元町通3丁目・元町商店街に面したパティスリー・グレゴリーコレ元町本店。昨夏に閉店し、中山手通に移転しました。その店舗ビルは約半年の間、閉鎖された状態が続いていましたが、元町駅前で営業する神戸プラザホテルのアネックスホテルとして建て替えられる計画が明らかになっています。そして遂に既存建物の解体が開始されました。
建物の解体及び新築建物の施工は大和ハウス工業が受注しています。ここ最近、大和ハウスの設計・施工現場が都心でも増えていますね。ただそれらの多くは必ずしもデザイン性に優れているとは言えない物件が多いのは偶然でしょうか。戸建や賃貸住宅で培われたモジュール設計によってコストは抑えられ、少ない投資で目的を達成させる事が出来るのは事業主にとって大事だとは思いますが、低コスト建物が並ぶ街は総体的にその価値を下げてしまい、それは地価や街の繁栄にも大きく影響します。
今回の建物の設計は別会社ですが、パースを見る限りでは商店街に面していない建物の外装材にコスト削減が強く見られます。景観審議会では「上層部の外壁色彩について暖かみのある色彩の検討」を要請されたの対し、外装材の色調をオフホワイト等に変更する事をこの指摘の回答としています。
遂、先日、開業したばかりの三宮の商業施設「スタイルプラザ」も同じように商店街に面して完成した建物です。公開されたパースは商店街に面したファサードのみだったのであまり目立った指摘はありませんでした。建物の一面のみが道路に面し、他三面は建物に囲まれている場合、どこまで外観に気を配るべきかは難しい点です。このホテル計画は建物全体のパース公開によってこの課題を浮き彫りにすると共に、通常の建物以上に暴露が限定された環境下にあるアーケード商店街内の建築デザインについても考えさせられるケースとなりました。
既存建物の解体は4月下旬までの予定です。元町商店街に面するファサードはカーテンウォールが採用されて賑わい創出に貢献します。同商店街に面したホテルは西元町のホテルシェレナが閉館して以来、皆無の状態が続いていましたが、このホテルの開業で状況が変わる事になります。ホテルエントランスの横にはテナントが入り、2階がホテルのレセプションになるようです。テナントはホテルの宿泊者が利用可能な飲食店やカフェでしょうか。
(仮称)神戸プラザホテルアネックス建設に伴う解体工事
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わざわざこんな汚れの目立つ色にしなくてもいいのに