3月末の完了を予定して進められているJR三ノ宮駅構内天井の耐震改修補強工事。かなり完成形に近づいてきました。改札外コンコースでは東改札、中央改札共にこれまで視界への圧迫と通行の妨げとなっていた作業床とそれを支える鉄骨の梁と柱が全て撤去されて元の開放感が復活。
残る作業は柱の仕上げとなりました。柱は鉄骨で補強して耐震性を高め、上から化粧パネルを取り付けていきます。
これが完成形のようです。下半分はマットなステンレスのパネルで覆い、中央にアクセントとなる装飾が取り付けられています。上半分はこれまで通り白を基調とし、ボードで覆った後にマットな化粧シートで全体を巻きました。天井梁との接合部である柱頭は柱の太さに合わせつつも昭和初期の駅開業時から受け継がれてきた歴史ある石膏装飾のデザインを再現。クラシックとシンプルモダンの融合と表現すべきか。
改札機前の3本の柱ですが、上部をよく見ると、鉄骨内部に他の柱には存在しない配線が見えます。これらの柱のみは照明演出があるのかどうか。
これまでもお伝えしていますが、天井や梁は軽量化と耐震補強が図られた上で美装化されました。照明は全てLEDに交換されて明るくなりました。
なぜか中央コンコースの一番北側の柱のみは以前の化粧パネルが巻かれたままで柱の上部だけが剥き出しになっています。これから他の柱と同様の耐震補強と美装化が図られるのでしょうか。
東改札外コンコースも柱の仕上げが進んでいます。こちらには円柱だけでなく角柱も並びます。円柱と同じく下半分はステンレスパネルです。
改札機前の二本の細い柱は手を加えられていません。補強されなかったという事は構造柱ではないのでしょうか。他との調和のために美装化は図られて欲しいです。
ちなみに駅コンコース天井と柱の耐震補強工事はJR三ノ宮駅だけでなく、神戸駅、兵庫駅でも進められています。写真は兵庫駅の様子です。こちらも三ノ宮駅と同じで、柱内部の鉄筋補強の上から更に鉄骨の補強フレームを施し、化粧パネルを取り付けています。天井も補強の上で軽量化し、照明はLEDに変えられました。ただ改札外の天井はダウンライトではなく直管型のベースライトです。改札内にはダウンライトが一部採用されています。
兵庫駅の柱下部の美装化には暖色系の石調パネルを選択。改札外コンコース内の全ての鉄骨柱と梁、作業床はすでに撤去済ですが、美装化の図られた天井とこれまでのままの天井が交互になっていたりと、チグハグ感が否めません。梁も手付かずですし、三ノ宮と比べると見劣りします。ただまだ作業途中ですし、当初3月末までだった工期は延長されているようですので、完成を待ちたいと思います。神戸駅は作業が最も遅れており、まだ完成してお披露目になっている部分はありません。
JR三ノ宮駅天井耐震改修工事
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