須磨水族園

須磨海浜水族園・海浜公園再整備 最新工事状況をレポート 工事エリアが拡張中



先月にサンケイビルを代表企業とする神戸須磨Parks+Resorts共同事業体が建設工事着手のプレスリリースを発表しました。これまでまだ営業中の本館を除き、それ以外の全ての施設が解体対象となって撤去工事が進められてきた須磨水族園。10月以来、4ヶ月ぶりに現地を訪れました。最新の工事状況をレポートします。

プロジェクト概要

須磨海浜水族園・海浜公園再整備



事業者 サンケイビル、三菱倉庫、JR西日本、竹中工務店、芙蓉総合リース、阪神電鉄、グランビスタホテル&リゾート
協力者 阪神園、 浅井謙建築研究、E-DESIGN
所在地 神戸市須磨区
区域面積 水族館:25,261㎡ 園地:48,100㎡
施設延床面積 水族館:22,271㎡ 園地:2,012㎡
水族館総水量 14,528t
設計 竹中工務店 浅井謙建築設計事務所
施工 竹中工務店 鴻池組
駐車場台数 1,110台(立体駐車場 716台 平面駐車場394台)
事業費 370億円(初期投資)
完成予定 2024年3月末
想定年間来場者数 初年度440万 安定期390万人

https://smile.kobe-sumasui.jp/redevelopment/
「須磨海浜水族園・海浜公園 再整備プロジェクト」特設サイト

全体施設配置計画図


神戸須磨シーワールド

『つながる』エデュテイメント水族館

オルカスタジアム
イルカスタジアム

イルカビーチ

アクアライブ

随所に工夫を凝らした最新の展示ゾーン



生き物に触れ合う事のできるエリア「アクアラボ」

ペンギンやアシカ・アザラシ・ウミガメの展示エリア





海の見える丘広場

神戸須磨パークス&リゾーツホテル

海への旅にいざなう価値体験型ホテル



規模: 地上7階建て
延床面積:7,312㎡
客室数: 80室(定員274名)



瀬戸内海、淡路島、明石海峡大橋を望む全室オーシャンビュー

水族館との一体運営・日本初の「ドルフィンラグーン」を設置し、宿泊者が特別にイルカと触れ合う体験施設



水槽付きプレミアムルーム(6室)



瀬戸内海の魚介類、神戸牛や神戸ワインなどの神戸ブランド、淡路の食材など、地産地消にこだわったフード&ビバレッジが楽しめる「せとうちハーバーレストラン」

松の杜ビレッジ

歴史ある松林を保全・活用・育成し、魅力ある水族館を核とした市民の誇りとなる 「須磨海浜公園」の創造



松林の約7割を保存し、内部にパークコンシェルジュ棟に加えて、にぎわい施設となる松林の高さを超えない3棟の建物を建設



ヴィレッジA棟:子ども向けブック&カフェ、子育て支援・知育スタジオ等の施設
ヴィレッジB棟: キャンプ体験レストラン、グランピング体験施設等



ヴィレッジC棟: 海の街にたたずむボートハウスをイメージしたレストランカフェ



建設状況の様子



本館の東側で、イルカスタジアムやその他屋外展示、遊園地のあったエリアは既に瓦礫の山が連なった更地になっています。



北側の国道2号線に面して大きなゲートが設けられており、その横にはまだ須磨海浜水族園・国民宿舎須磨荘解体撤去他工事の看板が掲示されていました。



工事は3月末までの予定で、解体撤去と山留、地盤改良を進めている状況です。既存施設の地中障害物撤去と新築工事の為の山留・地盤改良が同時で行われるハイブリッドな状態です。三点式パイルドライバが稼働しています。



