地域探訪: 名古屋・ＪＰタワー名古屋/KITTE名古屋 日本郵便の不動産活用プロジェクト第3弾は巨大なオフィスタワー

JPタワー名古屋は名古屋駅前の中央郵便局分室跡地を活用して日本郵便が開発したオフィスを主体とする大規模再開発ビルです。地上地上40階 地下3階 延床面積約181,000平方メートル 高さ195mの規模で、名古屋市内では5番目の高さを誇ります。隣接するJRゲートタワー名古屋と同時に建設されました。



JRゲートタワーと接続した幅広な巨大低層部。地下1〜3階は商業施設「KITTE名古屋」となっています。



勿論、名古屋中央郵便局とゆうちょ銀行名古屋中央支店は建物1階に入りました。



現在、大阪中央郵便局跡で目下建設中のJPタワー大阪もそうですが、とにかく大きな敷地面積を活かして建物が巨大化しており、圧倒される迫力です。三宮で市役所2号館跡に建設される複合ビルも南北幅の大きな建物になる予定ですが、幅も高さもこのJPタワー名古屋の大きさと比較すると小粒に見えてしまいます。



その大きな規模を活かして、基壇部内部もゆとりのある造りが特徴になっています。2階はJRゲートタワーとひと続きになっているので、JR名古屋駅から直結しています。2層吹き抜けの天井の高い通路が建物中央を貫いています。



内装は木材を多用とした上質感と暖みを備えた雰囲気で落ち着いた空間を演出しています。商業施設と謳っていますが、地下階を除いては店舗が多く連なっている構造ではありません。



圧巻は南側にある3層吹き抜けのアトリウム空間です。トップライトは自然光が降り注ぎます。



開放感の高い巨大なアトリウムはJPタワー内のKITTEのシンボリックな存在になっているようで、JPタワー丸の内には5層、JPタワー大阪でも4層吹き抜けのアトリウムが構築されます。



このアトリウムは大規模災害等が発生した場合には、耐震性と床面積を活かして帰宅困難者の一時避難施設としても機能する計画です。普段は来館者や上階のオフィスワーカーの憩いの場として活躍しています。



商業施設内の店舗は飲食店が大半を占めています。高島屋を中核としたJRタワーズや名鉄百貨店、ミッドランドタワー、地下街等、名駅には既に多くの商業床がある為、流石に更なる物販店の誘致は難しかったのだと思います。



飲食店の多い事はビル内のオフィスワーカーにも好評でしょう。ビル外に出ずともランチや飲み会、会食に行ける環境は重宝されます。またビル1階は市バスターミナルと直結しています。



オフィスフロアの基準階面積は2,300平方メートルと中部圏最大級の規模です。事務所は地上5〜39階の34フロアに渡ります。最上階にはあのCMで有名なスカイグループの名古屋支社が入居。他にも著名企業の支店、支社が入っています。



通りを挟んで高さが170mを超える超高層オフィスビルが6棟も縦列する都市は三大都市にしか出来ない芸当と言えます。



JPタワー名古屋の北側に隣接して2020年に完成したダイヤ名鉄ビルは地上14階 延床面積1.8万平方メートルの規模の大きなオフィスビルですが、流石に200m級ビルに囲まれると小さく見えてしまいます。