神戸三宮阪急ビル

神戸三宮阪急ビル完成・EKIZO(エキゾ)神戸三宮開業!!三宮再開発の急先鋒事業が遂に完了を迎える!!開業特集 Part1(東館編)


遂にこの日を迎えました!既存ビルの解体も含めて6年にも及ぶ阪急神戸三宮駅の再開発が完了し、神戸三宮阪急ビルと同ビル低層部一帯に広がる商業施設のEKIZO(エキゾ)神戸三宮が本日4月26日(月)にグランドオープン!!


神戸三宮阪急ビルの概要

まずはこの新駅ビルの概要のおさらいからスタートします。

 

神戸三宮阪急ビル増築工事



所在地 神戸市中央区加納町4-2-1他
事業者 阪急電鉄 阪急阪神不動産
敷地面積 7,100㎡
建築面積 5,650m2
延床面積 33,900m2
階数 地上29階 地下3階 塔屋2階
用途 店舗 オフィス ホテル 駅コンコース
建物⾼さ 121.39m
構造 鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造
設計者 久米設計
施工者 大林組
着工 2017年7月
竣工 2021年4月






新築された東館の商業施設・コンコースとなる1-6階の低層部は初代神戸阪急ビル東館のデザインを継承したモダンクラシックな外装としました。シンボリックなシリンダー部とアートなアーチ窓が特徴で神戸三宮の新たな玄関口に相応しい外観を手に入れました。



4-15階・12フロアは需要が逼迫していた三宮における待望の最新オフィスフロア。最上フロアの15階には神戸市が整備し、神戸新聞社と有限責任監査法人トーマツに委託して運営する産学連携の知的交流拠点「ANCHOR(アンカー)神戸」がオープン。



16階は機械室階となり、17-29階が阪急阪神第一ホテルグループが運営するホテルブランド「remm+(レムプラス)神戸三宮」。ダブルとツインを中心とした209室の宿泊特化型ホテルです。快適な眠りを提供する上質なホテルとして、三宮の一等地におけるビジネス・観光拠点として機能します。

 

29階ビュー・ラウンジに期待が高まる



29階の「ビュー・ラウンジ」は展望フロア・レストランとして開業。カフェ・レストラン「望海山」やウィスキーボトルバー「DEN SANNOMIYA」が入店しています。ウィスキーボトルバーのエリアは11:00-17:00は展望テラスとして一般開放される予定ですが、現在は緊急事態宣言発出中の為、暫くは営業休止もしくは入場規制する可能性があります。これまで駅周辺には100mを超える高さの展望スポットは存在しなかった為、ここから眺める絶景に期待が膨らみます。

 

駅ビル内とは思えない美しいコンコース空間が広がる



東館1-2階のコンコース・通路は開放感のある吹き抜けは石タイルで覆われたシンボリックな柱が中央に立ち並び、それ以外の柱はアーチ梁を支えるまるで美術館のような美しい空間が広がっています。そこが駅ビルである事を忘れてしまうほどです。



その中でも構造上撤去できない通路中央の「斜め柱」は柱である事を忘れさせてしまうようなオブジェ化が施された光柱となりました。天井にはフレーム状のライン照明、各柱には円形の装飾照明やデジタルサイネージ等が設置され、細部にわたって拘り抜いた内装設計が目を見張ります。



随所に見られる案内表示もデザイン性・視認性が高く、美しい空間の一部となって妨げにはなっていません。



低層部のシリンダ部周りのボイド空間です。地下階との吹き抜けとなっており、ガラス手摺で囲われたデザインが個人的に非常に萌えです。



吹き抜けを覗き込むとこのように地下階へ連絡するエスカレーターや階段が見えます。



地下階の地下鉄三宮駅との接続動線を移設し、階段、エスカレーター、エレベーターの3つのアクセス手段を整備。



神戸三宮阪急ビルの建設中に新築部分で2018年10月末に最も早く供用開始されたこの地下階へのエスカレーターと階段の質の高さに興奮を隠しきれなかった事を鮮明に覚えています。



2月に供用が始まったこのエレベーター周りは周囲がシャッターに覆われた完全な室内にある状況でしたが、さんきたアモーレ広場と直接、繋がりました。



完成形はさんきたアモーレ広場と駅ビル内つうろの動線を確保しています。

 

 さんきたアモーレ広場側にはイベント空間が設けられる

 



