旧そごう・神戸阪急

阪急阪神HDが大阪新阪急ホテルを年度内に解体着手・千里セルシーも解体開始 神戸阪急の建て替えは?


阪急阪神ホールディングスは、現在、大阪・関西万博の外国人スタッフ向け寄宿舎として活用している大阪新阪急ホテルについて今年度内に解体着手を実施すると発表しました。これは以前より芝田町1丁目計画と呼称されていた阪急梅田駅再開発プロジェクトの開始となる工事です。同計画は、このホテルの他、隣接する阪急ターミナルビル、高架下阪急三番街、阪急大阪梅田駅を含むまさに阪急の本丸を一体的に再開発する総仕上げのようなプロジェクトです。



梅田駅を稼働させながらの工事となる為、工期は10年以上を掛ける大プロジェクトになる事が予想されており、阪急阪神HD嶋田社長は、インフレによるコスト増を抑える為になるべく早く着工したいとの意気込みを覗かせています。計画では、超高層複合ビル内に商業やオフィス機能に加えて、ホテルの選択肢も排除せず、劇場等のエンタメ機能も付与を検討する模様です。



阪急阪神HDが予定する再開発プロジェクトは他に千里中央駅前の大型商業施設・セルシー千里中央や千里阪急、千里阪急ホテルの敷地を一体的に建て替え、延床面積10万平方メートル級の新たな大型商業施設へと生まれ変わらせる計画です。長らく閉鎖されているセルシーについて、8月より解体工事がスタートしており、眠らされていたプロジェクトがいよいよ始動しました。



一方、再開発が進行する三宮駅前地区にあり、前述2つのプロジェクトよりも先に言及されていた神戸阪急の建て替えについては、屋号変更時にプロジェクト化が仄めかされていましたが、その後は全く続報は聞かれず、リモデルによる全面改装に留まりました。



しかしながら、阪急阪神HDが今年3月に発表した長期経営構想にて、31年3月期までの今後6年間に掛けて、不動産開発等に7500億円を投じる方針を示しました。無論、前述の芝田町1丁目計画や千里中央再開発はこの構想の一部に含まれていると思われますが、新線や新駅計画、首都圏や海外展開も視野に入っているようです。三宮への言及は今のところ無い一方で、新線計画には高いハードルが立ちはだかっている為、7500億円の巨額を6年という比較的短い期間で投じる事は難しいと思われます。



ただ3年前の報道では、神戸阪急の建て替えは2040年頃という時期の言及もあり、やはり2031年までの成長投資枠には入れられていないのでしょうか。2030年には神戸空港に国際定期便が就航し、関西の玄関口としての機能を神戸・三宮が本格的に担うのを見極めてからの大規模開発に踏み切るというシナリオが現実的でしょうか。計画の前倒しを望みます。

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