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神戸市が令和4年度の予算案を発表 Part4 都心・郊外拠点駅周辺の再整備に関する重点投資項目



神戸市予算案特集Part4は新神戸や神戸の都心駅周辺及び郊外拠点駅の再整備に関する重点投資項目についてまとめたいと思います。

拠点駅周辺エリアへの投資

都心駅周辺再整備

新神戸駅 2.18億円


  • 駅前広場の再整備(R4年度設計、R5年度工事着手、R6年度末供用開始予定
株式会社E-DESIGNを代表企業とし、株式会社畑友洋建築設計事務所を構成企業とするグループの提案が新神戸駅前広場・生田川公園再整備デザイン計画として選定され、来年度より設計を開始し、再来年度にはいよいよ再整備工事が開始されます。駅前広場の用途と配置を再編し、南北に連なるデッキで生田川公園まで続く賑わいゾーンを創出し、陸の玄関口を生まれ変わらせる計画です。

神戸駅 1.24億円


  • 駅前広場の再整備(R4~5年度設計)
  • 地下タワー式駐輪場の整備に向けた検討
JR神戸駅北側の再整備についても株式会社E-DESIGNを代表企業、株式会社畑友洋建築設計事務所、株式会社モビリティデザイン工房、中央コンサルタンツ株式会社を構成企業とする企業グループの提案が選定されました。設計に来年度から着手しますが、2年を掛けて進めるようで、全体完成時期を2030年頃と見込んでいるので、そのペースは他の拠点駅の再整備と比べるとかなりのんびりとしています。

郊外拠点駅周辺再整備

名谷駅 17.49億円


  • 名谷駅ビルのリニューアル・駅ビル北館の整備 (R4年度北館新設工事、R5年度駅ビル北館供用開始、R6年度駅ビルリニューアル)
  • 北須磨文化センターのリニューアル(R4~5年度空調整備等)
  • 駅北側ロータリーの改修(R4~5年度工事)
  • 北須磨支所の移転・再整備(R3~6年度設計・工事、R6年度中供用開始予定)
  • 落合中央公園のリノベーション(R4~5年度工事、R6年度供用開始予定)
  • 駅前広場の利活用
  • 駅周辺における住宅供給
  • バスロータリー上屋改修(R4~5年度設計、R5~7年度工事)
名谷図書館の開館以来、立体駐車場の建設が開始された以外はまだ大きな動きのない名谷駅周辺の再整備ですが、来年度より駅ビル北館の建設やロータリーの改修、北須磨支所の着工等、具体的な複数の工事が開始される予定で、先行する西神中央の後を追いかけます。

西神中央駅 8.12億円


  • 西側広場の再整備(R4~5年度設計・工事)
  • なでしこ芸術文化センター(西神中央ホール、新西図書館)の整備(R4.10月開館予定)
  • プレンティ広場リニューアル(R4.9月末頃完了予定)
  • プレンティ広場の利活用
  • 駅周辺における住宅供給
  • こべっこあそびひろば、ユースステーションの整備(R4年度工事、R5年度供用開始予定)
  • 西神車庫用地の利活用検討
既に新西区総合庁舎が完成・稼働し、西側の文化・芸術ホール、西図書館から成るなでしこ芸術文化センターも竣工します。今後は駅前広場の再整備や商業施設のリニューアルも同時に進められます。

垂水駅 11.26億円


  • 駅西側ロータリー・立体原付駐車場の整備(R4~5年度工事、R5年度供用開始予定)
  • 新垂水図書館及び周辺施設の整備(R4年度埋蔵文化財調査)
  • 子育て支援拠点整備(児童館、おやこふらっとひろば)(R4年度工事・供用開始予定)
  • 民間市街地再開発事業への支援
  • 垂水養護学校及び垂水体育館の解体(R7.2月新病院開院予定)
郊外拠点駅の再整備では最も遅れを取る垂水は垂水中央東地区第一種市街地再開発事業のペースに歩調を合わせているかのように駅周辺のリニューアルを図ります。東側の駅前広場で計画する新垂水図書館は準備工事を開始。西側ロータリー・広場を年度内に再整備をスタート。垂水中央東地区第一種市街地再開発事業もようやく着工し、この開発への支援も行います。

新長田駅 1.01億円


  • 地下鉄西神・山手線新長田駅のリニューアル (R5年度工事完了予定)
  • 駅前広場の再整備(R4年度設計等、R5年度工事着手、R6年度中供用開始予定)
地下鉄⻄神・山手線新⻑田駅のリニューアル工事に着手し、2023年度に完成を予定。駅前広場の再整備については来年度の設計を開始し、23年度に着工、24年度中の供用開始を予定しています。

谷上駅 11.05億円


  • 駅前広場及び土地利用転換の検討
  • 北神線のPRと谷上周辺の活性化のためのイベント実施(「おもちゃ箱列車」の開催)
  • 神戸三田線(皆森~谷上駅前)の渋滞対策l
想像以上に大きな予算が割かれた谷上駅の再整備。神戸市営地下鉄沿線となった谷上駅の駅前の高度利用を検討します。

灘駅 1.72億円


  • 駅南側広場の再整備(R4年度工事)
再整備計画の「灘の森テラス」がいよいよ始動し、駅前広場の再整備に着手します。まずは来年度に南側駅前広場工事を進め、再来年度に北側駅前広場へと移行する予定です。

神鉄沿線の岡場駅、花⼭駅、⼤池駅、唐櫃台駅、神鉄道場駅、北鈴蘭台駅前、⻄鈴蘭台駅等の再整備やその検討も継続する予定です。

都心駅、郊外拠点駅周辺の再整備によって時が昭和・平成で止まっていた神戸市内の顔を令和仕様に作り替えていきます。
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POSTED COMMENT

  1. sirokuma より:

    神戸市は、表面上、見栄えのする再開発再整備ばかりではなく、時間と手間はかかりますが、市民生活を豊かにする旧市街地を中心とした狭あい道路の整備にも腰を据えて取り掛かるべきだと思います。このような基本的なインフラの改善は、空家や未利用地の有効活用など民間による市街地の再開発を促進します。多くの空家や未利用地が放置されているのは再利用・再開発が困難な場合が多く、予算がつかないのであれば、規制緩和などの施策を講じる事で空家対策等にも大きく寄与すると思います。

    • しん@こべるん より:

      今の神戸市はどの道路の整備を優先すべきなのかあまり統一性や戦略性がない気がします。行き当たりばったり感が強いですね。計画的な視野が必要かと思います。

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