明石

地域探訪: 明石・西明石駅ビル開発 駅南側一帯の再整備が始動


JR西日本が明石市で力を入れるまちづくりが西明石駅周辺の再開発です。明石市との共同プロジェクトとして進められており、西明石駅の南側一帯を対象として、大規模な開発工事が進行しています。



JR新快速が停車し、新幹線の乗り換え駅でもある西明石は交通の要衝です。利便性が高いエリアですが、駅周辺の市街地は老朽化した雑居ビルが多く、駅の持つポテンシャルを十分に活かし切れていない状態にありました。JR西日本は駅南側の同社保有地や社宅の土地を種地とした再開発を行うと共に明石市は共同で駅前広場や道路の整備、地域交流拠点の建て替え等を計画しています。



開発事業面積は広大です。JR西日本は駅ビルを建設すると共に社宅跡地で住宅開発を行います。また将来的には駅東側に立地する旧国鉄清算事業団用地を活用した開発も検討されているようです。



今回はまず駅前で建設工事に着手している駅ビル開発について取り上げます。施工はJR西日本グループの建設会社・大鉄工業が担っています。



計画されている建物は鉄骨造地上3階建で、延床面積2,403.47平方メートル。駅舎と商業施設から構成されます。建物の設置はJR西日本不動産開発が行い、運営はJR西日本アーバン開発が担います。



今年1月より本格着工した駅ビル。駅舎前で基礎工事が行われています。駅ビル内には新改札も設けられ、駅南側へのアクセスが大きく向上します。



既に基礎の配筋が終わり、型枠が設置されてコンクリートの打設が行われるところでした。今回の建物は駅に隣接したなんちゃって駅ビルではなく、内部に駅舎機能を有するれっきとした駅ビルです。



また明石市は駅ビル前に駅前広場を整備すると共に駐輪場ビルも建設し、地域交通・交流拠点としての機能を強化します。駅前広場に接続する道路も拡幅し、幅員4mの歩道も両側に整備。



西明石の新たな玄関口が整備され、同駅周辺のポテンシャルを引き出す開発が進められています。駅ビル内の商業施設に入るテナントが気になるところですが、JR西日本アーバン開発がリーシングを行うものと思われ、生活利便系のテナントやカフェ等を誘致するものと思われます。



駅東口駅前でも再開発の動きが出てきました。駅舎に隣接していた複合ビル「西明石メインストア」の解体撤去工事が進行中です。



昭和レトロな商業ビルの地下階には西明石地下秀味街が営業していました。地上5階建てのビルは規模も大きな建物でした。



敷地面積は2,000平方メートル程ありそうです。こちらも駅前ビルとして、新たな開発を期待する事ができそうです。低層部は商業テナント、上層部は住宅という複合用途の建物が予想されます。西明石駅前は老朽化した建物も多く、今後、建て替えが順次、進められていくのではないかと思われます。

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