神姫バスがJR姫路駅から徒歩5分の北条口1丁目の社有地で建設していた神姫バス姫路本社ビルが10月に竣工しました。神戸から姫路の間に拠点や路線網を展開する地域最大のバス事業会社です。

姫路駅前にある従来の神姫バス・山陽電鉄合同ビルの保有床を、共同所有者であった山陽電気鉄道株式会社へ2022年に売却。そのまま賃借する形で従来のビルに入居を継続していましたが、新本社ビルの完成し、12月1日より移転・稼働を開始しました。

新本社ビルは鉄骨造地上7階 延床面積3,405.91平方メートル。ファサードはゲートのように囲ったフレームの中に、カーテンウォールで覆われた本体というデザインで、最近でも新港町のフェリシモ本社や名谷の北須磨支所ビルにも同様のデザイン手法が採用されています。

4~7階に神姫バス、2~3階にグループ会社が入っています。施工を手掛けたのは鹿島建設。同社の「木質耐火被覆工法(Tie-kaSolid)」を柱部材に採用しています。施工者は異なりますが、大林組が施工しポーアイ2期地区に完成した岩谷産業神戸研修所も躯体に耐火木材を活用した事例もあり、サステナビリティの観点からも有意義な構造体の採用が進んでいます。

壁や天井等にも兵庫県産の木材を多用しており、今時のトレンドにマッチした新本社ビルです。

エントランス周りよ様子です。エントランスロビー内には、建設時に出た端材の木材を使って、同社のロゴをモチーフにした巨大な木製ベンチが置かれている他、兵庫県産のアロマエキスを導入し、来館時にはアロマに包まれる体験をする事ができます。
新本社は2027年に創立100年を迎える神姫バスにとっての記念プロジェクトです。旧本社床の売却益を新本社の建設費用に充てると共に年初には三宮に神戸本社を開設し、ニ本社体制を開始しました。

100周年を迎えようとする中、同社は特に神戸地区での展開を中心として果敢に新事業に挑戦しています。ポートループの運行、シティループの継承、そして新三宮バスターミナルのコンセッションと、次々に大型案件を獲得。神戸の都心再開発やウォーターフロント再整備、神戸空港国際化と歩調を合わせ、神戸の経済拡大を自社の成長に取り込む姿勢を明確にしています。
恐らくですが、神戸三宮ツインゲート完成時には三ノ宮駅高架下の神姫バス神戸三宮ターミナル機能が完全に移管する暁には、神戸本社を同再開発ビルのオフィスフロアへと移転するのではないかと思います。
地域探訪: 姫路・神姫バス姫路本社ビルが竣工及び稼働開始 成長戦略への布石
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