セブン&アイホールディングスからそごう神戸店他、計3百貨店の譲渡を受けるH2Oリテイリング。本日の日経新聞朝刊は同グループがそごう神戸店の屋号を阪急に変更する事を検討していると報じました。ライバルとなる元町の大丸神戸店に流れた顧客を取り戻すには阪神間の富裕層に基盤を築いている阪急の方がブランド力も高く、神戸のイメージにもあっていると思われます。また将来的には建屋の建て替えも視野に今後の戦略を検討するようです。屋号の変更時期は同店の継承後、時期を見て判断するとのこと。皆さんから頂いたコメントにも多数ありましたが、阪急への屋号変更はある意味、やはりと言うか順当、妥当路線と言えるでしょう。
この他、H2Oの親会社である阪急阪神ホールディングスの角和夫代表取締役社長が関西経済連合会の定例会見にて「鉄道や百貨店などグループの力を合わせ神戸・三宮のまちづくりに貢献したい」との意気込みを語ったと神戸新聞が報じました。阪急、阪神電鉄の経営統合から10年が経過ししたことに触れ、「ともに大阪・梅田と三宮という阪神間の両端をターミナルとして発展した。一緒になったからこそ良いまちづくりができる」とも語りました。
今回、取得するそごう神戸店は阪神神戸三宮駅の真上に位置し、店舗ビルの一部は同グループが保有する三宮阪神ビルです。梅田の再開発は現在、建て替え中の大阪神ビル+新阪急ビルが完了すると、ひと段落します。これから迎える人口減社会において鉄道会社にとって鉄道事業のみで成長を続けていくことは不可能であり、非鉄道事業が今後の主な投資対象となります。この戦略はJR・私鉄各社も明確にしており、沿線やターミナル駅の再開発を加速させていくことでしょう。
営業エリアが広域に渡っているJR西日本は大阪駅の開発が完了した今もまだ三ノ宮以外に京橋、天王寺、広島等、再開発未着手のターミナル駅を複数抱えますが、阪急阪神にとっては三宮が唯一残された開発地であり、同グループが目指す関西ドミナントを実現する為には神戸への再進出は不可避だったと言えます。神戸阪急ビルの建て替えを皮切りに今後、三宮への大型投資を複数実施していく可能性も高まります。そごう神戸店を取得したという事は一体的な建て替えによる再開発を進め、高層化して低層部に阪急もしくは阪神百貨店を開業させる事はまず既定路線として、かつてそごうが再開発を試みた現アイングパーキングの開発にも乗り出す可能性もあります。
さんちかと地下階で連絡するそごう神戸店跡の再開発ビルはそのエントランス付近の導線改善や拡大を図ると共に北側に位置する新しい神戸阪急ビルや阪急神戸三宮駅との連携を強固にする為の改造も視野に入るかもしれません。三宮の阪急色は梅田並みに強まり、街造りの先導役は市から民間に移行し、本来のあるべき姿に落ち着いていく流れになるでしょう。
阪急包囲網が強まる中でJR西日本がどう対抗策を講じて行くのか興味深いです。2000年初頭の阪急の計画白紙撤回後、駅ビル建て替えの構想を表明したのは紛れもなくJRが先でしたが、いつの間にか阪急が再び先行して駅ビル建て替えに着手し、更にはそごうまでを手中に収めたのは計算違いだったのではないかと思われます。これまた本日の日経新聞で報じられた内容ですが、同社の来島社長は定例記者会見で阪急阪神がそごう神戸店を取得した事について、「再開発による相乗効果を期待したい」と述べたそうです。JR駅ビル建て替え時期への問いについては従来通り「できるだけ早く」というコメントに留めたようです。JRの敷地は現在の駅前広場を含めると1.5ヘクタール以上の開発面積を有している事になり、エリア内でも最大乗降客数を誇る三ノ宮駅を抱え、更には温泉掘削まで成功しているので、梅田同様にがぷり四つで阪急阪神と対峙する計画を従来より早めて打ち出してくる可能性も高まっている事でしょう。
そごう神戸店を阪急に 建て替えも検討 三宮再開発に意欲
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そごうがなくなってしまうと寂しい気持ちもありますが
しょうがないですよね。
しかし本当に楽しみでもあります。
