六甲アイランド

神戸の見所: 神戸ファッション美術館 改めて感じる神戸ファッションプラザの壮大な造り 有効活用を模索したい


六甲アイランド最大の複合商業施設である神戸ファッションプラザ。UFOがドッキングしたような近未来的な外観デザインが非常にユニークなこの建物も1997年の開業から25年を迎えようとしていますが、外観からは古さを全く感じません。



その優雅で開放感溢れる設計には全てにおいて余裕を感じる事ができる贅沢な造りです。



この施設の中で現在唯一の中核集客施設である神戸ファッション美術館。全国で唯一のファッションをテーマとした公立美術館です。

このミュージアムも旧居留地の神戸ランプミュージアム同様に興味が一切湧かず、これまで訪れる機会がありませんでした。

しかし娘が行きたいとせがむので、遂に訪問する事にしました。神戸ランプミュージアムが思っていた以上に楽しい博物館だったので、百聞は一見にしかず。自分の目で見て体験する事の大切さを再認識したので、同様の期待を込めて六甲ライナーに乗車しました。

六甲ライナーに乗るも5年位ぶりで、車両が更新されている事に新鮮さを覚えました。



ミュージアムのエントランスも内部も外観のUFO同様に円が随所に構成要素として活用されています。



広々としたエントランスホールはギャラリーとしても活用されています。

神戸ファッション美術館の有料ゾーンはこの奥にあります。

有料ゾーンはごく一部を除いて撮影が禁じられており、館内の写真は殆どありません。



唯一、撮影を許されているのがこの展示エリアでした。

現在、特別展 深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢」が開催されています。

https://www.fashionmuseum.or.jp/special/riusukefukahori/?page=0

金魚をテーマとしたアート作品を制作する深堀隆介氏の個展です。透明樹脂を活用して表現した水の中に立体感溢れるリアルな金魚をアクリル絵の具で再現した多くの作品は、日本酒の桝から木製船にまで渡った大小のスケールが見応え十分で、目を見張りました。

美術館の展示エリアはほぼ特別展で占められ、館内案内で紹介されている収蔵品によるの服飾史の常設展示は一部のみでした。

従って期間毎に展示内容が変わるので、集客力を維持する事が可能になっています。

よって想像以上に多くの来館者で賑わっている事に驚きました。



また同美術館は世界的なファッションデザイナー・コシノヒロコ氏が5年の期間限定で名誉館長を務めており、同氏のミニギャラリーも開設されています。



神戸ファッション美術館も2006年より指定管理制度が導入されており、現在は神戸新聞地域創造・神戸新聞事業社共同事業体が運営を担っています。

この他に館内には3階のライブラリー、4階のセミナー会議室、5階のホール(オルビスホール)も備わっており、年間来館者数はコロナ前で合計約25万人(全館含む)。

そのテーマの特殊性の割に善戦している施設です。



そして10年以上ぶりに訪れたUFOの上部にあるこの巨大なアトリウム空間「サン広場」。その存在さえ忘れてしまっていましたが、商業施設ファッションプラザRinkやMOVIX六甲が営業していた頃には頻繁にこの施設を訪れていた事を思い出しました。

何とも壮大で今でも全く古さを感じさせません。直径50m、高さ40mの吹き抜けはまさに圧巻です。



神戸には80年代後半から90年代初頭に掛けて、この神戸ファッションプラザ以外にも新神戸オリエンタルプラザ、神戸ハーバーランドセンタービル等、大きなアトリウム空間を擁した大型複合商業施設が複数、開業しました。そしていずれも現在は施設の運営用途を限定する形で稼働しています。



この施設もエリアの中核商業施設として阪神間も含めて広域圏からの集客に成功していましたが、2000年代には阪神間にシネコンを有する大型ショッピングモールの開業が相次いだ事で競争が激化し、映画館の閉業をきっかけに集客力を失って商業フロアも閉鎖を余儀なくされました。



