神戸新聞は本日、神戸ハーバーランドの中核施設であるハーバーランドセンタービルをホテルマネージメントインターナショナル(HMIホテルグループ)が取得したと報じました。
現在、ホテルニューオータニが撤退し、商業棟のファミリアも閉鎖となり、オフィス棟のみが唯一稼動しています。ホテル棟は一時、国内で米国ホテルチェーンのベストウェスタンブランドを運営するランドーナージャパンが同ブランドで進出を検討していたようですが、昨今の不動産市況や震災以降のホテル不況が大きく影響したのでしょう。同社の進出は破談となったようです。
しかし今回、HMI社がホテル棟を賃借する形ではなく、ビルを丸ごと買い上げて一体運用を手掛けることは最も同建物を有効活用できるという観点からは、考え得る最善の結果ではないでしょうか。しかも同社は神戸に本社を構えており、地元企業が地元の活性化の為に投資を行うことは、すぐに撤退してしまう外部企業とは当初からのスタンスが異なります。ましてや1棟買い上げですから、思い切った覚悟が必要です。
同社の投資額は73億円(ビル取得に50億円、建物改装に23億円)に上りますから、社運を掛けた一大プロジェクトだと思われます。
これから約半年間、リニューアル工事を実施し、来春の開業を予定しているそうです。ホテル棟には「グレードの高いブランドで検討している」そうですが、これが意味する事は何か。同社はホテルパールシティやホテルクラウンパレス等のホテルブランドを所有していますが、自社ブランドで運用するのか、それともフランチャイズ方式で世界ブランドのホテルとして再稼動させるのか。この行方も非常に気になる所です。
更に気になるのが商業棟の行方です。これまで数々の商業施設が進出しては消えてきました。その理由は幾つもあるのでしょうが、何と言っても建物内の動線の悪さが大きなウェイトを占めているように思えます。23億円の投資の内、どういった配分で資金の活用が行われるのかは分かりませんが、ぜひとも動線に手を付けて頂ければと思います。業種やテナント構成もこれまでと同様では難しいでしょう。ハーバーランド内では駅から最も近い立地ですので、ぜひとも利点を活かして欲しいです。
ハーバーランドセンタービルの開業は1992年。築約20年とは言え、当初、同ビルを建設した住友生命の投資額は約340億円(総工費)。その建物を50億円で買収できる程、ハーバーランドの地位低下は著しいとも言えます。最近では万葉の湯を運営する万葉倶楽部社が取得したプロメナ神戸(旧オーガスタプラザ)は180億円の総工費を掛けて、大阪ガスと高島屋が出資して建てました。万葉社の投資額は改装工事を含めて約41億円だったそうです。
何はともあれ今後のハーバーに追い風が吹く狼煙として、大きくそして力強い原動力になって欲しいと願います。まずは更にリニューアル計画概要の詳細が発表されることを期待して待ちましょう!
速報!HMI社がハーバーランドセンタービルを取得
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僕も神戸新聞で見かけてびっくりしました(゜o゜)
地元企業が入ってくれたことはすごく嬉しいですね。ファミリオは、モザイク側から2Fのデッキを通って来た時の導線の悪さが目立ちますね。エスカレーター、エレベーターは遠いし。改装に期待!
地下から地上へのエスカレーターが新設されアクセスの向上、レンガ倉庫周辺の再整備、かもめりあ東用地開発、イオン進出(これは正直残念ですが)、ここにきて課題が多かったファミリオ周辺の再開発と、ハーバーランド再生に拍車がかかってきましたね。大阪の再開発に押され気味の神戸ですが、阪神三宮駅、JR三ノ宮駅などの三宮地区と合わせて、光が見えてきたなって気がします。来年以降は神戸の時代が来そうですね(笑)
翔@KOBEさん
そうですね。まずはハーバー再生・復活の原動力になり、その他のプロジェクトに弾みが付けばと思います。来春はこのリニューアルプロジェクト、阪神三宮が同時期に開業ですし、JRの計画も恐らくはその位の時期に構想を発表するかもしれません。果報は寝て待てですね。
神戸方式の再開発の失敗例の典型ですね。
進出企業が大幅な赤字で、最協力企業のダイエーの破綻とともに大規模商業再開発がストップし、医療再生都市の成功があるにしろ、商業は低迷している。
ハーバーはアクセスが悪過ぎます、開発当初から指摘されていたことです。ハーバーの再生には神戸市が補助する形で駐車場を無料開放すべきです。
商業棟については私もいやですが、阪急跡にイオンモールが決まった以上、イオンモールで一体運営すべきでは。
それでなければヨドバシ、ヤマダ、大塚家具等の大型専門店が考えられるが、ヨドバシは三宮、ヤマダは星電との関係で無理とすれば、難しいのでやはりイオンモールでは。
淀屋さん
一体運用の可不可に関わらず、イオンモールとの連携をどう行うかが重要ですね。建物は完全に分離されていて、エントランスも駅側からはまだしもキャナルガーデンへの経路はデッキも含めてどうも導線に問題を抱えています。イオンの進出を機に各施設が連携できるよう具体的な方策をハード・ソフト両面から講じて欲しいものですね。
ウェスタンの報道は地元紙の勇み足だったと思います。
HMI社はインド系資本であり、同じく外資のイラン系ラスィートの売り上げが好調のようであり、似たような客層を狙うものと思います。
国内の景気が長期にわたって低迷し、人口が減少する日本国内の需要を狙うのではなく、外資による外国人観光客を狙った展開が今度も続くと思われます。
イオンですが、モザイクの査定をめぐり阪急との協議が難航しています。
現状では、阪急撤退とイオン開業の延期も考えなくてはならないようになってきました。