雲井通5・6丁目再開発

神戸三宮雲井通5丁目地区第一種市街地再開発事業 公開された図面から読み解くバスターミナルI期ビル その2(平面図)



雲井通5丁目再開発株式会社が発表したバスターミナルI期ビルの概要に示された図面に基づく深読みその2は平面図です。立面図や断面図では分からなかった詳細も平面図から読み取る事が出来ます。それでは各フロア毎に内容を見ていきましょう。

平面図



まずは地下2階からスタート。地下2階の北側の大半を占めるのが駐車場です。南側は管理諸室によって占められています。車はスロープを経て、1階から直接、地下2階に乗り入れる事になります。



地下1階です。こちらも南側は管理諸室と一部は駐車場へのスロープが占めています。東側にはかなり大きな駐輪場も設けられるようです。そして中央より北側は全て商業用のフロアとなります。北西角にエスカレーター、エレベーターの垂直動線もまとめられています。最終的にはこれまでのようにこの地下1階に接続する地下通路によって駅とも連絡する事になるでしょう。



地上1階です。南側は駐車場の出入口と管理諸室、荷捌きエリア。そして北側にはバスターミナルのバース、あじさい通りに面しては路面店の商業フロアが設けられます。バスは北東側・葺合南131号線からターミナル内に入り、ビル内の西側車路を経て、中央幹線に出るという経路です。乗降バースはこのI期完成時は5バースが整備されます。



地上2階です。建物全周をデッキが囲むように整備されます。また南側は三ノ宮駅から伸びる歩行者デッキと接続します。北側中央にはバスターミナルの施設(主にチケットカウンター等)が備わり、残りのフロア大半は商業フロアとなります。飲食店や物販店の出店が見込まれます。また上層階へのエレベーターホールも2階に設けられています。



地上3階は西側の一部にデッキが設けられ、これに面する部分は商業フロア、それ以外の大半はバスターミナル施設です。待合空間等のスペースとなるのではないかと思われます。



この平面図を見る限り、イメージパースで示されていた複層に渡った開放的な吹き抜け空間や先進的なバスターミナルではなく、かなり現実的なフロア構成になっているようです。それともこのイメージはII期計画完成時に実現するものなのでしょうか。出来れば、こうした魅力的な空間造りを目指して欲しい限りです。

地下2階、地上1〜3階に掛けての商業施設の床面積は8,000〜10,000平方メートル程かと思われます。



4-5階がどうなっているのか分かりませんが、一気に6階に飛びます。6階が大ホールのロビー空間になるようです。3階から一気にこの6階まで直通のエスカレーターが設けられる事になります。



9階は西側に図書館。中央はホール。東側にはオフィスという配置になります。



そして10階は図書館や屋上庭園用のロビー空間が設けられています。更に上層階のオフィスフロアやホテルへのえ図書館内には9階と行き交うエスカレーターも整備されるようです。屋上庭園は階段式になっており、高低差を設けます。



屋上庭園の最北端は最高部となり、六甲の山々や新神戸方面を望む眺望が大きく広がる予定です。



そして蒲鉾型の図書館が屋上庭園に面しています。読書や勉強の合間に庭園で気分転換をする事も可能ですし、オフィスフロアのワーカーが庭園で昼休憩という光景も見られる事でしょう。



オフィスフロアとホテルフロアは専用エレベーターで高層階に到達します。

図面の公開は色々と期待と興奮が高まる内容ではありましたが、同時にイメージ図との乖離に少しガッカリする点もありました。II期計画が進行すると、バスターミナルを含めた低層部の床面積は大きく拡大しますので、構造から大きく変わる事になる為、将来的にはイメージに近づくという希望を持っていたいと思います。
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