リノベーション神戸・JR灘駅前広場(南北)概略設計業務公募型プロポーザル E-DESIGN他二社に事業者決定



人口減少対策の目玉施策として神戸市が進めている「リノベーション神戸」。拠点駅前空間の再整備が主な内容ですが、JR灘駅前もその対象の一つとして整備を進める為、コンセプトや整備骨子をまとめる概略設計業務を公募プロポーザル形式で民間事業者に提案を求めました。



市の基本方針は南北双方の駅前広場を再整備するものです。

プロポーザルの結果、株式会社E-DESIGNを代表企業とし、株式会社モビリティデザイン工房、株式会社畑友洋建築設計事務所が参加企業に加わった企業グループに委託候補事業者に決定しました。



委託候補者からの提案内容は以下です。

     美術館のまちのエントランスと地域のアウトドア・リビングが木陰で重なり合い、灘のまちの新しい「顔」となる「灘の森テラス」を提案。

北側は原田の森の歴史を継承しつつ、王子動物園の玄関口としても機能する開かれた森の広場を、南側は県立美術館の前庭となる森のミュージアムをコンセプトにアートのある特徴的な駅前空間を目指す。



プロポーザルにはなんと11者もの提案があったようです。

今回の事業者が選定された理由は以下とされています。

  • 駅前広場がドラスティックに変わることが期待される。一方で、樹木や修景施設、舗装材等については現場の状況や予算にあわせて柔軟に対応が可能だという回答が得られた。
  • 交通計画がしっかりしており、使いやすい提案がなされている。
  • 特に南側について、コンセプトが明確で分かりやすい。
  • 技術的にもしっかりした体制を提案されている。


灘駅前は南北ともに比較的大きな広場が整備されています。夜間の照明演出に拘る事は想像に難くありませんが、森のテラスとしてどのように駅前を魅力的で賑やかな空間に生まれ変わらせる事ができるのか。現在、駅前広場で育成されている樹木はそれなりの樹齢を経て大きく成長しています。



今後の整備スケジュールは以下です。
  • 令和2年度 概略設計
  • 令和3年度 詳細設計、工事着工
  • 令和4年度 供用開始予定


灘駅の利用状況は2015年頃にピークに達した後、減少傾向に転じています。特に近隣に摩耶駅が開業した事により、利用者の転移が起こりました。駅前広場の再整備が周辺人口の増加に寄与するのかどうか。灘区自体は阪神間の中でも屈指の人気住宅エリアです。駅前のリニューアルでブランド化に拍車を掛け、更なる人口増加に向けて新たな住宅開発に結びつくのか。灘駅前にはもう少し生活利便施設の集積も必要なのではないかと思われます。
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