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神戸市が令和5年度の予算案を発表 Part5 拠点駅周辺の再整備計画 定住人口の増加を狙う



令和5年度の神戸市予算案特集 Part5は拠点駅周辺のリノベーションを取り上げたいと思います。三宮駅以外の都心駅や郊外拠点駅周辺で進められる再整備プロジェクトによって、市内全体の玄関エリアのリニューアルを図り、各エリアの活性化を狙います。

駅周辺のリノベーション



新神戸駅 0.56億円

    • 駅前広場の再整備検討
2025年度の完成を目指して、新神戸駅前広場の再整備を進めていく予定です。2年での完了を計画していますが、具体的なスケジュールは予算案には示されていません。来年度中に実際の工事に着手するのでしょうか。工期は1.5年程あれば十分かとは思います。



神戸駅 1.73億円
  • 駅前広場の再整備(R3~6年度設計)
  • 地下タワー式駐輪場5基、地下平面式駐輪場の整備(R4~6年度設計、R6~8年度工事)
神戸駅北側駅前広場についても、いよいよ来年度から実際の工事がスタートする事になりそうです。地下タワー式駐輪場や地下平面駐輪場の整備工事にも着手予定です。工期は中期に渡るので、ゾーンに分けて段階的に進められる事になるのでしょう。



名谷駅 7.95億円
  • 名谷駅ビルのリニューアル
  • 駅ビル北館の整備(R5年度駅ビル北館供用開始、R6年度駅ビルリニューアル)
  • 駅北側ロータリーの改修(R4~6年度工事)
  • 駅南側一般車乗降場の整備(R5年度設計、R5~6年度工事)
  • 北須磨支所の整備、子育て支援拠点整備((仮称)名谷おやこひろば)
    (R3~6年度設計・工事、R6年度夏頃供用開始予定)
  • 駅前広場の利活用
  • バス上屋改修(R4~5年度設計、R5~7年度工事)
既に名谷駅ビルリニューアル、北須磨支所ビルの建設工事は開始されていますが、駅北側のロータリーや南側の一般車ロータリーの改修にも着手する予定です。市の予算には含まれていませんが、須磨パティオのリニューアルや駐車場跡地に集合住宅の建設も進められます。



西神中央駅 4.51億円
  • 駅西側広場の再整備(R4~6年度設計・工事)
  • パークアベニューリニューアル(R5年度工事)
  • プレンティ広場・パークアベニューの利活用
  • こべっこあそびひろばの開設(西図書館跡・R5.5月開設予定)
西神中央駅周辺の再整備もいよいよ仕上げ段階に入っています。今後は整備後の施設の活用を積極的に進める他、商業施設プレンティのリニューアルや駅周辺での集合住宅の建設も活発化します。



垂水駅 15.92億円
  • 駅西側ロータリー・立体原付駐車場の整備(R4~5年度工事、R5年度供用開始予定)
  • 駅西側広場バス上屋の改修(R5年度設計、R6年度工事)
  • 新垂水図書館及び周辺施設の整備(R5~6年度工事、R6年度供用開始予定)
  • 子育て支援拠点整備(児童館、おやこふらっとひろば)(R4~5年度工事・R5.6月供用開始予定)
  • 民間市街地再開発事業への支援(R5~7年度工事予定)
  • 天神川垂水駅福田川線の整備(R5年度設計、R6~7年度工事)
駅周辺で新施設の建設や広場の再整備工事が開始されています。西神中央、名谷に後れをとっていた垂水ですが、垂水中央東地区再開発事業と合わせて、今後、急ピッチで複数のプロジェクトが同時に進行します。



谷上駅 0.15億円
  • 駅前広場の再整備案(谷上橋の拡張含む)及び土地利用転換の検討
次なる拠点駅化へのポテンシャルを秘める谷上駅ですが、市としてはまだ攻めあぐねている感もあります。再整備の内容を今後、煮詰めていく事になります。



鈴蘭台駅 19.12億
  • 新北区文化センター・新北図書館
  • 新すずらんだい児童館・ユースステーション北の整備(R5年度実施設計、R6~7年度工事、R7年度供用開始予定)
  • 鈴蘭台駅北地区土地区画整理事業の実施(R4年度~用地買収・仮換地指定・道路等整備、R8年度末事業完了予定)
駅前再開発が完了した鈴蘭台駅周辺。旧北区総合庁舎跡に新北区文化センター・新北図書館の建設を進める他、鈴蘭台幹線を中心として、鈴蘭台駅の北側に位置する北地区の土地区画整理事業を推進していきます。

岡場駅 0.68億円
  • 駅前広場の再整備(R4~7年度工事)
  • 地下タワー式駐輪場5基、地下平面式駐輪場の整備(R4~6年度設計、R6~8年度工事)
まだ一度も当ブログで取り上げた事のない北区の岡場駅。北区を代表する大規模住宅街である藤原台の玄関口である岡場駅周辺の再整備が開始されます。



六甲道駅 0.33億円
  • 駅前広場の再整備(R5~6年度設計)
  • 地下タワー式駐輪場2基の整備(R5~6年度設計)
再開発が完了し、人気の非常に高いJR六甲道駅周辺ですが、南側についても完成から20年が経過しようとしており、北側を中心とした再整備の手を入れる予定です。

兵庫駅 0.1億円
  • ・地下タワー式駐輪場2基の整備(R4~6年度設計)
兵庫駅前についても老朽化が著しい北側駅前にテコ入れを行います。神戸市は各駅前に地下タワー式駐輪場の整備を積極化するようです。



新長田駅 2.63億円
  • 地下タワー式駐輪場2基の整備(R4~6年度設計)
  • 地下鉄西神・山手線新長田駅のリニューアル(R5年度工事完了予定)
  • 駅前広場の再整備(R5年度設計)
  • 地下機械式駐輪場1基の整備(R5年度設計)
地下鉄駅のリニューアル工事が進む新長田。駅前広場の改造についてもいよいよ具体的に設計を開始し、再来年度以降の工事着手を計画しているようです。

都心・ウォーターフロントエリアへの積極投資、神戸空港国際化への対応を進めると同時に、住宅エリアの玄関口となる拠点駅周辺の再整備も進行させ、市内全体の底上げによって魅力アップを図る施策を実施します。単なる景観向上に留まらせず、利用者の利便性向上と不動産価値の上昇を狙い、民間事業者の投資を呼び込み、人口の流入が起こる仕組みも必要です。

 

 
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POSTED COMMENT

  1. S.Y. Kobe より:

    残念ながら「地域の活性化・定住人口増加」と言った文言ばかりが空しく響いて中身の無い計画が大半ですね。その中にあっては「名谷・西神中央・垂水」は駅ビルや拠点施設のテコ入れなど修景以外の要素もあり多少は期待できますが他はどうでしょうか。

    特に酷いのは「神戸駅前・新神戸」で神戸駅前は今後10年もの時間をかけて修景以外何もありません。新神戸に至っては「山と街をつなぐルート」が生田川左岸とは・・・動線の改善に至らず、閑古鳥が鳴き維持管理に金がかかるだけでしょう。

    神戸市都市局は「都市景観局」と改名した方が良いのでは? 神戸市は転出超過が再びワーストとなっているのに景観オタクでもあるまいし、都心に理解不能な景観規制を掛けている場合ではありません。

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