そごう西神店が本日遂に閉店を迎えます。西神中央駅ビルに出店して以降、29年の間、西神ニュータウンの中核商業施設としてエリアを牽引してきました。一時はそごう神戸店、西武高槻店と共にH2Oリテイリングに譲渡される絵が描かれ、百貨店としての存続に光明が差したかに見えました。しかしながらそごう西神店のみは切り離され、セブンアンドアイにその命運を再び託されました。今から思えば、もうこの際に阪急は市営地下鉄への乗り入れは断念していたのでしょう。
セブンアンドアイホールディングスの百貨店は関西エリアでの店舗再編において建て替えられて間もないシンボリックな大阪店を真っ先に売却し、更にはそごう神戸店、西武高槻店、八尾店、大津店等が尽く譲渡や閉店を余儀なくされ、同ホールディングにおける関西地区最後の店舗となったそごう西神店が姿を消す事で一切の店舗を抹消する事になりました。
閉店前最後の週末となった昨日、閉店セールには周辺地域から有終の美を一目見ようと多くの人々が詰めかけました。コロナ禍下での閉店とあり、こうした大型商業施設の閉店時には設ける事が通例となっている閉店セレモニーも割愛されてしまいました。
店舗前には入店する人々の混雑緩和の為、交通整理の列ができていました。
そごうのアイコンであった人形仕掛けの壁時計も後継施設の開業の際には撤去される事になると思われ、これで見納めになるのではないでしょうか。
周辺道路も普段以上に混雑していました。こうした閉店セールでいつも思う事はこれだけの集客をできるのなら、通常時には何故、人を集められなかったのかという矛盾です。
そごうは数ある百貨店の中でも拡大路線の急先鋒的な存在で、バブル期に計画された全国の再開発ではどのプロジェクトにも必ず参画している程でした。
そごうは本日、徳島県内唯一の百貨店である徳島店も閉店します。
後継には既に商社の双日が引き継いで新しい商業施設へ生まれ変わらせる事が決まっています。プレンティと差別化した大型店のテナント誘致が主方針として示されています。
時代の流れとして地方や郊外の百貨店の閉店はもう珍しい光景ではなくなりました。神戸でも既に神戸阪急、大丸新長田店、そごう神戸店に続く四例目です。そごう神戸店以外は百貨店としてではなく、ショッピングモールに転換された事で成功を収めています。百貨店のみでなく旧態の流通ビジネスモデルが転換と淘汰を迎える中、まちづくりも大きく再考を迫られる状況に面している事は間違いありません。
そごう西神店が29年の歴史に終止符 発祥の関西からそごうが消滅 新商業施設として来年開業
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先日久々に神戸に訪れましたが、もう阪急のビルの建物はほとんど完成に近づいていますね。
百貨店についてですが、よほどテーマパーク的な非日常空間を提供できない限り、今後の存続は厳しいのではないでしょうか。新型コロナウイルスの影響で店員が直接対面することも難しいので、百貨店から一般ショッピングモールへの流れはまだまだ続くでしょうね。
阪急は西神店を引き継がなかったことに、胸を撫で下ろしている事でしょう。
コロナ禍において、神戸阪急でさえ存亡の危機かもしれません。百貨店と運命共同体でバブル期以降この世の春を謳歌していた大手アパレルブランドは軒並み大リストラで店舗を閉店し、従業員の大幅な整理をして、ネットに存続の一縷の望みを託しています。
昨日の友は今日の敵に成ってしまったわけです。百貨店は今までのような場所貸し業ではやって行けないのは自明の理です。
そごう西神店は、都心への距離が逆に地域に根ざした品揃えで活路があると双日が判断したのでしょう。生き残りの目は有ると思います。
翻って神戸阪急の戦略がどうなるのか。三宮再開発の一翼を担っているだけに注目されます。
こんにちは。
> こうした閉店セールでいつも思う事はこれだけの集客をできるのなら、通常時には何故、人を集められなかったのかという矛盾です。
前の西神中央の記事でもご指摘申し上げましたが、やはりテナントなどの時代に合ったアップデートが徹底されていなかった結果、「なんでもあるけど欲しいものはない」状態に陥っていたことが主因であると考えております。
記憶に新しいところではそごう神戸店、東急ハンズ三宮店、古くはダイエーがそれに該当します。
閉店セールでやってきたお客さんはかつてそごうがトレンドの先端だった頃を懐かしんでか、あるいはあの頃の若き日の自分自身を懐かしんで集まってくるのでしょう。
umieのリニューアルの話を聴いたときは「え⁉もうリニューアル?」と驚いたのですが、今の西神中央のテナントを見ていると、umieの選択が正しかったことを痛感しています。
古いスタイルを貫いて閉店したそごう神戸店と、うふふガールズなどの若い女性向けの対応を含めたアップデートを怠らなかった大丸神戸店との明暗を見ても明白であると考えます。
その点双日グループはピエリ守山を立て直した実績がありますし、テナントが古いことが問題なのは明白なので、テナントを刷新することで集客は見込めると私は期待しています。
