「木漏れ日」が奏でる駅をコンセプトとしてリニューアル工事が進められてきた市営地下鉄西神中央駅の改札内外コンコース。
天井材に兵庫県産木材を使ったルーバーが採用され、上部から外の光が降り注ぐデザインとなり、温かみのある落ち着いた空間に変われました。

床材についても大判の磁器質タイルに全面的に貼り替えられ、駅構内の高質化が図られました。

前回の取材時には無かった左右の腰壁の表面にも木材が貼り付けられ、広告案内板が美装化されました。

より暖かみのある空間が演出されています。壁や柱はダークグレーに統一された事により、木材とのコントラストが強調されました。

駅舎本来の設計が良かった為、表面の化粧直しで比較的、短期かつリーズナブルにコストでのリニューアルが実現されたものと思われます。

改札外の東西自由通路の床も改札内同様に全面的に貼り替えられました。

更にその中央には木製の特製ベンチが3基設置されました。こちらも兵庫県産の木材を活用した造作ベンチです。

JR元町駅前のにぎわい拠点化にも巨大な木製ベンチが設置された事によって人々の滞留空間として狙い通りの機能を果たしていますが、ここ西神中央駅構内でもベンチが活用されています。

構内はアトリウム空間になっている為、風雨や陽射しも除けられるので、より滞留性が高められる事が期待されます。これまでは単なる通行空間としてのみ利用され、時折、商業イベントが開かれる程度だった自由通路。今後は待ち合わせや通行時にホッと一息つけるスポットとしても重宝されるでしょう。

残されたリニューアル工事はエスカレーター設備の更新工事のみです。

駅舎の刷新が完了した今、駅周辺の再整備は主だった計画が全て完了し、残すは駅前バスターミナルの上屋リニューアルのみとなりました。地下鉄西神・山手線駅のリニューアル工事は、新長田、三宮、名谷と続いてきましたが、西神中央は最も短い工期の中、最大限の効果を狙った改修工事となりました。今後は既に開始されている板宿駅のリニューアルに軸足が移っていきます。
リノベーション神戸・地下鉄西神・山手線西神中央駅リニューアル改修工事が完了
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