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今年度予算案や市長の会見の中でも示されている新神戸駅前周辺の再整備計画。現在の陸の玄関口は駅舎外観や駅前広場も含めて殆ど初期整備の段階から手が入っていない状態です。
その駅前で地質ボーリング調査が進行中です。
その内容は河川法に基づくボーリング調査との事です。
駅前広場で実施されている今回の調査の目的は何でしょうか。
布引の滝から新神戸駅の真下を経由して神戸港に流れ出る生田川。かつてはフラワーロードを流れていたと言います。
そのフラワーロードに人工の沢を新神戸から三宮まで流す構想が持ち上がっています。このボーリング調査はこの水路整備を目的としたものでしょうか。
新神戸駅前の再整備は以下の内容で行われる予定です。
- 新神戸駅前広場再整備
- 生田川・生田川公園の再整備
- 夜間景観形成推進
- 地下鉄駅構内下りエスカレーターの整備
新神戸駅は山の中腹にある為、駅前広場は高低差のある二段階の構造となっています。
上の段は駅舎の高さに合わせて構築された人工地盤の上に道路や広場を整備しています。
しかしこの地盤の大半を占めるのは送迎に来る一般車用の駐車場です。
広場の中央からは生田川が望めますが、こここから階下へのアクセスは駅構内のエスカレーターやエレベーターを利用する必要があります。
再整備案ではここから直接、階下へと降りられるようにアクセス路の確保を検討しているようです。
しかし降りた先の階下の大半も駐車場です。
道路を一本隔てると、生田川公園が広がっています。
新神戸駅前に賑わいが生まれる事に反対ではありませんが、都心部における新神戸のポジションニングを再定義し、駅前にある最大商業施設である新神戸オリエンタルシティ/コトノハコや地下鉄新神戸駅との連携・回遊性向上も再整備計画に盛り込まれるべきです。単なる広場のリニューアルに留まるのであれば、現在の単なる交通拠点から大きく変わる事は無いでしょう。
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新神戸は新幹線の駅ですから神戸空港と並ぶ神戸の交通の要衝であることには誰も疑問を持たないでしょう。
記事内でも言及なさっての通り、新神戸は新幹線の新神戸駅、新神戸オリエンタルシティ、地下鉄の新神戸駅の接続が壊滅的に悪いのが問題だと思います。
再整備するのであれば上記回遊性を改善しなければうまくいかないように思います。
それと新神戸と言えば気になっているのが、1.新神戸-三宮-神戸空港を結ぶ交通機関と、2.阪急と地下鉄西神山手線との相互乗入の件です。
1.の神戸空港への交通機関については、ポートライナーの8両化と新神戸延伸では、神戸空港の規制が大幅に緩和・撤廃されたときに輸送量の大きさに対応できませんので、中・長期的な視点から見ると地下鉄などの鉄道を敷設するのが適切です。
ポートライナーをはじめとするAGTはそもそも大量輸送に向いておらず、スピードも遅いので、ポートライナー自体の在り方も考えるべきと思います。
ただ、本当に歯がゆいのは、関西三空港懇談会ではいつも神戸空港の国際化について前向きに検討するという話に落ち着く割には、具体的な国際化や発着数・時間の規制緩和について進展がなく、このままでは絶好の機会に当たる2025年の大阪・関西万博に間に合わない可能性もあります。
2.の阪急との相互乗り入れについては昨年6月に久元市長が、いったん白紙化と言っておきながら、半年も経過していない昨年末には手のひらを返して「可能性を追求する」と言っています(じゃあ、何のために白紙化したの?)。
接続先は三宮での接続を阪急は希望しているようですが、新神戸で接続できると新神戸の発展に期待ができます。
上記神戸空港との接続と阪急との相互乗り入れがはっきりしないうちは新神戸の再整備をしても、さんちかの再整備と同じように小規模で効果に乏しいものになるでしょう。
きっとしん@こべるんさまも、そういう意味で「ポジショニングの再定義が必要」と仰ってなのではないでしょうか。