西神中央のテナント更新が不十分であることについて摂津国人のコメント
https://koberun.net/blog-entry-%e3%81%9d%e3%81%94%e3%81%86%e8%a5%bf%e7%a5%9e%e5%ba%97%e9%96%89%e5%ba%97%e5%be%8c%e3%81%ab%e3%81%af%e5%8f%8c%e6%97%a5%e3%82%b0%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%97%e3%81%8c%e5%95%86%e6%a5%ad%e6%96%bd%e8%a8%ad.html#comment-38686
ところで、神戸の景気も相当悪くなっているようで少々心配です。
東急ハンズ三宮店だけでなく、神戸風月堂が和菓子の製造・販売を取りやめる話や、シュークリームのヒロタが三宮店を含めた近畿圏の4店舗を閉店する話、ビレッジバンガード三宮店の閉店の話など閉店や業務縮小の話題に事欠きません。
神戸電鉄の利用者数が低下して「路線だけでなく会社の維持も難しい」との報もありますので、以前から粟生線の廃線の話はコメントさせていただいておりますが、思ったよりも早い段階で廃線になる可能性があります。
粟生線が廃線になれば、周辺人口の一部は西神中央を経由して三宮に向かおうとするでしょうから、人口が多い郊外の住宅地である西神中央には今後時代に合ったテナントを集中させて、週末のお買い物は三宮まで行かなくても西神中央で事足りるよう、早急に対応する必要があります。
東急不動産、利益率0%台の「東急ハンズ」に改革圧力
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63156150Y0A820C2000000/
神鉄、コロナで乗客激減「阪神・淡路上回る危機」
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202007/0013496092.shtml
神鉄粟生線廃線に関する摂津国人のコメント
https://koberun.net/blog-entry-%e9%88%b4%e8%98%ad%e5%8f%b0%e9%a7%85%e5%89%8d%e5%ba%83%e5%a0%b4%e5%8f%8a%e3%81%b3%e9%88%b4%e8%98%ad%e5%8f%b0%e5%b9%b9%e7%b7%9a%e5%86%8d%e6%95%b4%e5%82%99-%e5%91%a8%e8%be%ba%e5%b7%a5%e4%ba%8b%e3%82%82.html#comment-35312
端的に言えば、わたしは西神そごうの後継は郊外型イオンモールしかないと思ってます。かつてのデパートの様式を引き継げるのはイオンモールのような巨艦店舗でしかありえません。
かつてデパートがやっていて、現在失った機能。買い物が出来て、遊べて、食事ができる、家族が一日楽しく過ごせる場所を実現できているからです。
問題は中元歳暮の外商部門ですが、これもまたネット販売が置き換えでデパートの代替をしているので今後は必要がありません。
あと、駅前ですが大型駐車場の問題かな。車でやってくる明石、加古川、三木、小野など神鉄宍粟線あたりの方面の客層の取り込みのためにも必要でしょう。
郊外型商業店舗はどれだけ多方面から顧客を呼び込めるかが勝負ですからね。
要するに全国的にも、今までのデパート事業形態そのものが必要性のないものになりつつあります。
梅田の阪急百貨店や阪神百貨店が賑わっているのは人口と周辺開発によって、新しいテナント、新しい業態の商業施設が次々出店することで相乗効果が出ているおかげです。
こうなると都心の三宮再整備における商業施設の切り札となるのは、まずはヨドバシカメラの神戸初出店しかありえませんね。
ここを大規模商業施設として運用する為には、kkbbさんご指摘のように、広域からの集客には不可欠な駐車場が最大のネックとなると思います。車での駐車場へのアクセス、駐車場から店舗までのアクセスが長く煩わしく感じます。
ここを専ら駅利用顧客と周辺居住者用と考えるならもっとコンパクトにしてデパ地下のように高級食材・菓子等を充実させて周辺エリアと差別化を図った方が良いとおもいます。というのも広域からの集客力では舞多聞・小束山エリアの大規模商業施設群に太刀打ちできません。こちらは車に特化した施設群なので車でのアクセスが解り易く周辺道路は混雑しますがストレスになる程でもない。
西神そごうは、今となっては、そのサイズを持て余してしまいますね。パソナが本社機能を淡路島に移転するようですが、西神の強みである西神インダストリアルパーク、神戸テクノロジスティックパーク、神戸サイエンスパーク、神戸ハイテクパーク、神戸流通センター などの産業団地への進出企業のサテライトオフィス場合によっては本社として余った床を供給できませんかねぇ。