北側のさんきたアモーレ広場に面する中央部は人々が直接出入りする場所となる為、広々とした空間が広がっています。



この空間は阪急東口・JR西口の改札コンコースと地下鉄・JR中央口を連絡する交通結節点の役割を果たす交流拠点です。



従ってイベント広場としての活用が予定されており、賑わい創出の場として期待されています。



このコンコース・通路は新築の駅ビル1階と阪急神戸三宮駅の高架下を一体化している為、ビルの床面積以上の空間を確保する事が出来ています。新築部分についても以前の建物よりも建築面積を北側に拡大しており、工事名称が「神戸阪急ビル増築工事」であった所以です。



梁のサイドの部分に多くの案内表示が設置されています。バックパネルに点灯しているLEDも色温度の低い暖色系を採用しています。



フラワーロード、さんきたアモーレ広場、阪急・JR改札口、神戸阪急ビル阪急ビル地下階、地下鉄三宮駅方面と複数の動線が交錯する空間で人の流れが途切れる事はありません。

1階テナント区画には「アメリカンファーマシー」、「カラーフィールド」、「青山フラワーマーケット」が入店。

 

地下階2フロアは都市型の「食」の拠点



地下階1-2階へエスカレーターを下ります。2フロアに「阪急オアシス」とイートン席を備える「キッチン&マーケット」が開店。コンコースから専用エスカレーターで地階へと誘います。



地下1階はフードマーケット「キッチン&マーケット」。迷路のように入り組んだフロア内に「買う、食べる、つながる」をコンセプトに「非日常のフードマーケット」として、専門店のこだわりが詰まった料理をテイクアウトやイートインで提供します。スイーツから総菜までが揃った魅力的がたっぷり詰まった宝箱のような空間です。



地下2階が阪急オアシス。「おいしいと新しいがそろう」をコンセプトに、生活動線上にある、「アップデートな日常」を実現可能にする便利な都市型スーパーマーケットです。フロア構成はゆったりとしています。



阪急オアシスへは地下鉄三宮駅のコンコースから直接、ドアレスで店内に入る事ができるようになっています。



地下鉄三宮駅のコンコースも美しく生まれ変わった神戸三宮阪急ビルと釣り合うようにリニューアルが予定されています。

 

2階改札コンコースのリニューアルはデジタルとクラシックの融合



薄暗く狭い空間だった阪急神戸三宮駅東口の改札外コンコースは天井、壁、柱、そして床に至るまでの全てをフルリニューアル。構造上、天井を上げる事はできなかったものの、新築部分と相違ない程、素晴らしい空間に仕上げられました。



2階の以前は551の蓬莱が営業していたであろう場所にはファミリーマート神戸三宮阪急ビル店が開店。利便性が高いコンコース内にコンビニがオープンしました。



券売機の裏には駅コンコースと直結した上層階のremm+(レムプラス)への専用エントランスやオフィスフロアへの動線が備わっています。



2階の奥には大和証券や阪急交通社等、サービス店舗が営業。エスカレーターを上がると3階の店舗フロアや4階より上層のオフィスフロアの専用エレベーターロビーがあります。



このコンコース内には他エリアと同様の石タイルを全面に纏った柱以外に、六角柱を中心として全面をデジタルサイネージで覆った柱も多く存在し、クラシックとデジタルの融合という言葉が相応しい次世代のコンコース空間に仕立て上げられました。



開業までは電源がオフだった四角柱のデジタルサイネージも映像の配信を開始。現在は駅構内の案内図を表示しています。



この駅周辺案内図や広域案内図もデジタル化されて非常に格好の良いデザインです。



オフィスフロアのテナント情報です。12フロアの内、現在は5フロアが埋まっています。引き合いも多いようなので、残りのフロアが埋まるのも時間の問題かと思われます。



階下同様のフレーム型ライン照明が十分な光量でコンコースを明るく照らしています。唯一、残念だったのはJR西口との段差が解消されなかった事です。

 

神戸阪急ビルのBefore/After

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遅れを散々指摘されてきた三宮の再開発ですが、これでようやく玄関口の一部がその場所に相応しい景観と機能を持ち合わせるに至りました。この新しいランドマークを筆頭に更なる飛躍と発展を期待せずにはいられません。タイミングの悪い時期に開業が重なってしまいましたが、このビル周辺には活気が見られました。本来の賑わいとは程遠いかと思いますが、今後、三宮の活性化に大きく貢献してくれる事は間違いありません。開業特集Part2は西館やサンキタ通りの様子をお伝えします。
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POSTED COMMENT

