ハーバーランド

イオンがダイヤニッセイビルとモザイクを一体開発へ

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神戸新聞と日経新聞は27日、三菱倉庫が所有するハーバーランドの中核商業施設「ハーバーランドダイヤニッセイビル」と「モザイク」の再開発をイオンが受託したと報じました。これまでの報道内容では、ダイヤニッセイビルの核テナントである神戸阪急が賃借期限の切れる平成12年3月に撤退、その後継テナントとしてイオンモールが有力であるということに留まっていました。今回、イオンは三菱倉庫と協議の結果、阪急跡のみでなく、ダイヤニッセイビルも商業棟全体と隣接する専門店街「モザイク」を一体的に運用することで、集客力を高めるとしています。

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ダイヤニッセイビルは三菱倉庫と日本生命が事業主体となり開発し、1992年に竣工。低層部を南北2棟の商業施設が中央のギャレリアと呼ばれる全長200mアトリウムによって連結され、商業棟の北側に高層のオフィス棟を備える複合ビルで、延床面積は19万1635㎡。文字通りハーバーランド地区で最も巨大な施設です。南側の商業棟には阪急百貨店が入居。北側は当初ダイエーを核テナントとしてましたが、同社が業績悪化によってグループ再建に舵を切ると同時に撤退。現在はイズミヤ、ファストリテイリング、ファイブフォックス、ソフマップ等が大型店を構える専門店街「Ha・Re(ハレ)」として活用されています。

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神戸新聞・日経新聞両紙共に、「イオン主導による再開発」と報じています。通常、再開発とは既存施設の改装や再生ではなく、既存施設の解体と新規施設への建替を示唆する事が多いのですが、今回の報道で使用された「再開発」の言葉の意味する所は何かが気になります。ダイヤニッセイビルを一体的に運用しつつ、既存テナントの入れ替えは一部に留まるとしているので、Ha・Re側の建物は基本的に現在のまま営業を継続し、大きな更新は施されない事が予測されます。

平成13年の開業を目指すとしているので、阪急側の建物も本格的な建替を行うには時間的余裕もありません。従って既存建物に大規模な改装を施すという線が濃厚なのではないかと思われます。面的整備に着手するとのことなので、ギャレリアを含め、導線等の整理にも大幅な手が加えられる可能性もあります。

ハーバーの各商業施設はこれまで数々のデベロッパーや事業者が再生に挑戦してきましたが、基本的にはテナントの入れ替えのみに留まり、建物自体に手が加えられる事はありませんでした。これらの失敗は根本的な欠陥点の解決を図らずに、小手先のみの変更で乗り切ろうとしてきたので、厳しい言い方をすれば失敗すべくして失敗したのです。

イオンはその巨大な資本力を武器に「街の課題を調べ直して、計画を立てたい」としています。街そのものの構造を変更することはできない状況でありながら、どこまで変化を引き起こすことができるのかに大きな興味と高い期待を感じ得ずにいられません。

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イオン主導の再開発は、ハーバー地区で最も集客力があり、眺望に優れたモザイクもその対象となります。現在はギャレリアから続く空中デッキで連結されるのみで独立した施設として成り立っています。ダイヤニッセイビルとの一体運用によってどう変わるのか。モザイクの優位性や立地性等のアドバンテージをいかに内陸の建物へ還元することができるのか。国内最大の流通業者となった同社の手腕が問われることになります。

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最後の写真はありし日のダイヤニッセイビル。

街開きから20年を迎える来年。先日判明したHMI社によるハーバーランドセンタービルの再生と共に進められるダイヤニッセイビルとモザイクの再開発。今までかつてない規模と手法によってハーバーの真の再生が施されることなりそうです。ハーバーの商業地としての復活において恐らく、最大且つ最後のチャンスでしょう。イオンが仲介することで、大型テナントが誘致される可能性もあります。イオンにはこれまでの進出企業ができなかった街の先導者としての役割も期待したいです。HMI社、万葉倶楽部社、神戸新聞社等の各施設保有者との連携によって、運営施設毎単体ではなく、まさに街全体が「面」として運用されることで、本当のハーバー再生が実現するのではないかと思われます。

これら一連の投資は現在、未利用となっている域内敷地の活用へも繋がるものとして期待できます。何にせよ再開発の詳細に関する次の報道、そしてイオンからの公式発表が待ち遠しいですね。



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  1. JUNK より:

