新港突堤西地区再開発

三宮新港町計画 全工区で着工に目処 周辺部との連携を含めて今後の変化に期待大!



昨秋より各工区で建設工事が本格化し始めた三宮新港町計画。三宮駅前周辺と合わせて都心・ウォーターフロントの再整備の両輪によって神戸の中心街のリノベーションは推進していますが、ウォーターフロントゾーンにおける最重要プロジェクトとしてこの再開発事業の成功が今後のエリアの発展を左右しかねません。



南側の川西倉庫跡地のB街区にて西側の工区で計画されていた水族館の入る文化施設棟が遂に着工に漕ぎ着けました!A街区の超高層住宅棟と同様に大成建設が設計と施工を受注しています。



工事名称は「(仮称)神戸新港文化施設棟新築工事」。労災保険関連成立票による事業期間は2021年5月31日まで。来夏〜来秋には同エリアの集客の目玉となる水族館の開業が予想されます。



作業予定によると山留工事が進行している事になっています。他施設の工事が進行する中、なかなかこの工区は工事が本格化しなかったので少し心配していましたが、ようやく着工した事に安堵しました。



これまで三点式パイルドライバの稼働数を取り上げてきましたが、あれだけあった杭打機は現状、住友不動産の住宅棟の工区で稼働するこの1機のみとなりました。文化施設棟同様にこちらも大成建設が設計と施工を担っています。



麻生セメントのセメントミルクプラントが置かれています。麻生副首相の一族が経営する麻生セメントグループの中核企業です。九州の建設工事では圧倒的なシェアを誇ります。



こちらも暫くは地盤改良工事が進行していましたが、現在は山留工事に移行しています。ただ工事名称が書かれた看板の仮囲い掲示は未だ行われていません。本体工事にはまだ至っていないのでしょうか。



駐車場棟はまだ杭工事が進行しています。既製杭を建て込んでいましたが、敷地一部に場所打コンクリート杭も採用されているのでしょうか。



A街区の最も東側の工区は関電不動産開発の住宅棟が計画されていますが、唯一、このプロジェクトだけはまだ着工に至っていません。住友不動産のタワーが先行する中、どれ位の時間差を付けて工事を開始するのかを注視していました。



そして遂にこちらの仮囲いにも「建築計画のお知らせ」が掲示されました!ツインタワーとなる為、こちらも大成建設が設計と施工を担当します。着工時期は約3ヶ月後の今年5月中頃。竣工は4年半後の24年11月下旬です。住友不動産の西棟完成が23年3月なので、完全なるツインタワー化まで約1年半の時差が生じます。



日本建設の進めるGLION本社ビルは杭工事が終わり、本格的な基礎の構築が開始されています。仮囲いの中の様子は伺いしれませんが、作業予定から基礎がかなり出来ている事が推測できます。



コンクリート打設と鉄筋型枠工事が進められています。鉄骨工事が始まるのはこの建物が最も早いかもしれません。



そして最後は銭高組の施工するフェリシモ・クリエィティブ・ランド。この工区もなかなか着工から本格的な基礎工事に移行するまでにかなりの時間を要していましたが、ようやく掘削が始まりました。シートパイル矢板による山留が行われ、切梁も設置されています。



中央では地下水を低下させるための「ディープウェル」が確認できました。なかなかの難工事が続いているようです。



各工区は今後着々と次の段階に入り始めますので、ビジュアル的に大きく変化を見せるようになってくるでしょう。地上部の工事開始が楽しみです。その間に第2突堤の再開発も事業化について具体的な動きも出てくるのではないかと思います。神戸市は新港町の開発が具体化する事に伴い、策定済のグランドデザインの見直しを図る予定です。街の出現により、いよいよメリケンパークやハーバーランド等の西側のウォーターフロントゾーンとの連携・回遊性を本格的に検討する必要があります。突堤間の海上歩道橋架橋も実現に向けて進みそうです。



おまけとなりますが、第3・4突堤間の埋め立て工事が進行しています。岸壁には特殊船が登場しました。ウォーターフロントは刻一刻と変化が進んでいます。

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POSTED COMMENT

  1. 摂津国人 より:

    文化施設棟の着工は安心しました。
    前にコメント差し上げたように、家族連れが週末に訪れるスマスイの後継は新港の都市型水族館であると予想しているので、展示方法や料金も気になるところです。

    それと、令和2年度の予算案に「メリケンパークとの海上歩道橋」と「東遊園地と税関前の歩道橋」があったので喜んでいます。
    まだメリケン波止場前交差点のペデストリアンデッキと税関前交差点から新港へのペデストリアンデッキが整ったわけではないので個人的に十分とはいえませんが、貴重な一歩であることは間違いないでしょう。
    神戸がWakable Cityを本気で目指すのであれば、回遊性向上のためにこれらの整備は必要です。

  2. kkbb より:

    この新港町プロジェクトもそうですが、建築物の高さの表示をちゃんとやらないのが昨今の市内における建築標識です。
    この住友マンションの高さ表示は99.9mとありますが、軒高表示で建築物自体はたぶん最高高さは105mほどはあると思います。とにかく高い建物を建てたらいけないようです。建設中の阪急神戸ビルでさえいまだに建築標識をまともに掲示していないのですからね。
    阪急神戸ビルは一時期高さ110mと表示されましたが、軒高表示だろうと少し抗議したらそれっきり建築標識が掲示されなくなりました。
    この異常とも思える忖度ぶりが(いったい誰に?)神戸の都心再開発に対するデベロッパーの意気込みにも少なからず影響していると思います。

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