現在、美術館部分は神戸市、商業施設部分は大栄環境(6-7階に同社本社を移転)、ホテル部分は信和建設の子会社であるSHINKAホテルズが保有する区分所有方式で構成されています。



前述の新神戸オリエンタルプラザ、神戸ハーバーランドセンタービル同様に、この施設も新たな管理者が再活用を試みていますが、環境変化による立地性が足枷になり、いずれも有効活用方法を見出さずにいます。



最先端の近未来国際都市として華々しい人工島であった六甲アイランド。今でもリバーモール周辺の景観や雰囲気は成熟性を高めながらも先進性を感じられます。

医療産業都市や神戸空港によって南側は飛躍的な発展を遂げているポートアイランドも北側は住宅団地の老朽化や住民の高齢化が進んでいるのと異なって、六甲アイランドでは近年も大型分譲マンションの建設が続いた事もあり、若いファミリーや子供達も多く見受けられ、賑わいを感じる事ができます。流暢な英語で会話する子供達ともすれ違う環境も健在です。



業務・商業機能は大きく欠損してしまいましたが、良好な住環境が整った住宅都市として、機能の再編・再構築が必要になっています。



この施設をこのまま新港町のウォーターフロント地区か、中突堤の北側に移築したいですね。こんなにインパクトのある建物はそうそう建てられるものではありません。適材適所。時代と共にその土地が担う役割が変化する事は避けられないようです。

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POSTED COMMENT

  1. 匿名 より:

    Rink、非常に勿体ないですよね…
    住吉に新快速が停まらないのと六甲ライナーの高い運賃、さらに島外の商業施設に商圏人口を取られてしまったことが原因でしょうね。
    とはいえ、持ち主の大栄環境さんが頑張ってくださっているお陰で、ようやく第一号のテナント誘致(ネイルサロン)に成功したようです。『まちの将来の姿』も既に公表されていますし、あとは自治会やまちづくり協議会、神戸市のやる気が問われてくるのではと個人的には思います。

  2. 某京都府民 より:

    ファッションプラザ、2年くらい前に初めて訪れたときは、立派な施設なのに人も店舗も少ないなと正直思いました。しかし、意外といっては無礼かもしれませんが、六甲アイランドの住宅開発自体はまずまずなんですね。
    楽観的な見方をすれば、神戸市の開発した住宅街は程良い郊外として人気を保てるかもしれませんね。コロナ禍以降の三密回避の需要がありますので…

  3. 摂津国人 より:

    六甲アイランドは魚崎か住吉で阪神かJRに乗り換えなければどこにも行けないのがネックですね。
    前にコメント差し上げましたが、六甲アイランドから三宮に行こうとすると、時間的には西神中央から三宮までと変わらず、金銭面でも西神中央よりも運賃が高いのが致命的なのだと思います。
    神戸市は、外郭団体の神戸新交通社という天下り先を充実させるために六甲アイランドへの交通手段としてAGTの六甲ライナーを設置したのでしょうが、例えば高架でもいいので一般の鉄道を敷設して魚崎辺りから阪神電車に乗り入れして三宮に直行したり、HAT神戸まで延伸する予定だった地下鉄海岸線をHAT神戸と六甲アイランドまで延伸していれば今の六甲アイランドの状態は存在しなかったでしょう。
    以前、他の方のコメントで「地下鉄三宮から新神戸を廃止して、ポートライナーを走らせたらいいのでは」とのコメントを拝見したことがありますが、それは大きな誤りでAGTは輸送量、スピード、他の鉄道との相互乗り入れの互換性の面で一般鉄道に比べて大きく劣ります。
    しかも建設費が安いという触れ込みで多くのAGTが建設されたのにもかかわらず、実際に建設費が高かったのでは、「いいところが全くない」と言っても過言ではないでしょう。
    私が唯一賛成したのは新港町・メリケンパークにポートライナーを走らせるというしん@こべるんさまのご提案だけでしたが、それも神戸アリーナの登場によって広域からの大量輸送が必要になることが明確になりましたので、現在は賛成していません。

