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JR西日本の大阪西計画は、広島、三ノ宮と共に同社中期経営計画で「三大プロジェクト」として位置付けられており、駅西高架エリア開発として、新たな超高層駅ビルと高架下に新たな改札コンコース、バスターミナル、高架下商業施設のリニューアル等を行い、うめきた2期地区と西梅田を接続するターミナル改造の大プロジェクトです。既に今月、第1段階として、西口コンコース、うめきた地下コンコースが開業しました。
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プロジェクト概要
地上23階建・高さ121mの超高層複合駅ビル
オフィスゾーンをメインとし、低層部は駅コンコースと商業施設で構成
事業名称 大阪駅西高架エリア開発/大阪駅西北ビル開発事業
敷地面積 全体19,859.86㎡
建築面積 申請部分 3,690.46㎡
延床面積 申請部分 60,095.44㎡
規模 地上23階 地下1階
高さ121.6m
用途 駅施設 事務所 物販店舗 飲食店舗
構造 鉄骨造 一部鉄骨鉄筋コンクリート造
設計者 西日本旅客鉄道株式会社
施工者 大阪駅西北ビル外新築他工事特定建設工事共同企業体(大林組・大鉄工業)
既存高架下の東側に新改札コンコースを開設。西側に商業ゾーンとバスターミナルを新設。
南側で進む梅田3丁目計画とうめきたII期内のJR新駅とを直線上で結ぶ
建設状況の様子
この新駅ビルの取材は実に昨年5月以来、10ヶ月ぶりとなってしまいましたが、鉄骨建方は完了し、既に上棟しており、建物最高部は高さ120mに達しています。
駅コンコースや通路・広場及び商業ゾーンとなる低層部。オフィスフロアとデザインが異なり、カーテンウォールの継ぎ目のみでマリオンが無く、階高も大きくとられています。
商業ゾーンには物販や飲食店のテナントを募る事になるのでしょうか。駅ビルなので、立地はテナント誘致には強い超一等地ですが、ほぼ同時に南側はうめきた二期エリア、JR高架下、そして梅田3丁目のJPタワーが完成を迎える事になり、巨大な商業フロアが一挙に生まれる事になりますので、全ての床を埋めるにはテナントの奪い合いが生じるのではないかと危惧してしまう程、梅田の開発は巨大です。
ただこの駅ビルは商業ゾーン3〜5階の3フロアに絞っている他、足下では訪日客が戻ってきていますので、話題性の高い新築大型ビルは無難にテナントを集め、既存の商業施設からの移転による二次空室が生まれる可能性があります。既に梅田地区でも立地に不利なemaやブリーゼブリーゼ等の商業フロアは空テナントが目立ちます。
オフィスフロアの東側コーナーは切り込みの入ったように角度が付けられており、ファサードのアクセントになっています。ガラスのタワーはグラングリーン大阪の玄関口に相応しいランドマーク性を有しています。
高架と道路の東西スパンの大きな細長い敷地に高さ120mの超高層ビルを建設しているので、南北幅は非常にスリムな形状です。神戸三宮阪急ビルと同程度かと思われます。
道行く訪日客もこの梅田のダイナミックな開発に口を開けながら空を見上げて驚いていました。うめきたエリアと新駅ビル間は地下では繋がっていますが、地上部にデッキ等は設けられないのでしょうか。
北側のノースゲートビルのオフィスフロアには伊藤忠が本社を構えましたが、こちらのウェスゲートビル?のオフィスフロアも大企業の本社が移転してくる事になるのでしょうか。
商業フロアもさることながら、それ以上に大きな床が生まれるオフィスの新規供給。うめきた1期のグランフロント開業時には、阪急梅田オフィスタワーも同時期に完成し、更にはリーマンショックも重なって、巨大なオフィスフロアをテナントで埋めるに時間を要しました。しかし時を掛けると、一等地のオフィスは埋められる事が既に実証されていますし、コロナが収束している中、これらの巨大ビルの床も消費が進む事になるのでしょう。
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