JR三ノ宮新駅ビル

JR三ノ宮駅 三宮ターミナルビル撤去工事 全面に防音パネル取付開始 新駅ビルに課されたハードル

JR三ノ宮駅の三宮ターミナルビル撤去工事は仮設作業が大詰を迎えつつあります。西・北面から開始された防音パネル取付も南面に波及し始めました。

これまでは建築知識のない市外の人々には駅ビルを新たに建設しているように見えたかもしれませんが、現在は流石に解体工事である事を認識できるでしょう。

本格的な解体が始まっていますが、駅コンコースに面している部分や地下階などは建物の壁面がそのまま露出した状態で従来通りのままです。通常の解体工事では考えにくいですね。

一時は市長も威勢良く積極的だったポートライナー8両化について最近はあまり言及しないどころか、空港へのアクセス強化はバスがメインと何とも頼りのない消極姿勢に転じています。この8両化には新しい三ノ宮駅ビル内にそのスペースの拡大を求めなければなりません。また駅ビル内にも新たにポートライナー駅-JR駅間のアクセス空間や連絡通路の整備も検討されている筈です。

えきまち空間の整備の為、さんちかから他私鉄鉄道駅との連携も図る為に長さ130mのエスカレーターと三宮クロススクエアから中央改札コンコースとを結ぶ連絡通路の確保も必要とされます。

従って新駅ビルはこれまで以上に遥かに公共性の高さが求められる設計になるのです。これらに加えて商業施設を低層部に配し、大阪駅の大屋根、京都駅の大階段といったテーマ・シンボル施設を組み込む事も求められます。

かと言って敷地面積は現在の駅前広場の南西側半分程に限られており、担当する設計会社は難易度の非常に高い条件下でこれらを全て解決しつつ、三宮の新時代のランドマークとして完成度の高さやシンボリックなデザインの付与も必要です。特に高層部は温泉を活用したスパ施設のある高グレードホテルとなると想定され、神戸市の消防条例によって課される二方向避難経路の確保をどうデザイン上で処理するのか。神戸阪急ビルやオリエンタルホテルのようにマリオンを壁面に連ねるのはワンパターンですし、デザイン性に限界があります。

これらの難題をすべてクリアしなければならない新駅ビル。これまでJR西日本管内及び関西エリアの駅ビル設計を手掛けてきたの以下の設計会社です。

大阪駅北ビル 日建設計
京都駅ビル 原広司
姫路駅ビル ジェイアール西日本コンサルタンツ・竹中工務店
梅田阪急ビル 日建設計
神戸阪急ビル 久米設計
梅田1丁目1番地計画 竹中工務店
個人的には竹中工務店と安井建築設計のJVを推したいです。
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POSTED COMMENT

  1. 東灘区民 より:

    建設ニュースより、三宮のセンタープラザの再整備についての調査を神戸市が検討してると情報ありました!吉か凶かわかりませんが、情報提供として共有して貰えばと思います

  2. 某京都府民 より:

    そういえば神戸新交通はこの前、不透明な貸付制度問題が浮上していましたね。

    無人運転の割には係員が多すぎるのか、運賃が異様に高いポートライナー。私は基本的にはポートライナーが好きなのであまり悪口は言いたくないですが、運営組織が既得権益化して、改革が進みにくくなっているのかもしれません。

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