チラシ、中刷り広告、包装紙、制服等々「そごう」を引き継ぐにはコストが二重に掛かります。阪急に衣替えするのは、経営者としては当然の判断でしょう。
先日そうごうで開催中の恒例の北海道物産展に行きましたが、プロパーの社員さんの顔を見るのがちょっとつらかったですね。
家人が、大丸とそごうと阪急のカード持ち歩いているのですが、これで一枚減らせると喜んでおりました。(女性は現実的です。笑)
H2Oの役員が「梅田と競合するので、違いを出す」とおっしゃっておりましたが、どんな風になるのか楽しみです。
たぶん、梅田のような正統派のオーソドックスな百貨店では無く、大型のテナントやエンターテイメント性も加味し、モール風にするような気がします。若い人や観光客も吸引するようなスポットにするでしょう。
また地下鉄の終着駅である西神店を手に入れたのも大きいいです。これで将来の野望(?)である神戸線乗り入れのターミナルに阪急の看板を掲げれれるのですから。恐れ入ります。
神戸店はいつ立て直すのかと思っていましたが、とうとう何もしませんでしたね。
西武・そごうがセブン&アイの傘下になってから経営を立て直した店が1つも無いのを見ても、コンビニと銀行以外まったくダメなグループ。
そごう神戸店は、H2O傘下になった方がずっと良くなると思います。
そういえば、JRは何処も本拠となる駅以外はまともな投資をしませんね。
JR東 だと東京駅には異常に投資をするのに、山手線の駅以外にはまともに投資もしません。(計画しても、どんどん縮小されます。)
JR西も同じ傾向があるように思います。
三宮駅が梅田はともかく、集客でミナミには勝くらいになって欲しいですね。
そごうが無くなるのは寂しいですが、阪急になると決まって良かったと思います。
ただ、ますます元町商店街は寂れるでしょうね~
大丸に頑張って欲しいですが、それだけでは何とも。。。
こんばんわ 本当 寂しさ半分 期待半分です! sogoそごうへ行こうのcmが懐かしかー です。
長年慣れ親しんだそごうがなくなるのは寂しいですが、
勇気ある決断をしてくださった両社に感謝ですね。
個人的には阪急阪神百貨店になるのも良いのではと思います。どちらも魅力的なので。
市民として、今後の神戸の変化に対応できるように成長して行こうとあらためて思いました。
神戸そごうのある従業員から話を聞きました。
阪急阪神による今回の買収劇は自分たちにはまったく寝耳に水で、発表があった日にお客さんから大変ねと言われて初めて知ったとのこと。
でもここのところ神戸そごうでは希望退職を募っていて、あるセクションの従業員たちはこの希望退職を利用して阪急阪神百貨店に移っていたらしく、一部の従業員にはずいぶん前から情報が漏れていたか、あるいは察知するきっかけがあったようです。
いずれにしてもタイミング的には阪急ビル建て替えと期を一にしているので、阪急阪神としては撤退続きだった神戸エリアで再起を図るため、このタイミングでどうしてもこの神戸そごうが欲しかったというのは間違いなさそうです。
三宮駅前開発が俄然熱を帯びてきましたね。5~10年でこの付近の景色は全く変わるんでしょうね。フラワーロード東地区に与えるインパクトも大きく将来的には生田川付近まで都心部が広がりを見せるんじゃないでしょうか?
こうなると、元町エリアが気にかかりますね。正直、JR元町駅は酷い、エスカレーター無し。エレベーターは西口に上下線に各1本あるだけだから驚きです。ここ何とかして欲しい。
ここへ来て、外遊から凱旋された我が市長が述べたコメントが神戸新聞に載っています。
>「今後のリニューアルに期待したい」と歓迎の意向を示した。
なんとも期待通りの他人事コメントでした。
この市長は変わりませんね。そして何の情報も掴めていないし流れてこないし、何の主導力もないのでしょう。
願わくば、せめて邪魔をすることのないよう任期一杯までずっと外遊しておいて欲しいところです。できればご自分の金で。
神戸からそごうがなくなるのは寂しい感じもしますが、阪神バスのバス停「阪神そごう前」はいつまでも残るのでしょうね。
もし、「阪神阪急前」になってしまったら・・・と思うと、ドキドキしてしまいます。