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北鈴蘭台駅の西側一帯の丘陵地に広がっていた広大な団地群は神戸市営桜の宮住宅です。この建て替え事業が進められています。市営桜の宮住宅の建替事業です。1期事業として、新桜の宮市営住宅の1~3号棟(合計450戸)及び民間戸建住宅団地をPFI方式によって大林組を代表企業とした企業グループが土地造成と建設を行いました。
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更に大規模な桜の宮住宅建替事業(2期)計画
1期地区の北側には広大な敷地に老朽化した巨大な共同住宅群(1,659戸)が立ち並んでいました。
しかし既にかなりの棟数の建物が解体されて巨大な更地が出現しています。
2期地区の建替事業は長谷工コーポレーションを代表企業とし、パナソニックホームズや積水ハウス等が構成する企業グループが事業者として決定し、800戸の市営住宅、一般住宅、公共施設に加えて、暮らし賑わい施設(ファーマーズマーケット・カフェ・ライブラリー・クリニックなど)」と「生活利便施設」、「時間貸し駐車場」を建設・整備します。
現地に建築計画のお知らせと共に掲示されている建物配置図です。約12ヘクタールにも及ぶ開発面積を完全に新たな街を一から造り替える壮大な計画です。ここまで規模の大きな開発はHAT神戸の整備以来ではないでしょうか。
各建物は来年から順次着工していき、再来年には全く新しい街が出現する予定です。
今回は2期事業ですが、更に西側にも6工区と位置付けられたまだ解体されていない住宅棟が立ち並びます。これらを合わせるの総開発面積は19ヘクタールに達します。
人口減少対策に歯止めを掛ける切り札になるか
高度経済成長期に造成・整備された公団を中心としたニュータウンの再生は大都市圏における課題として各都市で課題となっています。外国人労働者や高齢者の居住地区としての受け皿を担う例も多く見受けられます。
大阪の千里ニュータウンの再生ではその立地性を活かして民間分譲マンションへの建て替えを主に進められているようです。この大規模な団地の再生はPFI方式による全面建て替えという方法が採用されていますが、市営住宅の供給戸数は削減される方向です。
代わりに戸建住宅の分譲団地が造成されます。神戸市内には複数の大規模団地が存在します。桜の宮住宅の再生はこれらのモデルケースとなり得るのか。来年以降にこの街の再出現した際にその真価が問われる事になります。
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すごい規模ですね。
実は私は、北鈴蘭台の宅地再開発は、程度の大小はわからないものの、神戸の人口増加に寄与すると踏んでいます。
理由は以下です。
①戸建て住宅を増やすのは、このコロナ禍でのテレワーク需要にマッチします。
②市営住宅の戸数が削減されるのは、テレワークによる「もう一部屋需要」を受けて1戸当たりの占有面積が増える影響もあるのではないでしょうか。賃料にもよりますが、設備が新しく部屋が多ければ、ニーズはあると思います。
③北神急行の市営化で谷上駅乗り換えで三宮に通勤するのも便利になりましたから部分テレワークや通勤の人にはぴったりです。
ただ、個人的に問題を感じているのは、市街地のオフィスが供給過剰になる可能性があることです。
三宮など市街地の再開発は、神戸三宮阪急ビルの開業で弾みがつきつつあるものの、大阪でのオフィス供給が過剰になれば、大阪よりも古い神戸のオフィス需要に影響が出ないわけはありません。
北鈴蘭台も三宮には近くなったので通勤も苦ではありませんが、大阪のオフィスとなると乗り換えが多いので部分テレワークか完全テレワークでなければ難しいように感じています。
市街地でのマンション建設が事実上禁止されて、オフィス需要も減少してくると、次に神戸の再開発に必要なのは高級ホテルではないでしょうか。
北鈴蘭台地区は高齢化がかなり進んでいるので、この再開発で若年世帯の流入に繋がれば良いと思います。ただ、再開発区域の大半は市営住宅の建て直しであり、ちょっと昭和的な考えから脱却出来ていない感があると思います。
もっと時代にあった開発があったのではないかと思います。市営住宅は駐車場含めもっと高層化すれば、少ない面積でも需要を満たすでしょうし、その分、大規模な公園を作りその周辺にカフェを誘致するなど、住みたくなるような環境整備にスペースを割くべきだったと思います。