ライトアップタワーズ

神戸市役所本庁舎1号館の頂部の照明設備リニューアル完了 約20年ぶり常夜点灯再開

昨年末に神戸市は市役所本庁舎1号館の頂部に設置されているライトアップ用の照明設備一式を刷新する改修工事を担う事業者の競争入札を実施しました。工事の完成期限は3月末でしたが、その後、改修が進んだのかどうか気になっていました。読者の方から試験点灯を目撃したというコメントを頂き、本格的な点灯開始を心待ちにしていました。



頂部を照らす為に軒上4面にLEDの投光機器を配置し、三角の頂部を浮かび上がらせる照明演出が計画されました。



そして遂に常夜点灯を開始しました!色温度を下げて、暖色系に頂部を照らしながらもLEDらしくクッキリとしています。



以前は中央の市章にも電飾が取り付けられていましたが、これを点灯する事はもうないのでしょう。

ライトアップ休止前の照明演出(2003年頃の様子)



本庁舎1号館のライトアップは2003年頃までは毎夜の点灯が見られました。当時の照明は非常に光量が多く、更に中央の市章も点灯していたので、かなり目立つ存在でした。また色温度も高めで真っ白に頂部が浮かび上がっていました。

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従って非常にシンボリックな存在であった事は確かです。しかし2005年頃にはライトアップを取り止め、市章のみの点灯に切り替え、そしてやがて市章さえも消灯して、真っ暗になってしまいました。その後は年に数回、イベントに合わせて点灯する程度に留まる状態で20年近くが経過したのです。

 

照明設備リニューアル後のライトアップ



神戸市は夜景を重要な観光資源として位置づけ、街の夜間景観の向上に照明演出に重きを置く施策を進めています。駅前、歩道、公園の照明を更新している他、民間の開発時には建設される建物の照明計画にも深く関与し、大規模な建物にはライトアップを義務付けています。その中で旗振り役の本丸の市役所がライトアップを取り止めている事は本末転倒だっただけに、ようやく重い腰が上がったという印象です。



三宮の高層ビル群の夜景は週末ともなると真っ暗で、夜景を重要視している都市とは思えませんでしたが、一昨年前には神戸関電ビルが東日本大震災以降に長年、自粛していたライトアップを再開。先月より照明演出を始めた神戸三宮阪急ビルも新たに加わる中、今回の市役所のライトアップは確実に神戸の夜を華やかに彩る事に大きく貢献します。



同じくライトアップを休止しているNTTのビル群も再点灯してくれると、かつての輝きが戻ってきます。最近では、医療従事者への感謝を示す印として、木曜日の夜のみブルーに点灯していた経緯もあります。

今後、三宮やウォーターフロント地区に誕生する新しいビルや建造物もこの流れに沿ってライトアップを行う方向です。山や海から眺めた街の明かりも今後、更に華やかさを増すでしょう。

 

今後の色展開や演出方法に期待



以前よりも落ち着いたライトアップになりましたが、三宮駅前からもしっかりと視認する事ができます。今後はLEDの特徴を活かして、季節やイベントに合わせて色を変更する事も可能かと思います。将来には2号館跡に建設される新庁舎との照明演出のコラボも今後の楽しみのひとつです。
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