三宮再整備

東遊園地再整備基本設計案・こどものため図書館基本方針案公表 市民の意見を募る



神戸市は市役所本庁舎再編と合わせて計画している東遊園地の再整備計画について基本計画案を公表し、市民からの意見募集を開始しました。公表された案はこれまで行ってきた有識者会議「アドバイザリーボード」を経た再整備計画に基づくものです。各エントランスを拡大し、これまでの閉鎖的だった空間から街中の動線に組み込むと共に芝生広場、カフェ、図書館、イベント広場等、園内の施設や催しが目的の来園も増やし、集客力と賑わいを創出する設計を目指しています。



以前の計画案と比較すると、北側の「みちひろば」の木々がかなり整理されて通路が広くなっています。また高低差を利用した「見晴らしひろば」もかなり形状が変更されており、水盤も造られるようです。カフェは大きな芝生広場と小さな芝生ガーデンで挟みます。南側は安藤忠雄氏が寄贈する「こどものための図書館」がメイン施設となり、税関前交差点へと誘う歩道橋が東側を貫通します。


現在の東遊園地です。緑豊かで美しい公園ではありますが、空間が有効に活用されていません。特別なイベントが開催される日以外、この公園を訪問地としてエリアを訪れる人はまだ少ない状況です。今年度から工事を開始し、来年度には一部が完成を迎える予定です。全体エリアの完成は22~23年度になる予定でスケジュールが調整されています。



「こどものための図書館」の基本計画では、「図書館法上の図書館ではない文化施設とし、こども達が良質で多様な本と芸術文化に出会い自由に体験できることで、豊かな感性と創造力を育む施設」と位置付けされ、建物は安藤忠雄建築研究所が設計、建築を行い、完成後は神戸市が公共施設として管理する方針です。

規模:地上3階
建築面積:約600平方メートル
延床面積:約750平方メートル
構造:鉄筋コンクリート造
蔵書数:約25,000冊



新築建物は北側の東遊園地管理棟3階部分と接続し、一体的な運用が図られるようです。主な用途は閲覧室やフリースペースの設置です。建物は今年度中に着工し、来年度中には完成を予定しています。今年度は市役所本庁舎2,3号館の解体が本格化し、再編工事が目に見える形で進みますが、これと同時進行で東遊園地に再整備も工事が始まります。三宮の駅前は駅ビルの建設や解体が進められており、フラワーロードの南北は一帯的に工事が目白押しになってくる事でしょう。

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  1. 摂津国人 より:

    なかなか興味深い再整備ですね。
    > 特別なイベントが開催される日以外、この公園を訪問地としてエリアを訪れる人はまだ少ない状況です。
    東遊園地は三宮から訪れる場合、どうしても「市庁舎の裏」になってしまうので目的がなければいかない場所になってしまっています。
    さんちかから東遊園地まで地下道が伸びていますが、狭くて暗いのであまりにも「市役所に勤務する役人専用」といった無機的な感じが役人以外の人を遠ざけると思います。
    この地下道を再整備して回遊性を作り出すことはできないでしょうか。
    あるいは、新しくできる市役所の2号館の1階のフラワーロード側の面だけでもオープンカフェや飲食店を入れて、フラワーロードを南下する回遊性を作り出せないでしょうか。
    旧居留地へのアクセスは元町駅からのイメージが強いですが、実際には三宮から東遊園地経由でアクセスすることもできます。
    三宮から東遊園地、東遊園地から旧居留地への回遊性が生まれれば自然とメリケンパークへの回遊性が活性化するように思います。
    同様に、東遊園地から南下して新港町への回遊性も期待できるので、東遊園地の再整備や東遊園地への回遊性向上は取り組む価値が高いと考えます。

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