2030年の完成を目指していましたが、計画の遅延が見込まれているJR神戸駅前広場再整備プロジェクト。今夏にまず第一段階として、南西側に地下タワー式駐輪場がオープンし、3基のユニットが稼働を開始しました。

現在は、北東側のタクシーロータリーが閉鎖され、追加の地下タワー式駐輪場や地下駐輪場、そしてリニューアルされたタクシープールが整備中で、来春を目処に完成が予定されています。

第三段階として、進められるものと思われるのが、新たな市バスターミナル。現在、市バスの乗降場は合計8バースあり、合計7系統の路線が発着する駅前広場のシンボル的な存在です。
神戸市はバスターミナルを南側に移設しつつ、デュオ神戸地下街との結節・滞留空間であるサンポルタ広場の上に新たな大屋根を掛ける計画を進めていますが、この大屋根のデザインが確定し、発表を行いました。

E-DESIGN、畑友洋建築設計事務所、モビリティデザイン工房、中央コンサルタンツJVが、駅前広場再整備案の公募プロポーザルで提案したイメージパースがこれまで具現化されていくものと見込まれていましたが、今回、確定となった大屋根は大幅にデザインが変更されました。

従来のイメージでは、北側の楠公・湊川神社との調和を図り、広場に帆をかけたような港町神戸らしい大屋根をコンセプトとして、瓦屋根のような質感の大屋根が、反り返る形状で描かれていましたが、今回示された屋根は片流れの形状ながら、オーソドックスで平面的なデザインとなり、オリジナルの独創感が薄れてしまいました。

元のデザインの屋根を実現するには、技術的に困難な点や建築費高騰による影響もあったのかもしれません。コストを大幅に抑制する目的で、構造的に簡素化されてしまった感が否めません。期待していたシンボル性が大きく損なわれてしまった事は非常に残念です。

今回のデザインがそれほど悪いという訳ではありません。当初からこのデザインが発表されていれば受け入れやすかったのだと思います。ただやはり以前の案の特異性が高かった為にそこからの落差をどうしても感じてしまうのでしょう。維持費は発生してしまいますが、屋根の下に水景設備も採り入れる事ができると、シンボル感が高まると思います。
JR金沢駅のようなモダンさと古風さを兼ね揃えたダイナミックな大屋根を実現して欲しかったです。

屋根の軒下は従来のイメージ通り、木材を多用し、自然由来の温かみを感じられるようになります。木板を張り付けるのでなく、木製のルーバーを取り付ける模様です。内部の空間がより落ち着いた雰囲気になる事は大歓迎です。吹き抜け内には現在は設けられていないベンチも多く設定して欲しいですね。

デザインの簡素化は時勢柄致し方のない部分はあります。しかし駅前広場がこれまで以上に快適で、より現代が求める機能と景観、風格を備える内容に生まれ変わる事には変わりありません。神戸の名を冠するにふさわしい高質で風格のある広場景観の構築を目指して欲しいと思います。完成すれば、これも良いと思えるように仕上げて欲しいですね。駅前広場の全面改良の完成は、当初の予定より5年程伸びて、2035年に再設定されました。バスターミナルや大屋根の具体的な完成時期が示されていない事は懸念点として残ります。

代わりとして、D51前道路広場化整備の完了時期は2029年度と明示されました。今後の計画の具体化についての発表が待たれるところです。
JR神戸駅前広場再整備 全体リニューアル完了時期は5年延長の2035年 大屋根のデザインも確定
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いつも楽しく拝読しています。
確かに今回発表された大屋根デザインは、独創性が薄れて残念な気もします。しかしながら、こべるんさんも書かれているように、新しいデザインが悪い訳でもなさそうです。
考えてみたのですが、実は、前の「モダンだが少し和風なデザイン」について、個人的には違和感がありました。湊川神社を意識した和風だと思うのですが、周囲の風景や「神戸」駅ということから連想する神戸のイメージ(どちらかと言えば西洋風)と合うのかやや疑問でした。
その意味では、モダンでシンプルなデザインは、これからの都市開発がどのように進んでもマッチするようにも思います。主観的な感想ですが、洋風和風うを超えて、これからの周囲の変化になじむデザインになると信じたいです。そして、周囲にこれからできるビルのデザインに期待もしたいところです。
あるいは、未発表の新施設に大きなシンボル性が込められる予定で、その影響での大屋根のシンプル化とかだと面白いのですが…。
神戸駅も駅ビルがあってもいいくらいの歴史と威厳がありますよね。
三宮集中や神戸駅周辺の需要的に厳しいのは明らかですが、将来的にランドマークになるビルが再開発されるといいですね。