2021年夏から開始されたUR布引ビルの解体、昨年11月から始まったイスズベーカリー本社ビルの解体の双方が完了し、都心に敷地面積やく約2,000平方メートルの開発用地が生まれました!
フラワーロードと山手幹線という神戸の都心部を貫く二つの大通りが交差する加納町3丁目の交差点に面し、三宮駅からも徒歩5分程の距離で、オフィス、ホテル需要にも対応できる立地と言えます。
この土地も神戸市の定めた都心機能誘導地区内に位置する為、住宅を入れる場合には、容積率400%の抑制が課されます。ミクストユースで、オフィス、ホテル、住宅を入れる高層建築という活用も面白いのではないでしょうか。
ただ最近、元町通6丁目のホテルシェレナ西館跡地で和田興産が進めるマンションプロジェクトでは、敷地面積を1,000平方メートル未満に調整し、住宅建設規制を回避する事例が出ており、この土地も二分して、一方を1,000平方メートル以下にする事で、マンション建設に充てられるという可能性も否定できません。
交差点前最大の開発用地の為、ランドマーク性が高く、街の賑わいを向上する用途の建物が建設される事が望ましいと言えます。
神戸市都心機能誘導地区内の住宅建設規制は、タワーマンションのみを狙い打ちにしたものであり、中小規模のマンション建設には全く役目を果たさず、都心機能誘導という名目は名ばかりの骨抜き規制です。
タワーマンション建設による課題は確かにありますが、都心地区に占めるタワーマンションと中小規模の分譲・賃貸マンションの合計敷地面積を比較すれば、どちらが都心機能を大きく阻害しているかは日を見るよりも明らかでしょう。
無論、都心地区にも強い住宅需要があるのも確かで、全ての住宅建設を規制できる訳ではありませんが、都心商業地区や大通りでは規制を強めるか、もしくは旧居留地のように1階に住居やその共用機能を設けてはならないように課すべきかと思います。
話を布引町に戻しますが、東京・渋谷に三井不動産が開発した「MIYASHITA PARK」というミクストユース型の施設が2020年に誕生しました。商業棟、ホテル棟、駐車場から構成されていますが、低層4階の商業棟の屋上は公園となっており、ホテル棟のみを18階にして高層化したメリハリと賑わいを生む内容になっています。
この布引町の開発用地も南北に細長い形状をしており、「MIYASHITA PARK」のような開発は面白いのではないかと思います。
この用地の開発には加納町3丁目交差点の巨大歩道橋のリニューアルもセットで行い、再開発ビルにデッキとして接続させると、街の回遊性も向上するでしょう。
将来的には歩道橋を撤去し、山手幹線をアンダーパス化する構想もありましたが、交差点付近のみをアンダーパス化しても、その先はトアロード付近まで混み合う為、県庁付近までアンダーパスとしなければ、東西通過車両をスムーズにこなす事は出来ず、工事に莫大なコストを費やす事になります。
税関前歩道橋と同様に、回遊性が高くアクセスしやすい・バリアフリー化したリング状の歩道橋を整備し、周辺施設と接続する方がコストも安く車歩分離が可能になるのではないかと思います。布引町再開発と歩道橋のセットでの再整備を是非とも検討して欲しいと思います。
UR布引ビル・イスズベーカリー旧本社の解体が完了 布引町3丁目開発は加納町3丁目交差点歩道橋の再整備とセットで
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このUR布引跡はどういう開発になるのでしょうか。できればオフィス、マンション複合の開発を期待したいです。
1000平米以下のマンション開発を許したことで中型マンションラッシュを引き起こしてしまい、都心で高質なオフィス供給を促したい神戸市の狙いが、逆にタワマン開発したいデベロッパーの開発意欲を削いでしまったということになり、眺望景観規制同様、都心マンション条例も失敗というほかないですね。
神戸空港国際化や阪神高速湾岸線の開通も10年以内にあり、都市復権のチャンスに逆張りばかりやっている市政に失望ばかりです。
記事には関係ないですが。HATのプルメールHAT神戸前の駐車場が閉鎖になり、地質調査をやっていました。
この駐車場跡は3、500平米の広さがあり、大深度の地質調査のようなので期待が持てます。
立地的にオフィスは考えにくく、マンションよりなにか巨大な商業施設かホテルかと思います。
こちらは用途的に容積率もこの地域は600%だし面白いと思います。