関西エアポートが神戸空港を国際ビジネスジェット機の拠点として活用する構想を検討している事が神戸新聞による同社への取材で判明しました。神戸市が同空港を運営していた時代でもビジネスジェットの誘致について検討・実施を試みており、すでに実績はあるものの国際空港ではない神戸空港にはCIQ(税関・出入国管理・検疫所)の設備体制が無い為、2週間前の許可申請制度を取っている事やそもそもこれまで国際ビジネスジェットの国内空港利用が活発ではなかった事等が要因となって年10~30回程度の利用に留まってきました。
しかし風向きは変わっており、国内の空港でも羽田や中部国際空港では国際ビジネスジェットの受け入れ体制を強化しつつあり、需要は伸びているようです。
神戸の場合、離着陸回数や運航時間の規制が緩和されれば、国際ビジネスジェットについては関西空港に気兼ねする事なく国際線の就航が可能になります。空港内には格納庫や整備拠点を設ける為の敷地的な余裕にも恵まれています。
出典:双日ビジネスジェット
国土が狭くセキュリティ面でも公共交通機関の安全性の高い日本ではあまりビジネスジェットは普及していませんが、世界の企業ではビジネスジェットの利用が活発で、地方空港でもビジネスジェットが頻繁に離着陸しています。カナダのボンバルディア社はリージョナルジェット、ビジネスジェットを多く手掛けており、日本国内では神戸空港のコンセッションでは名乗りを上げた大手商社の双日が同社の航空機の代理店販売・リースを行っています。神戸新聞は双日にも取材を行い、国際ビジネスジェットのハブとしての神戸空港の可能性を評価しているコメントを得ています。湾岸線西伸後には万博やIRの拠点となる夢洲と神戸空港間のアクセスも格段に上がります。
出典:ホンダジェット
紆余曲折を繰り返している三菱重工のMRJを尻目に快調に販売を伸ばしているホンダジェットもビジネスジェットの一種です。
国際ビジネスジェットの受け入れ増加によってアジアを中心とする財界の要人が神戸を頻繁に訪問する事で神戸の露出度・認知度が高まり、市内での会合や国際会議の増加、観光や飲食業への波及、最終的には事務所等の拠点設置という経済効果が期待できるかもしれません。神戸空港から医療産業都市やコンベンション施設、シティホテルは至近距離にあり、都心までも車であっという間です。ビジネス環境は抜群の良さを誇ります。外資系企業の進出が増加すれば都心のオフィスビル床需要やハイグレードホテル需要も必然と高まり、再開発に弾みがつきます。
この構想を進めるにはまずは規制緩和を早期に実施しなければなりません。また空港ターミナルビル内に常設型のCIQ体制を構築する必要があります。中部国際空港ではビジネスジェット機専用の格納庫、VIPラウンジを併設したターミナル、24時間利用可能な専用CIQエリアを整備し、空港使用料も不定期の個人客や定期使用のビジネス客に対応したプランを用意しているようです。神戸空港もセントレアをお手本とし、規制緩和によって国内線空港としての利便性を高めると共に、国際ビジネスジェットのハブ拠点としての確固たる地位を確立したいところですね。
神戸空港を国際ビジネスジェットの拠点化構想 関西エアポートが検討示唆
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ビジネスジェットとセットで湾岸線が繋がので、六甲アイランド南側の夢の島に神戸もIR誘致をしてみたらどうですかね? とにかく神戸は全てにおいて遅れをとってるし、負け癖ついてるので、ここは大胆に行かないと。