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最新公示地価発表 三宮商業地区は今回も二桁上昇も伸び率鈍化


全国の公示地価が発表されました。昨年の発表では三宮1丁目・三宮センター街の路線価は前年比+22.5%で、全国トップレベルの上昇と報道されました。今年も同地点の地価上昇率は前年比+24.9%と高い伸びを見せました。しかし商業地区全体で見ると、上昇率は鈍化しています。昨年の上げ率が高過ぎたという事もあるのではないかと思いますが、それ以前が低調を続けてきたので、昨年はその反動がが大きかったとも言えるでしょう。また他都市の上昇率

神戸都心部の地価上昇は以下によって支えられています。

1. 全国の大都市圏の中心商業地区で見られる景気浮揚と金余りによる投資マネーの流入

2. 三宮再開発に対する期待感

2についてはJR三ノ宮駅ビル等、再開発計画の具体化が乏しいも関わらず伸びは未だ旺盛です。前述の三宮町1にも増して、旧居留地の明石町47(ニッケ神戸ビル)は28.2%、三宮東の磯上通8(明治安田生命神戸ビル)は27.8%と軒並み25%以上の上昇率を記録しました。しかしこれらの高い伸びも全国他都市の更に高い上昇率を前には霞んでしまいました。

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再開発計画がこのまま具体化を見せず、進展がなければ、1も陰りを見せる兆しが叫ばれ始めている中、伸びの鈍化に更なる拍車が掛かり、不動産の流動性が悪化しかねません。大型開発は一時の景気の浮き沈みに左右される事なく長期的視野に立って計画されるべきですが、大幅な景気後退に直面すれば計画の規模縮小や凍結等のマイナス措置も発動しかねません。

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モタモタのんびりしている訳にはいかないのです。現状でもJR駅ビルやバスターミナルビル、市役所建て替えは早くとも5〜6年後の完成予定です。もし計画が延期や凍結となれば、10年後になりかねません。人口流出政令市ワースト1の神戸にそもそも10年という時間が残されているのでしょうか。地価上昇に踊らされず計画の前倒しも含めて前のめりの検討が必要です。

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