碁盤目に整った京都の都心部にて、京都駅から真っ直ぐ南北を貫く目貫通りの烏丸通りは文字通りに京都を代表する大通りです。地下には市営地下鉄烏丸線が走っています。
特に東西を横断する京都商業地区のメイン通りとなる四条通りとの交差点はまさに京都の「ザ・都心」。交差点地下では阪急京都線の烏丸駅、地下鉄烏丸線の四条駅が交錯しています。
四角に重厚な建物を配置し、非常に風格のある景観が創り出されています。
まず北東角は、左のアールを帯びたコーナー部にルネッサンス様式の柱を連ねる建物は京都三井ビル。1984年築で地上8階建てのオフィスビルです。
向かいの南東角には、同じくコーナー部に近代建築の柱とエントランスを合わせたモダンクラシックな京都ダイヤビル。2007年築の地上8階建て。
時計周りに回っていくと、烏丸通りを挟んで四条烏丸ビルの向かい、南西角に立つのが四条烏丸ビル。1993年築の地上8階建て。
そして最後に南東角にはアーバンネット四条烏丸ビル。地下階から地上3階は商業ゾーンの「LAQUE京都烏丸」。2010年完成で地上7階 地下1階建て。
ずっしりとした安定感のある建物が鎮座する交差点は祇園祭で山鉾の巡行のスタート地点としても有名で、TV中継でも毎年登場する京都の顔です。
オフィス街としての顔も色濃く、京都ビジネスの中心としての役割も果たします。
烏丸通利り沿いには比較的新しいオフィスビルも多く立ち並んでいます。この大型ビルは京都御幸ビル。
御幸ビルの隣にある木材をふんだんに利用した、特徴的な意匠を持つオフィスビルは第15長谷ビル。
烏丸通りには近代建築も多く点在しています。ホテルモントレー京都は隣接する復元近代建築のみずほ銀行京都中央支店ビルとの調和を意識したデザインです。
DEAN&DELUCAの入る旧北國銀行京都支店ビル。神戸より京都の方が残されている近代建築の数は多いです。
先日ご紹介した新風館のあるのも烏丸通り。
地下鉄東西線の走る御池筋まで下ってきました。烏丸通りと御池筋の交差点にもランドマークが立っています。
ガラスのアールが特徴的なニチコン本社ビル。昼夜問わず存在感を放っています。
京都の街は大通り沿いや交差点に見栄えの良い大型ビルを並べていく傾向が強く、一歩裏通りに入ると、狭小の建物や民家がひしめいて立っています。
京都人は悪く言えば見栄っ張り。なので見せる場所はしっかりと整えて見せる。これは京都だけに関わず、都市としては当たり前の事かと思いますが、神戸の場合は何故か都心部の主要駅前や大通り、交差点の見栄えが非常に悪く、そうでない場所に立派な建物が立っていたりと、チグハグ・アンバラスさが目立ちます。
四条通りについては、また次回で詳しく触れたいと思います。