  1. 中央区民 より:

    ついに開業しましたね!
    震災から20年強を経て開業したと思うと感無量です。

    私事ですが、さっそくレムプラスの最上階に宿泊しておりまして、予想してた通り眺めは抜群です!市役所の展望ロビーより高いためか、市街地はもちろん神戸空港発着の飛行機も良く見えます。
    私の泊まったダブルルームは、バスタブが付いて居ないのが特徴的で、広さは一般的なビジネスホテルといった感じです。(良質な眠りを売りにしているため、冷蔵庫にGABAチョコが用意されていたのが印象的です笑)
    展望フロアは緊急事態宣言の影響で閉鎖されており、それを目当てにエレベーターに乗ったもののフロント階で引き返す人の姿が多く見られました。それだけ市民の注目度も高いんでしょうね。

    緊急事態宣言のおかげで飲食店は殆ど営業していませんが、開業初日ということもあってサンキタ通りまで大賑わいです。コロナが落ち着いて、本格オープンしたエキゾが更に賑わう日が来ることを切に願っています。

  2. 神戸太郎 より:

    遂にオープンしましたね!
    1995年以来の本設のビル。感無量です。
    これを機に、三宮が本当に復活してほしいです。震災で壊れ、今回のオープンがコロナに襲われて散々ですが、あのエンパイアステートビルも、大恐慌に襲われて長い間テナントが入らなかったらしいですから、長い目で見て不撓不屈で頑張ってほしいです。

  3. 笑牛 より:

    ついに竣工を迎え感無量ですね。素晴らしいの言葉しか出てきません。
    願わくば、ビルのアーチから電車が出てくる姿を、生きているうちに見てみたい。
    そうした将来の夢も見せてくれる、素晴らしい再開発だと思います。

  4. ジャガー より:

    案内板にハングルや中国語の記載がなく、日本語と英語だけのシンプルで見やすい作りで安心しました。

  5. よよよ より:

    とても上質な造りで神戸という町のイメージアップに貢献してくれることは間違いないでしょう。
    ただ一つ気掛かりなのは、このビルのオフィスフロアが埋まるのかどうか。コロナ禍でのリモートワークの普及等により全国的にオフィス需要は供給過剰と言われてます。また営業拠点を統廃合する動きも見られます。神戸市内でもオフィスビルの空室が増えているように感じます。これまで郊外に拠点を置いていた企業が都心部に移転するといった動きでもない限り、今後新たなオフィスビルが増えることは難しいかなと考えます。悲観的な予測で申し訳ないですが。

  6. ぽり より:

    1F光柱は花ではなくブドウ科の葉を組み合わせたものの様に思います。商売繁盛、子孫繁栄この地に根付きますなどの意味を持って昔から百貨店などのモチーフに使われています。今は無き四条河原町阪急のブロンズスクリーン等。伊勢丹新宿本店では復元された正面玄関に孔雀扉と共に壁面に葡萄があしらわれています。甲子園のナツツタもブドウ科で花言葉である二人は死ぬまで一緒、死んでも離さない…。なぁ阪神さん と深読みも出来ます。

    東館2Fのファミマの場所はカフェプレンティでした。
    打合せの時間調整で良く使いました。
    https://tblg.k-img.com/restaurant/images/Rvw/20347/20347738.jpg

    https://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/021/928/58/N000/000/010/138922383170152571228_CIMG4653.JPG

    https://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/004/993/09/1/200509_img_15.jpg

    改札階の版下げは階段1〜2段くらい出来るかなとは思っていましたが、東館が解体され更地になった状態で軌道部柱を見ると、
    地下から3Fまで柱頭破壊、X剪断手前、曲げ剪断手前、柱は各階でジグザグに傾いており、2Fコンコース部分は地下からの柱は少しずつ位置をずらすため梁の上載っていたりするのでは、床を一旦抜くとほぼやり変えレベルの工事になるのと1Fが2m切る高さになってしまってバックヤードとしても使えなくなると感じました。
    柱を補強し真っ直ぐに見せると太い柱になっていますね。
    不安を煽ってしまうので工事が終わってから言える事ですが。
    届出図面通りなんですが、B1F、B2Fともスキップフロアで段差が残されているのは残念です。既存躯体や地下鉄資産の関係もあるので仕方がないのですが、スロープなどを追加出来なかったのかなとは思います。

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