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阪神三宮駅改良工事 -アーチ梁と新デッキ-

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2012年春の東口供用開始、2013年3月の全体整備の完成を目指して改良工事が進められている阪神三宮駅です。地下駅工事の為、地上部は上を通る国道2号線の車線規制等でしか工事の進捗具合は掴めませんが、ここに来てようやく色々と動きが出てきました。

また先日、神戸新聞に「阪神三宮駅に戦前の梁復活へ 改良工事中“発見”」という記事が掲載されました。工事中にホーム天井を剥がした所、1933年に同駅開業当時から採用されていたアーチ状の梁がそのままの形で姿を表したということで、計画を変更してこのアーチ梁を保存してレトロモダンな駅舎への改造を行うそうです。

早速、そのアーチ梁を見に行ってみました。

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80年前の近代建築と考えるとロマンを感じますね。このアーチ梁を活用してこれからどうリニューアルされていくのか楽しみです。柱のタイルも一部保存する一方、新たに設置するタイルもデザインを統一するそうです。

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長年、JR沿線に住む私にとって私鉄のターミナル駅の両側にホームがあり、両側のドアを時間差で開閉して乗降者を分けるシステムはいつになっても戸惑いと新鮮な感覚を与えてくれます。

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現ホームより東側の新しいトンネルです。東口の供用開始が来春ということで、あと半年足らずでその全貌を見ることが出来ると思うとワクワクしますね。都心駅の大規模な新規開設は地下鉄海岸線の開業以来となります。東口が三宮の回遊性を飛躍的に改善し、進行中の旭通4丁目再開発を含めた三宮東エリアの活性化に繋がることを期待したいと思います。

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今回の改良工事は東口開設のみに留まりません。西口も大幅な改善が施される予定です。こちらの工事は東口の供用開始後に行われる予定です。

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阪神三宮駅西口周辺はそごうの地下階やさんちかと直結しており、朝夕のラッシュ時や週末等、多くの通行人で大混雑します。通行人数に施設のキャパが追いついていない状況となっています。これは改札が西口にしか無いために乗降客が集中し、また改札の外は商業施設の通路であるが故です。

この状況の改善の為に東口開設の他、西口を大幅にセットバックして、改札前通路の幅員を拡張、改札内コンコースも大幅に拡大されます。

これらの新コンコース内を活用したエキナカ商業フロアができるのかどうかは分かりません。

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続いて地上です。同駅改良工事をご存知ない方は恐らく「いつまで工事しとんねん!」とお怒りになられる方もいらっしゃるのではないかと思います(先日、まさにそういう会話を耳にしました。会話は結局、予算使い切りの為の公共工事という結論で終了しました…)。地上からは工事の進捗が分かり難いので、分からなくはないのですが、恐らくそういった誤解もそろそろ解けそうです。

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地上部で唯一、大きな変化を遂げる点と言えば、ミント神戸前で現在は中断されている歩行者用空中デッキです。計画ではミントから向かいの日本生命三宮駅前ビルへと繋がるデッキが整備されます。その橋脚を支える基礎部分が姿を現しました。

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地中に埋められる配管や数々のライフライン等も確認できます。近日中に橋脚の鉄骨建方が開始されるのではないかと思われます。デッキのデザインは交通センタービルとマルイを繋いでいるデッキと類似するのではないかと思われます。どうせならニッセイビルから更に西へ延伸してそごうと繋げられないでしょうか。(理想は更にマルイまで伸ばすことですが…)。これにより駅前の全ての商業施設がデッキで接続されることになり、回遊性が生まれるのではないでしょうか。

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デッキ下の歩道が幅員の拡張を含めて、どう整備されるのかも気になるところですね。

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こちらが反対側のニッセイビルの足元に構築中の基礎部分です。デッキ開通後、隣接する歩道橋と階段はどう処理されるのかも気になります。

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そして…東口と地上を繋ぐ階段が姿を現しました!その先には地下通路の空間が広がっています。ここから右に行くと先日、オープンしたばかりのミント神戸地下1階のエム・マルシェへと接続されます。左へは改札及びさんちか方面に繋がります。

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同様に反対のニッセイビル側にも階段が整備中です。こちらには更にエレベーターも設置され、デッキと連結してバリアフリーのアクセスを実現化します。

やはり形に見えてくると、工事が進捗しており、開業が着実に迫っていることを実感できますね。来春には界隈の通行量も大幅に増えていることでしょう。今後はこの大工事によって触発される付随開発も期待したいところです。



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POSTED COMMENT

  1. ジョージ より:

    将来的に阪神三宮駅はもっと北、ちょうど今建設中のシティタワーの地下あたりに移動するという話しをよく聞きますが、どうなんでしょう?

  2. ホレイショ より:

    ホテル運営会社「ホテルマネージメントインターナショナル」(HMI、神戸市)は3日、観光客向けの商業施設などが並ぶ「神戸ハーバーランド」(同市中央区)で平成24年3月にホテルを開業すると発表した。

     HMIによると、グループのホテル経営会社「伊良湖リゾート」(愛知県田原市)が、オフィスや飲食店の入る複合ビル「神戸ハーバーランドセンタービル」を投資会社から約50億円で取得。約23億円をかけてホテル棟を改装する。

  3. しん@こべるん より:

    ジョージさん

    阪神三宮駅を旭通4丁目付近に移転ですか?初耳です。130億円掛けて現在の改良工事を進めつつ、将来的に移転はちょっと考えられない気がします。あのエリアに阪神の三宮駅が移転する理由やメリットがありませんし、軌道までも変えなくてはなりません。もしかしたら阪急のことではないでしょうか?阪急は現在の高架軌道の地下に潜って地下鉄に接続する案を実行したいようです。その場合も三宮駅がどうなるかは分かりませんが。

    ホレイショさん

    書き込みありがとうございます。久々のビックニュースですね。リニューアルの概要が気になりますね。

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