大阪・御堂筋と堂島川の結節点に聳える大阪堂島浜タワーは地上32階 地下2階 塔屋1階 高さ約143m 延床面積約67,000㎡の超高層複合ビルで、オフィス、ホテル、商業施設から構成されています。大阪三菱ビルディングの跡地に建て替えの形で建設されました。

この建物の特筆すべき点は、中間フロアの16階に観光展望施設「WowUs(ワオアス)」が設置された点です。大阪観光局と連携し、大阪や日本の伝統文化に触れられる体験イベントの実施など、地域と訪日外国人をつなぐ役割も担っています。

17-31階にはカンデオホテルズ大阪ザ・タワーが入居。同ホテルチェーンのフラッグシップホテルとして、チェーン最大級の548室を誇ります。また最上階のスカイスパは、地上約135mに位置し、露天風呂とオートロウリュ付サウナを備えた「天空のスカイスパ」から大阪市内のパノラマビューを楽しめます。

1階南側の車寄せ及びエントランスエリア。ホテルのエントランスもこちらにあります。

明るく開放的な通路の奥にホテルロビーへの直通エレベーターがあります。17階にフロント、ロビー、レストラン、バー、フィットネスなどが配置されています。

4-16階のオフィスや観光展望施設のエントランスロビーです。

北側に位置しており、2層吹き抜けのシンボリックな空間です。低層階にはカフェやセレクトショップ、コンビニエンスストアなどが出店し、 2・3階には人間ドック・健康診断等の施設「ウェルビーイング大阪堂島」が入居。

16階に観光展望施設「WowUs(ワオアス)」に到着。カンデオホテルズ大阪ザ・タワーのロビーフロアとは階段で連絡しています。

フロアにはカフェも営業しています。神戸の再開発ビルにも、容積率アップの見返りとして、こうした観光促進施設の設置を義務付けるべきかと思います。

デッキ化された展望テラス。先日ご紹介したYodoyabashi Station Oneのスカイテラスも同様ですが、民間施設において無料でこのような素晴らしい展望フロアを設けている事は大阪の懐の深さを感じさせます。それとも淀屋橋という商業エリアとしては集客性の弱い地域における活性化への起爆剤としてこれらの施設は位置付けられているのでしょうか。

南側の景色は文句無しに素晴らしいの一言に尽きます。御堂筋が真っ直ぐ伸び、その両サイドに林立するビル群。日本のシャンゼリゼの異名をとる御堂筋の美しい景観は高層化と共に新たな進化を遂げつつあります。

淀屋橋のゲートエリアを司るツインビル。日本生命淀屋橋ビルも含めるとトリプルタワーとなります。淀屋橋ステーションワンと淀屋橋ゲートタワーは事業者や事業面積も異なる為、色調は一定度の統一感はあるものの、デザインや高さの共通化は図られませんでした。神戸三宮ツインゲートのツインタワーは少なくとも高さは統一される計画ですが、デザインはどうなるのか。

東側の眺望です。土佐堀川に沿って阪神高速環状線と中央線が伸びており、その両脇を超高層ビルが縦列しています。まさに水都・大阪を表す景観です。

西側は更にビルの密集度合が高く摩天楼化してきた「キタ」のビル街が全面的に広がっています。

梅田のビル群はこれまではスリムなタワーが多かった印象ですが、ここ最近は1フロア辺りの基準階面積の最大化を目指した巨大な箱ビルが増えています。この中に新丸ビルが立ち上がってくると、大きなアクセントになるでしょう。北新地のペンシルビル街との差が顕著です。

土佐堀川の西側は大阪を代表する都会的な景観が魅力です。阪神高速環状線を走行し、池田線方面に向かうこのカーブから見渡す川沿いに聳えるビル群は奥行きもあり、感動を覚える程です。高層ビルの風景は見慣れている筈の海外からのゲストもこの景観には声を漏らす事が多いです。

蛇行する川とそれに沿って立ち並ぶビル、高架道路の複合的な組み合わせが織りなす風景が昼も夜も感動を呼び起こします。まだまだこの中之島を中心としたビル群は拡大を続けていく予定です。

オフィス、ホテル、観光施設を組み合わせた大阪堂島浜タワー。企業活動を支えつつ、インバウンドを含むインバウンド需要にも応える複合機能を十分に発揮する施設と言えます。神戸に本社を置くシスメックスもこのタワー内に大阪支店を構えています。
地域探訪: 大阪・大阪堂島浜タワーは眺望も優れた複合機能が魅力なガラスビル
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