神戸アリーナ

(仮称)神戸アリーナプロジェクトに関する続報 住民説明会で得られたアリーナの詳細判明



先週、建物のデザインイメージパースや着工・竣工予定、延床面積の拡大等をレポートした新港第2突堤で計画されている神戸アリーナプロジェクトですが、事業者による住民説明会がデザイン・クリエイティブセンター神戸 KIITOで開催され、更なる計画概要の詳細が明らかになりました。

説明会では設計者の大林組、事業者のNTT都市開発の子会社であるNTTアーバンソリューションズの担当者による計画内容の説明と質疑応答が行われました。

プラザ」が賑わい拠点としての機能を果たす



第2突堤内の配置図です。中央にアリーナ。北側に大階段が確認できますが、この周り一帯が興行日には来場者の待機場としても活用される賑わい空間の「プラザ」。この空間は第1突堤基部や第2突基部等、周辺エリアとの結節点として回遊性の向上を高める工夫が施される予定です。例えば同アリーナを本拠地にする予定の西宮ストークスの試合日には、3 on 3のコートを設置したり、キッチンカーを出店させたりと、興行日を中心に様々なイベントが開催される事になります。

南側は関係車両や観光バス等の駐車場が設けられます。突堤先端には神戸市が緑地を整備する予定です。アリーナ内だけでなく、南端の緑地まで人の流れが生じるよう動線の工夫が検討されています。

建物規模拡大によって機能の充実を図る



アリーナはシンボル性を高めたV字型の形状の建物です。延床面積が当初計画の25,301平方メートルから32,788平方メートルに拡大され、建物階数も地上5階から7階に変更されましたが、この増床部分はバックヤードや「スナッキング」と呼ばれる来場者が軽食を取ったりする為の滞留空間を拡大する事に費やされます。高さを増した事で、客席の傾斜を大きくしてよりすり鉢状になり、上階からもバスケコートや音楽ステージが見やすく一体感を得られやすい設計となりました。

北側の突き出た低層棟は1階にサブアリーナが設けられて、バスケの練習コートが整備される予定です。低層棟上階は飲食店のテナント区画となります。

店舗区画を多く設けて興行日以外も賑わいを生む施設へ



アリーナへはプラザ内の大階段を登った2階からの入場がメインアプローチとなります。南北にメインコンコースを設けて滞留空間を整備する他、マリーナが整備される水域や第1突帯に面する西側には店舗区画を配置。店舗区画数は合計6-8区画、5-10テナントを募る計画で、カフェや飲食店、物販店が出店します。飲食店はイートイン専門のレストランやテイクアウト店等で構成され、これらの店舗は興行日以外の日も営業する事で、アリーナが賑わいをもたらす商業施設としても機能する予定です。

また2階の外周は全てデッキ化されて回遊する事が可能となります。

南側のパーキングへ向かう車両は東側のデッキ下を通行する事になる予定です。



最上階の平面図です。観客席は2段構成になっており、2階から1階の下段席と5階から3階までの上段席に分かれた設計となります。アリーナ内へは2階のメインコンコースと5階のアッパーコンコースからアクセスします。バスケットボールの興行の際は8,000人、音楽興行では10,000人を収容するキャパシティを有します。

ウォーターフロントエリアの新ランドマーク施設へ



神戸アリーナはウォーターフロントの新しいランドマークになる為、神戸市が力を入れている夜間景観への貢献もしっかりと果たす予定です。大きな屋根を縁取るような照明演出が行われる計画で、ポートライナーの車窓からも美しいライトアップが見られるようです。

今回の説明会には周辺の再開発プロジェクトに参画する事業者からの参加も多く見受けられました。ベイシティタワーズ神戸の計画を進めている住友不動産からは臨港道路と京町線が交わるT字路交差点に信号機を整備する要望を出している事を報告した他、新港突堤西地区の再開発事業者が協力してまちづくりを進めていこうといった提案が行われました。



いよいよ本格的に始動する神戸アリーナプロジェクト。素晴らしい施設になる予感と期待に溢れた計画です。アリーナの完成する2025年には第2突堤基部の緑地も同時に整備が完了するものと思われますが、西側の水域や北側の基部も早急に整備を進めていく必要があります。第1突堤、新港突堤西地区、第2突堤が一体化したウォーターフロントとして機能するには、進出する事業者間においての情報共有や意見交換等が行えるまちづくり協議会の発足が必須です。神戸市が旗振り役となってこの発足を促進させるべきかと思います。

 

(仮称)神戸アリーナプロジェクト



事業者 NTT都市開発 NTTドコモ スマートバリュー
運営事業者 株式会社One Bright KOBE
敷地面積 23,693.50平方メートル
建築面積 12,295.73平方メートル
規模 地上7階
高さ 46.163m
構造 鉄骨造 一部鉄骨鉄筋コンクリート造
延床面積 32,788.29平方メートル
用途 アリーナ 飲食・物販店舗
収容人数 最大1万人
設計 大林組
施工 大林組
備考 バスケットボールBリーグ西宮ストークスの本拠地
着工 2023年4月15日
竣工 2025年2月28日

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