来春から神戸空港発着枠が現在の80便/日から40便増の120便/日へと拡大される他、国際チャーター便の本格的な受け入れ開始に備えて、現在の空港ターミナルの西側に新たなサブターミナルの開業を予定していますが、この整備事業の開始タイミングはこれまで明確にされていませんでした。
しかしながら、整備予定地ではなんと既に大型重機が複数投入された建設工事が開始されていました!
竹中工務店・湊建設工業・TC神鋼不動産建設のJV施工によって、着工した「神戸空港サブターミナル(仮称)整備事業」。
着工は2月中旬。完成予定時期は2025年の3月末。約1年の工期となります。発注者は神戸市港湾局空港調整課です。
また新たに公開されたサブターミナルのイメージパースでは、整備事業者の優先交渉権者決定時に示されていたターミナルビルよりも、高さのある重厚感の高い建物として描かれています。1月に提示された「サブターミナル整備基本計画改定案」では、建物の配置転換に加えて、建物延床面積を含めたターミナルビル規模拡大の変更が確認されていました。
高さを増したターミナルビルは階高が大きくなり、出発・到着を兼ねたロビー空間は当初の計画よりも遥かに風格のある大きな吹き抜けが特徴付けられた開放的なアトリウムになる模様です。
前述の新パースが描いているのは、1階の北角に配置された出発/到着ロビーです。ビル1階を田の字型に区切った場合、フロア面積の約1/4を占める部分になりますが、パースからも推察されるように、このロビーはかなり大きな空間になりそうです。
商業・公共建築における現在の流行に乗っとり、天井には木製ルーバーを斜めの角度に配置。兵庫県産の天然木材を採用するものと思われます。右奥のエスカレーター・階段は2階のにぎわい空間や屋上の展望デッキへとアクセスするアプローチです。
着工したサブターミナルビル。敷地東側は盛土によって嵩上げされています。ターミナルビルの配置変更によって、既存ターミナルや駐車場に面した東側に新ターミナルの正面玄関と車寄せが設けられる事になります。
公開されている図面では、サブターミナルと拡張されているエプロン(駐機場)間における動線計画が示されていましたが、ブルーに色付けしたターミナルビルの右側にある道路との間の空白地に車寄せアプローチとメインエントランスが整備されます。
4台のクローラークレーンが投入されて、既に基礎の構築が開始されています。どうやら杭工事を見逃してしまったようです。この広大な建築面積で進められた杭工事はさぞ圧巻だったかと思われます。
敷地の東側から掘削された部分にて配筋工事が進行中です。延床面積が18,700平方メートルに設定されていますが、建築面積は15,000平方メートル程でしょうか。
基礎工事に要する工期は2ヵ月程かと思われますので、遅くとも5月中には鉄骨建方が開始される様子を拝めるのではないでしょうか。
手前の敷地東側では配筋工事が進行していますが、奥の敷地西側については既に1階床のコンクリート打設まで完了しているように見受けられます。
鉄骨の柱のアンカーボルトが、コンクリートの打たれた床の上に等間隔で並んでいます。かなり急ピッチで建設工事が進行しています。1月末時点ではまだ着工もしていませんでしたので、夜間も工事が行われているのでしょうか。
エプロンの拡張を行う基本施設整備工事(その1)も大詰めを迎えているようです。期間を置かずに(その2)が開始され、整地された新しいエプロンのスラブ舗装が進行し、新駐機場の仕上げが開始される事になります。来春からの空港機能拡大・国際化に向け、サブターミナルでは40便/日の国内線と国際チャーター便を受け持つ事になる予定です。いよいよ神戸空港が次のステップに向けて動き出しました!
神戸空港サブターミナル(仮称)整備事業 遂に着工!新ターミナルビルは来年3月までに完成予定!
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
来年の開業がとても楽しみですね(^_^)
新たなイメージパースを拝見した際には、
国際化後、新たに拡張予定の既存ターミナルと
接続し、活用を続ける方針が暗に示されているような
国際空港らしい風格ある設えに変更されていて
心が躍りました。こちらの方が断然良いですね。
久元市長も定例会の場にて、万博開幕までに
必ず間に合わせると明言していた手前、
夜間としての突貫工事が行われている可能性が大ですね。
特に騒音を気にしなければならない
立地でもないので、作業員の身の安全を
計りながら進めてもらいたいです。
来春からはいよいよ国際チャーター便を
迎え入れ、定期便就航に向けての準備段階に入りますね。
観光客や就航する海外の航空会社からの評判も上々となり、
その後の多彩な国際路線誘致に繋がれば幸いに思います。
神戸の復権に向けて不可欠なもの
既に着工済みの湾岸線西伸工事
今回の空港の整備拡張・国際化
先行き未定の空港⇔JR三宮⇔新神戸へ大量輸送手段
これ等が出来れば、将来的に民間企業の神戸への大規模投資も期待できると思います。
急成長を遂げる大阪市を見ていると遅きに失した感が無くはないですが、空港立地としての神戸のポテンシャルを考えると息を吹き返せるのではないかと期待を抱かせてくれます。
サブターミナルビルの本格着工や駐機場拡張工事の様子を拝見すると将来への期待感が止まりません。まさに“関西圏の羽田空港”となる大規模国際空港への第一歩です。将来、中四国を含む西日本の中核空港に成り得るのは神戸空港だけでしょう。その為には是非とも空港アクセスの抜本強化の工程表を示して欲しいですね。
サブターミナルビルの位置付けは従来の暫定施設的仕様からグレードアップし、将来拡大されるメインターミナルと連携し、その一部と成り得る仕様に上書きされました。総合ターミナルとして拡張整備を図る場合において、管制塔を含む空港管理施設の再編も行われるのか興味のある所です。
神戸復権の両輪である神戸空港など交通インフラ整備と新年度から本格工事に入る三ノ宮駅ビルなどの三宮都心再整備がやっと目に見えて進展してきました。神戸はこれからも市内雇用拡大に向けて企業誘致が重要であり、神戸空港国際化で国内外企業の更なる集積が期待されます。
是非新ターミナルを使いたいです!Kobe international terminal の壁面文字(箱文字?)も最高です。
昨今、高度な外国人労働者(特定技能、育成就労)や留学生を、大きく増やす方針を国が明確にし、産官学で急速に受入体制を整えています。一方で、日本と同様に少子化が進む台湾や韓国も、アジアの高度人材を獲得しようと努力しています。
なればこそ、神戸空港の国際定期便就航は一刻も早く実現して欲しいですし、今回の新イメージパースは嬉しかったです。(こべるんさん有難う御座います!)
元から外国人が多い神戸に素晴らしい国際空港が誕生すれば、アジアにおける高度人材の獲得競争でも優位に立てると思います。
アジアの高度人材にも選ばれる街に期待ですね!