2021年の完成を予定し、建て替え工事が進む神戸阪急ビル東館は地上29階 地下3階 高さ約120m 延床面積約28,850平方メートルの超高層駅ビルになる予定で、I期工事として、既存ビルの東側半分弱を部分的に解体し、新駅ビルの一部を建築。その間、既存ビルの西側にある通路は閉鎖せずに供用を継続していました。しかし昨日、10月27日(土)より遂に新ビルを経由した通路の供用が開始されました。またこれに伴い、これまでの通路は閉鎖されました。
2016年8月中旬以降、駅前のフラワーロード横断歩道から神戸阪急ビルを経由して阪急神戸三宮駅東口改札へアクセスするには北側へグルリと回り込んで、サンキタロードに出なければなりませんでした。しかし今回の通路切り替えによって再び横断歩道からダイレクトでビル内を抜ける事ができるようになりました。
事前のプレスリリースや案内の掲示、そして当ブログでも紹介した効果?があったせいか、殆どの人々は迷わず真っ直ぐビルの中に吸い込まれていました。
やはりというか案の定でしたが、仮囲いの一部のみを開放し、建物自体は養生ネットに覆ったままでの通路供用開始となっています。
こちらが新しいビルのエントランスです。それではいよいよお待ちかね!ビル内へ潜入してみましょう!
見よ!このゴージャスな梁を!
側面に粋な装飾が彫り込まれています。その上質感にいきなりボルテージが上がります。
中に足を踏み入れると、いきなり新ビルの洗練された空間が広がります。内装の壁面は石タイルです。2層の吹き抜け空間は阪急らしさを感じさせる暖かい光に包まれています。
吹き抜けを見上げると、折り上げ天井の縁部がライトアップされた照明演出に胸がときめきました。正直、あまりのクオリティの高さに冒頭から面喰いました。
しかしここから東口改札方面の通路へと足を向けてみると・・・
一気に燃え上がったボルテージは少しクールダウン。こちらの通路はやはり暫定的な役割を果たす仮設でした。
バリアフリーを実現する為に2階改札へのエレベーターが設置されました。恐らくこのエレベーターも暫定設置かと思われます。
そしてこれが新しい階段です。このエリアは新築されたビル内ではなく、阪急神戸線の高架下です。アーチ型の梁が特徴的ですね。壁は勿論、天井パネルや照明も仮設でしょう。
アーチ型に象られた窓です。将来的には店舗になると思われます。この部分の壁には導入部の壁面と同じ石タイルが採用されています。
階段を上がると、南北部分が拡大されたコンコースが広がります。このエリアも仮設の内装材で覆われています。
切符売場がこの拡大部分の階段横に移転しました。奥に前述のエレベーターの2階出入口が見えます。
既存のコンコースと新たに開放されたエリアの境界部です。これまでは仮囲いに覆われていました。かつて551蓬莱が営業していた場所です。またこれまでの通路部分(写真奥側)が仮囲いに覆われました。
さて再び元の新ビル導入部に戻ります。ここから新設された地下階・市営地下鉄三宮駅方面へのアクセス経路を見ていきましょう。
新設されたエスカレーターです。これまでのようなハーフサイズのエスカレーターではなく、上下共にフル規格です。また三方がシャッターに囲まれています。向かって左側にはイベントスペースが整備される予定ですが、恐らくまだこれより先は今後、建築される西側部分に含まれるでしょう。
エスカレーター内の様子です。こちらも阪急らしさが全面に出ています。まるで百貨店やシティホテルの内部のような空間造りです。
壁面は途中からガラスになっています。このエスカレーターを見て、仮設通路でクールダウンしていたボルテージに再び火が注がれました!
