関連のイベントに伴う入込数が多かった為、この減退を補う事ができるかどうかによって今後の動向が左右されるでしょう。

しかしハード面のみに頼らず、ソフト面の効果が発揮されての実績をもたらした事は今後の姫路観光活性化を考える上で重要なヒントをもたらしたと言えます。HYOGOが最大の注目を浴びている中、神戸空港国際化も後押しとなり、世界との距離はグッと縮められています。神戸、姫路、城崎と兵庫県内観光のキースポットによるトライアングルのネットワーク・連携を強化して、兵庫の評価を最大化し、ゴールデンコースからの流入を高めていきたいところです。
姫路市の観光客数が過去2番目を記録 観光客入込数の飛躍的増加と地域活性化の要因・今後の展望を探る
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