神戸空港

神戸空港が開港20年を迎える 次の20年は旅客1,000万人に向けた飛躍へ


神戸空港が開港20年を迎えました。開港までの困難を乗り越え、更に開港後もJALの撤退、需要の低迷、スカイマークの経営破綻、そしてコロナ禍と、次々に難しい状況に直面し、その必要性に懐疑論が噴出する等、一時は市議の一部から廃港を叫ぶ声まで聞かれた程でした。しかしこれらの薔薇の道を見事に乗り越えて、今や神戸経済浮上の最も効果力を持つインフラへと変貌を遂げました。



転機は関西エアポートによる2018年のコンセッションでした。関西空港、伊丹空港を運営する関西エアポートが神戸空港も一体的に運用する事により、関西三空港が競争せずに地域のニーズに応じて効率的に運用が可能となり、これにより神戸空港ができた際の地域間における歪みの解消が大きく進みました。



これに伴った発着回数の規制緩和が毎年の利用者数更新を後押しし、神戸空港の持つ潜在的な需要が浮き彫りとなりました。ポテンシャルがありながらも上手く資源を活用できずに伸び悩むというのがこの30年の神戸の状況でしたが、その象徴的な存在だった神戸空港が軌道に乗った事は極めて重要です。



そして昨年からの国際化。国際チャーター便の就航開始により、昨年の同空港の利用旅客者数は大きく増えて406万人と、初めて400万人を突破。関西エアポートの需要予想によると、27年度には500万人の大台に到達するという急成長を遂げる事になるようです。主な要因は国際線の増便です。



関西エアポートの山谷社長が2030年4月に国際定期便就航開始を目指すと明言しました。同社は現在、まだ運営受託のみに留まる第2ターミナルもコンセッションにより保有に意欲を示しています。必ずしも第2ターミナルが関西エアポートの望む形で建設された内容ではない為、取得した上で同社が運営しやすく、利用者の利便性も向上する形にリノベーションされる事が必須です。



そして2030年以降のその先を見据え、第1ターミナルを含むターミナルビルの改修、拡張が計画されていますが、これまでの2ターミナルのように市が建物を建ててから譲渡するのではなく、当初から関西エアポートの意向、資金を入れられるように進め方を変える必要があるでしょう。



神戸空港の更なる成長には神戸市内や兵庫県内の周辺自治体からの利用に留まらず、更に広域圏からの利用者を増やしていく事も必須です。バスタ神戸三宮はこのスキームにおいて重要な役割を果たす事が期待されます。西日本との太いパイプ・ネットワークを持つバスタが、神戸空港・三宮と各エリアを繋ぐ事により、日本人の海外渡航や訪日客の国内旅行にも大きく貢献するでしょう。無論、三宮と空港間のアクセス向上と輸送力増強はもはや語る必要もありません。



以前から指摘・要望されている新神戸駅とのアクセスも空港の将来性を左右するポイントです。中四国の空港以上に国際線網が充実すれば、新幹線を使っての広域圏の旅客獲得も現実的になります。次の20年の間には、リニア新幹線の新大阪乗り入れも実現する中、国内ドル箱路線の羽田線がどうなっているのかも分かりませんが、その発着枠を国際線に鞍替したり、国内長距離線へ転換する事も可能でしょう。飛躍の20年が始まります。

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