エスカレーターを降りている最中に見上げると、頭上は地上階からの吹き抜けとなっている事が分かりました。ガラス手摺が見えます。
エスカレーターを降りると、地下鉄三宮駅改札前の広場です。
既存の地下鉄改札前広場と新しい神戸阪急ビル間にできた新旧のギャップが激しいです。この広場も含めて将来的には再開発の進捗に合わせて、地下鉄三宮駅のリニューアルは必須ですね。地上へのアクセス路は太い柱でエスカレーターと階段に隔てられています。
階段も上質感に溢れています。壁面下部から漏れ出る間接照明が足元を照らします。
ガラスと石をふんだんに使い、柔らかな光で包まれた階段は段差も緩やかです。また緩やかなカーブも描いています。左側の壁面はシャッターで覆われています。地下階の店舗フロアには阪急オアシスの出店が計画されています。
階段とエスカレーターが壁面やガラスで隔てられているというのも、小憎い演出です。
1階フロアの計画図と今回の供用開始エリアを比較すると、改札階と1階を結ぶエレベーターの位置等が異なります。今回、切り替えられた仮設の通路は今後の工事で再び大きく変貌しそうです。
今後の同ビル建設工事は再び視覚的に進捗がよく分かる内容に移行していく事でしょう。タワークレーンの登場が待ち遠しいです。まだ恐らく約1年は我慢しなくてはならないかと思いますが。
次のステップに向けて既存ビルの西側部分の解体準備に取り掛かっています。
今回の完成エリアは全体内のほんの僅かな部分に限られています。しかしこれだけでも阪急のターミナル駅に建つ新しいランドマークとしての風格の片鱗を垣間見る事が出来ました。上質な空間と建物造りは流石、阪急といったところでしょうか。先日、取材したばかりの阪急西宮ガーデンズ ゲート館を凌ぐ力の入れようで、期待以上の出来でした。今後、新築される建物だけでなく、リニューアルされる東、西の双方のコンコースの変化にも期待が大きく膨らみます。
神戸阪急ビル増築工事 10月27日(土)より新通路への切り替え完了!遂に新ビル内装を一部お披露目!
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これは素晴らしい!
暖色の間接照明と石造りタイルが高級感を醸し出しています。
誤解を恐れずに言うと、ここ20年の神戸の発展のなさから、神戸の将来を半ば諦めていたのですが、まだまだ高い可能性を有していることを示してくれたように思います。
京都や大阪の駅ビル再開発の方が先行した分、それらのフィードバックを反映した再開発になることを願っています。
残りの部分(というか、メインの部分)のお披露目が楽しみになる記事でした。
>京都や大阪の駅ビル再開発の方が先行した分、それらのフィードバックを反映した再開発になることを
まさしく後れを取った神戸の利点はここですね。本当に神戸阪急ビルは期待できる再開発になりそうです。
比喩的な表現ですが、やはりイスは最低でも三本足がないと倒れるのと同じで、京阪神の三都市が発展することが非常に重要だと思います。
三都市のそれぞれに改善すべき点があると思います。しかし、私自身いろいろ勉強させていただくと、神戸は比較的、京都や大阪に比べて課題点が多いのだろうとは感じました。
しかし、私はあくまでも、三都市すべてが発展しなければ意味がないという考え方に拘りたいと思います。
三都市の連携は必須だと思います。お互いが補完しあい、足の引っ張り合いは避けなければなりませんね。
この記事を読んで実際自分の目でも確かめたいと思い三宮まで行ってきました。
見る事ができる部分は非常に少ないとは言え細かいところに確かにやはり阪急らしさがあり楽しめました。
2021年の全面的な完成まであと3年。
待ち遠しいですね。
まだまだ本当に少しだけのお披露目なのですが、阪急らしさが随所にちりばめられていましたね。本当に待ち遠しいですね。
市営地下鉄三宮駅へのエスカレタ―は思ったより小ぶりでもう少し大きめの方が良かったと思いますが、ゴージャス感が出たのは良かったと思います。
自分はこの神戸阪急駅ビルがもっと早く完成したらいいと思います。完成して再開発が進めばもっと三宮が綺麗になる、便利になる、素晴らしくなると神戸市民に印象付けられ、再開発により支障がなくなると思うからです。
ところでまた神戸市住宅都市局都市計画課でパブコメの募集が11/1より始まります。
都心の土地利用誘導施策(素案)に関する市民意見の募集
http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2018/10/20181024161101.html
今回の意見募集は神戸都心の土地利用について、従来のしおさい・ビーナス高さ規制やマンション規制など条例に縛られない自由で忌憚のない意見を募集しますとのことなので、こちらのこべるんさんブログの読者方々の出番だと思います。
みなさん、ふるって意見を送りましょう!
>自分はこの神戸阪急駅ビルがもっと早く完成したらいいと思います。完成して再開発が進めばもっと三宮が綺麗になる、便利になる、素晴らしくなると神戸市民に印象付けられ、再開発により支障がなくなると思うからです。
確かにそうですね。再開発の良さを早く実感し、街が綺麗で大きく便利になる高揚感を市民が感じられたらと思います。再開発の気運が高まってきますね。募集の件、私もコメントします。