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新港第2突堤・その基部の再開発に関するサウンディング型市場調査の結果



新港突堤西地区の再開発が進む中、神戸市は次期再開発エリアとして、新港第2突堤・その基部の事業化に向けて検討を行なっています。7月にはこのエリアの開発について民間事業者14社の参加で説明会・現地見学会を実施した上で、13グループによるサウンディング型市場調査を行い、ヒアリング結果によってこの開発に適した内容やポテンシャルの確認に至る運びとなりました。

13グループは不動産事業者、建設関連事業者などから構成されています。ヒアリングの結果は以下となりました。


・一体的(突堤と基部を)な開発が理想ではあるが、事業体の組成や資金調達等の関係から、段階的な開発が望ましい。

・長期的な視点をもって、現段階から事業をスタートさせるべき。

・事業参画にむけての現時点での判断は困難。

やはりコロナ禍の中で新たな大規模再開発プロジェクトをすぐに事業フェーズに移行させるのは現時点では難しいと言えます。

導入が望ましい施設については以下が挙げられました。


<突堤部>
・宿泊施設、文化・集客施設など

<基部>
・商業施設、宿泊施設、駐車場、業務施設、文化・集客施設など
※突堤部を主たる施設とした提案が多数


宿泊を主体とした複合施設を突堤に配し、基部にも他の機能を持たせた施設を念頭に置く意見が多いようです。突堤には既にメリケンパークオリエンタルホテルや神戸みなと温泉蓮等、成功例の実績がある為、導入のハードルは比較的低いと思われます。



加えて市は基部にある既存倉庫の活用案についても意見を求めましたが、殆ど否定的意見が多く、解体が望ましいとこの案は一蹴されてしまっています。

エリアの建蔽率率、容積率については突堤部、基部ともに現行基準で土地利用可能との意見が複数を占める一方、導入施設により、少し足りない可能性があるという意見もあったようです。対象地区の区分である準工業地域は建ぺい率60% 容積率200%です。但し準都市再生特別措置法の容積率緩和によって400%まで引き上げる事が可能です。進行中の三宮新港町計画でもこの容積率緩和が図られました。今回の対象地の敷地面積はかなりの大きさ(突堤部約19,340平方メートル、基部約8,200平方メートル)がありますが、第一突堤がダヴィンチアドバイザーズによる開発がリーマンショックによって頓挫した後、その後の開発事業者選定でラスイート一社の応募に留まった経緯を踏まえると、やはり公募のタイミングが重要になります。第二突堤は少なくとも中突堤のメリケンパークオリエンタルホテル級の規模や意匠を有するシンボリックな開発を是非とも期待したいです。
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