    以前の摂津国人のコメント
    https://koberun.net/blog-entry-連接バス-port-loop-ポートループに乗ってきました!-将.html#comment-47675

    松浦晋也の「モビリティ・ビジョン」間違った未来、新交通システム(その3)
    http://archive.wiredvision.co.jp/blog/matsuura/201005/201005241800.html
    「京臨海新交通臨海線と「ゆりかもめ」や神戸の「ポートライナー」に代表される「標準型新交通システム」はまったくもって論外だ。建設費は高く、輸送力は小さく、速度は遅い。これ以上日本に増えて欲しくない、というのが正直なところである。」本文中

    神戸市会議員 岡田 ゆうじ 徐々に、神戸新交通株式会社の不正貸付金、ヤミ離職問題の本質が明らかになって来た。
    https://www.facebook.com/Tarumi.Okada/posts/1203961916437901

    神戸新交通株式会社(ポートライナー・六甲ライナーを運営)において駅の券売機から数百万円単位での現金盗難
    https://ameblo.jp/gotodaisuke/entry-12549268289.html

    しかしながら、六甲アイランドには大きな地理的なメリットもあって、阪神間に位置しているため神戸市営地下鉄沿線に比べて大阪には近いです。
    そこでご提案差し上げたいのが、六甲アイランドから梅田までの直通高速バスの設置です。
    六甲アイランドは阪神高速5号湾岸線の(現時点での)終着点になっていますので、これを利用して大阪(梅田)までの直通通勤路を確保します。
    具体的には阪神高速5号湾岸線六甲アイランド北IC→北港JCTから阪神高速2号淀川左岸線→大開ICで降りて一般道→梅田です。
    既に何度もコメント差し上げていますが、乗り換えなしでの通勤は多少電車よりも時間がかかっても人気です。
    また、高速道路を通るバスは全員着席しなければなりませんので、乗客は全員座れる(座らなければならない)ことになります。
    満員電車ともサヨナラです。
    あとは座席に電力供給と折り畳みのテーブルを完備してバス内でノートPCを広げられるようにしたり、wifiを設置することで通勤時のPC作業を可能にすれば、かなり人気が出るものと思います。
    さらに阪神高速2号淀川左岸線の2期工事が完成すれば梅田により近い大淀ICまで高速道路で到達できるので、将来的にはより速達性が向上することになります。
    阪神高速5号湾岸線は最高速度が80 km/hrと、阪神高速3号神戸線などの他の阪神高速の路線の60 km/hrよりも(そして六甲ライナーの62.5 km/hrよりも)高い速度設定ですので、これを利用しない手はないと考えます。
    これにより、六甲アイランドの住宅地としての価値は飛躍的に高まるでしょう。

    蛇足ですが、阪神高速5号湾岸線の西伸が駒栄ICまで至れば、JR神戸線本線から少々距離のある苅藻や和田岬などから梅田までの直通高速バスの需要も高まると考えます。
    今のうちから、和田岬や苅藻の住宅地開発を検討してもいいのではないでしょうか。

  4. sirokuma より:

    RICは甲南大や神戸国際大学だけではなく外国人学校も多く住環境に優れた街になり外国人も多く居住していますね。島内の人の満足度は高いと思います。この近くには、ファッションマートビルもあります。あまり知られていませんが、フロア面積2000坪の10階建巨大ビルです。ここはファッションプラザと全く資本関係の無いビルですが同じような巨大吹き抜けが存在しています。駅直結のビルですが、支線に過ぎず商業ビジネス用途として発展することが難しいのが現状です。素晴らしいハードがあってもそれを活かす交通インフラとソフトが無い神戸市のパターンです。阪神高速湾岸線西伸工事により渋滞緩和や東西アクセスの向上が促進されれば少しは変わるかもしれませんが本気で活性化するには大量輸送手段の整備しPIと結ぶとかの発想が必要ですね。RIC南沖で進行中のフェニックス3期神戸沖埋立地を利用して神戸空港へ繋げちゃうとかね。

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