    いよいよハーバーランドか生まれ変わるときがきましたね。
    イオンがどれだけ本気で取り組んでくれるかが見物です。
    予想としてはニッセイビルの方に大型テナント2つくらいと、モザイクの方が専門店街になるんじゃないかなと思います。今とあまり変わらないですね(T_T)
    個人的には薄暗いモザイク一階の駐車場をどうにかしてほしいですね。高浜岸壁側は2階にしか広場ないですからね。

  2. 翔@KOBE より:

     イオンのセンスが問われる大規模開発ですね。郊外型中心のイオンがどこまで都心型に適応できるか。モザイクについては個人的にはあまり触らないでほしいなあ。
     また、神戸駅から少し遠いという不利な条件をどこまで魅力で補うことができるか。きちっと調査してから行うみたいなので期待はしています。西のハーバー(笑)である、みなとみらいもJR桜木町駅からランドマークタワーまではムービングウォークが伸びていて、距離の遠さを感じずに行くことが出来ましたが(帰りは停まっていたのでめっちゃ遠かったですが)、観覧車とランドマークタワーが綺麗に見える所には歩くしかなくすごく遠い。これらの少し不利な条件からか、人通りは多くはなかったです。こういった景色を眺めるには少しの苦労も必要でしょうが、逆に少し便利になれば人も増えるかなって思います。再来年は神戸の時代になってほしいな。

  3. しん@こべるん より:

    JUNKさん

    イオンがテナント誘致と運営だけに留まるつもりなのか自身も進出して物販を手掛けるのかも見物ですが、イズミヤと被らないようにすると以前の報道ではありましたので、スーパーの出店はしないと考えた方が妥当かもしれませんね。イズミヤとしては複雑な心境かと思いますが・・・。モザイクの駐車場は週末はいつも満車ですね。もっと縮小してダイヤパーキング等の利用を促進し、1階の有効利用に繋げて欲しいと思います。

  4. しん@こべるん より:

    翔@KOBEさん

    みなとみらいは桜木町からは距離がありますが、今はクイーンズスクエアの下に地下鉄駅があるので利便性はみなとみらいの方が上ですね。神戸も海岸線のハーバーランド駅をあの場所に整備したのは勿体なかったと思います(JRからの乗り換え客による利用を想定したのだと思いますが)。他、ハーバーは駅から街へのエントランスがボトルネックのようにアクセスしづらいです。考えてみれば三ノ宮駅からセンター街、元町駅から大丸、どちらもそれなりの距離を歩きます。それでも人は苦にしていません。アクセス性とその道程の工夫、そしてコンテンツの魅力が大事なのではと思います。これからが楽しみですね。

  5. たなか より:

    地下鉄海岸線は当初モザイクとダイヤニッセイの間にある市道ハーバーランド東線とハーバーランド線の下を通り、モザイクのあるあたりにハーバーランド駅を想定していましたが、神戸駅バスターミナルから遠くなることや、JR山陽本線和田岬支線からスイッチングを狙うために神戸駅近くに作られてしまいました。今思えばモザイク地下にあればモザイクやダイヤニッセイはもちろん、Duo神戸地下街と地下で直結していたであろうと思います。

    やはり一番の問題は神戸駅からのアクセス性が悪いことです。
    Duo神戸地下街とダイヤニッセイの地下連絡が特効薬になると思いますが、ハーバーランド内コウジェネ配管が横たわっているため難しく、神戸市や大阪ガス自体がさわりたがらないので難しいと思われます。

    またイズミヤが売り場小規模改装するようです。

  6. しん@こべるん より:

    たなかさん

    やはりモザイク近くに駅が出来るべきでしたね。市の先見性に疑問を感じてしまいます。なんとか地下通路の目処をつけて欲しいものですね。ただ最終的にはやはりその施設の魅力次第かと思います。皮肉にもハーバーで最も人を集めているのは、最も駅から遠いモザイクなのですから。

    まずモザイクにシネコンは必要ないので、人を集められるシネコンをダイヤニッセイビルの上層部へ移転。ギャレリアを中心に左右の商業棟各階の外側にデッキを設置。各店舗はデッキに開けた構造でエスカレーターによる垂直移動を容易に。上層階には核テナント的の大型店を誘致。まあ常套手段ですが、失敗のない方程式です。

    イズミヤは食品と雑貨のみに絞った方が良さそうですね。服飾等の販売は必要とされていないような気がします。

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