新港突堤西地区再開発

KPM神戸ポートミュージアムが開業!かつての倉庫街・新港町エリアに賑わいが生まれる ウォーターフロント新時代の幕開け



合同会社AQUART神戸が計画し、大成建設の設計・施工によって建設を進めてきた三宮新港町計画の再開発エリアで最大の複合商業集客施設「KPM 神戸ポートミュージアム」が10月29日(金)に遂に開業しました!



中核施設に次世代の劇場都市型水族館「átoa」を擁し、ポトマックの運営するフードホール「TOOTH MART FOOD HALL&NIGHT FES」、近隣に本社ビルを建設したGLONグループが運営するクラシックカーの展示とブライダルフォトスタジオの「VOYAGE KOBE」から構成される新港町期待の集客施設です。



それでは早速、館内に入ってみましょう!



1階北側のエントランス横にはVOYAGE KOBEが入っています。



ポトマックの運営するTOOTH MARTは、同社の人気飲食店ブランド9店を集結させたお洒落なフードホール。洋食、イタリアン、ビストロ、 BBQ、小龍包、和食、たこ焼き、カフェ&ビールスタンドと何でもござれ。勿論、スイーツの定番であるパティスリーTOOTH TOOTHも入っています。



通常のフードコート以上に選択に迷ってしまいますね。暖色系の吊り下げ照明で洒落た雰囲気を醸し出しています。



átoaの来館者のみならず一般にも開放された施設なだけに、400席のホールも大盛況でした。天井は流行りの配管を剥き出しにしたスタイルです。



取材日は気候も良く、テラス席も賑わっていました。



ホール中央部の天井にはatoaの水槽の底がそのまま見える格好になっています。



頭上をサメやエイが泳ぎ回っている面白い演出です。



1階南側にはátoaのミュージアムショップが配置されています。こちらも天井は配管類を剥き出しにしています。



ミュージアムショップは南側の緑地に面してエントランスを設けています。



建物西側に大きくポッカリと切込みのように穴を開けている部分がátoaへのメインアプローチです。



階段の他、右側の開口部の奥にはエスカレーターが配置されています。左にはTOOTH MARTへのエントランスがあります。



まるで洞窟の中のような雰囲気を持ったスタイリッシュなアプローチ空間です。



階段を上がると、2階に到着。átoaのチケット売場とエントランスがあります。



エントランス前の2階デッキは開放的な空間となっており、神戸港を望む南側にはイベントが開けるスペースが確保されています。この日もオープニングイベントが開催され、多くの人々が詰め掛けていました。



またátoaへの入館者が列を作る盛況ぶりでした。



2階のデッキ空間は建物の東側に隣接するFelissimo Stageとの間を埋めるように展開しており、両施設の2階部分を接続しています。



2階のデッキはFelissimo Stage内の集客施設であるフェリシモチョコレートミュージアムのエントランスに接続しています。



この両施設の間で賑わいと集客を相互に高めていけるよう工夫をしていって欲しいと思います。



2階デッキは再開発エリアに建設されている全ての建物を連絡する設計となっています。



北側のベイシティタワーズ神戸、GLIONアワーズビル、駐車場棟の2階部分と南側の開業済施設とを接続する連絡デッキは未開通の状態です。



新ランドマークのKPM・神戸ポートミュージアムの開業によって新港町エリアに本格的に賑わいが生まれ始めました。



京町線の広々とした歩道の植栽に囲まれた街路樹周りにはベンチも設定されています。



KPMの開業に伴って南側の緑地も遂に供用が開始されました。



スロープと階段を設けて盛土化された緑地には防潮堤を維持する為の高低差があります。



この緑地は再開発エリアでは最も先行して工事が進められいた工区で、2年前にはもうほぼ完成していましたが、ようやく人の賑わいを感じられる場所になりました。



親水エリア最前線で海を眺めながら寛ぐ人々の姿を見る事ができるようになりました。



防潮堤を覆うように造成されたデッキベンチ。今後、新港第2突堤にアリーナが建設され、目の前の水域も開発されると、更にこの緑地周辺は飛躍的に発展を遂げるでしょう。



緑地に面したFelissimo Stageの低層棟に開業が予定されているワイン醸造所と飲食スペースは11月19日のオープン予定のようです。



KPMの2階デッキを経由して大階段を経由して緑地とを結びます。これらの施設が開業・供用開始されると、更に緑地周りの賑わいが増すでしょう。



この新ランドマークの出現がかつては殺風景だった旧倉庫街に大きな変革をもたらし始めました。再整備された京町線にはKPMや緑地を目指して歩道を歩く人々で賑わいが生まれ、車道も交通量が増えました。



これまでは殆ど人影の無かったポートループのバス停にも乗車を待つ人々が並ぶようになりました。



また新港町エリアのみならず、ウォーターフロント西側のメリケンパーク方面とを結ぶ波止場町のプロムナードにも人の流れを生み出す事に成功。両エリア間に回遊性が生じています。



これまでは常に通行人はまばらだった京町線に多くの人が歩いている姿を見ると感慨深いですね。海岸通りと新港町の入口までの区間はライトアップ整備工事が行われていました。今後は夜間も人の賑わいが感じられるエリアになる事が期待されます。



再開発エリアの全体街区の完成までにはまだ3年程を要しますが、その間に第2突堤周辺の再開発も着工する事になり、新港町では切れ目なく開発が進行していく事になります。今回のKPM開業はまさにウォーターフロント新時代の幕開けと言えるでしょう。



新港突堤西地区再開発事業者のコンペ結果が発表されたのが、2017年の10月でした。それから4年で現状まで漕ぎつけました。遅延する事が常態化してしまっている神戸の再開発においては順調に進められてきたと言えるでしょう。今後、神戸市に期待する事はやはりメリケンパーク・ハーバーランドと新港町間の回遊性向上の為、第1突堤とメリケンパーク間の連絡橋開通を早期に実現して欲しいという事です。2大エリアを容易に行き来できる東西動線の構築はウォーターフロントエリアの今後の成功を大きく左右する最重要項目です。

átoaについては近日中に内部の様子をレポートしたいと思います。

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