まだ一部には既存施設の舗装ブロックや壁等が残されているようです。



工事対象エリアは中央の本館を除いて、順次、拡大しています。



本館の西側にあった第2駐車場が閉鎖されて、大規模な建設工事が開始されていました。複数のクローラークレーンが投入されています。



敷地内の松の木々は伐採せずに保存したまま工事が行われています。



駐車場の入口だった辺りに搬出入ゲートが設けられました。



こちらに遂に「(仮称)神戸須磨シーワールド建設工事」の名称が記載された看板が掲示されました。



またこの工事エリアと本館の間に新たな南北通路が整備されました。須磨海岸にはこの通路を使ってアクセスが可能です。



本館の南側も工事エリアが拡張されました。



駐車場跡地でも掘削工事が開始されています。



このエリアはイルカスタジアムが建設されるのでしょうか。



広大な敷地に誕生する最新の一大エンターテイメント・リゾートエリアです。この規模の娯楽施設開発は関西ではUSJ以来なのではないかと思われます。



仮囲いには2年後の2024年春にオープンする神戸須磨シーワールドの施設概要を詳しく説明するイラストやパースが目白押しです。



新たに誕生するリゾートホテル「神戸須磨パークス&リゾーツホテル」の北側の未公開パースが掲示されていました。



全室オーシャンビューのシティリゾートは遠方からの集客にも効果を発揮します。客室数は限られているので、人気ホテルになる事間違いないでしょう。もっと規模が大きくても良かったのではないかと思われます。



いつの間にか工事エリアと海岸の間に暫定施設のスケートエリアがオープンしていました。ハーフパイプ等もあり、スケボーの練習にもってこいです。



順調に工事が進み始めている神戸須磨シーワールド。一方、王子公園の再整備については市民の大きな抵抗と拒否反応が示され、今後の進め方に暗雲が立ち込めています。須磨も一時は大きな反対運動の動きがありましたが、プロジェクトは推し進められました。様々な声はありますが、この計画が神戸にとって最重要プロジェクトの一つである事は間違いありません。
関連記事
須磨水族園

須磨海浜水族園・神戸須磨シーワールド 神戸須磨パークス&リゾーツホテルと駐車場棟の建設状況 駐車場棟は竣工/ホテル棟も躯体工事が進む

2023年4月18日
こべるん ~変化していく神戸~
来春の開業まで残すところ1年に迫った神戸須磨シーワールド。敷地内各施設の建設も各々が終盤に入りつつありますが、既に1番乗りを果たす建 …

POSTED COMMENT

  1. いかなごん より:

    スマシーとアリーナで神戸の主力観光施設は最低限整う感じでしょうか。王子動物園もフルリニューアルして全国人気トップ目指してほしいところです。地理に詳しくないですが大学は県庁立て替え後に土地はないのですかね?学校もいくつか集まっているエリアなので合っていそうですが。

    • しん@こべるん より:

      県庁後は高層校舎であれば大学として成り立つ可能性はあるかと思います。実際に東京にはビル大学もありますしね。優秀な学生が多いと企業誘致に有利という狙いは理解はできます。

  2. sirokuma より:

    スマスイの詳細なリポートありがとうございます。
    思えば震災以降、観光都市を目指すと言う言葉を幾度となく耳にしてきましたが、行政主導のものはハーバーを筆頭に挫折を繰り返してきました。神戸には多くの観光資源が点在していますが有効に活用するアタマが行政にはありません。
    世界最長の吊橋である明石海峡大橋すら観光資源化できない情けなさです。明石海峡大橋クルーズや展望は淡路島観光の一つの目玉として成立していますが、神戸はルミナス程度で無関心です。
    須磨や垂水マリンピアあたりからならクルーズ船や大型ヨットでサンセットクルーズくらい出来るのにと常々思います。
    同時に、ソフト面でもハワイのクルーズのようなエンターティメント性の高さを追求することも必要だと思います。

    • しん@こべるん より:

      やはり行政は先頭に立つのではなく、黒子に徹して民間にお膳立てをする役割を担うべきですね。神戸市は日本で最も出しゃばり行政かと思います。それが功を奏する事もあるかと思いますが、民間投資を抑制し、更に行政が出張る羽目になる悪循環に陥っています。

  3. H より:

    スマスイの完成は楽しみですが、須磨海岸は神戸を代表するエリアなのに泉南ロングパークのようになぜ綺麗に整備されないんでしょうね。
    最近綺麗にはなりましたが、まだ夏以外殺風景なのでポテンシャルを最大限にいかしきれていないように感じますし通念楽しめる海岸じゃないのが勿体無く思います。

    • しん@こべるん より:

      一応、これから水族館と合わせて再整備を進めるようですが、海岸のみならず周辺の観光資源とも連動して一体的な集客が可能に出来るようなグランドデザインが必要なのではないかと思います。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です