神戸市は新港突堤西地区の再開発事業は先行する三宮新港町計画に続き、隣接する第2突堤とその基部周辺の開発を構想しています。今年の前半にサウンディング型市場調査を実施し、民間事業者から開発の方向性について有意義な意見を得る事ができました。この意見に基づいて、第2突堤周辺の再開発はまず突堤部から開始し、続いて基部や第1突堤との間の水域へと段階的に進めていく方針を固めました。
そして昨日、市は第2突堤の再開発を担う民間事業者の公募を広告。事業用地の面積は38,000平方メートルで、公募対象となるのは、突堤の中央部の19,341.63平方メートル。土地譲渡または定期借地権設定(30年以上70年以内)によっての契約を見込んでいます。現在はまだ財務省の国有地ですが、来年度上半期に市が取得予定としています。
用途地域は準工業地域で、建ぺい率60%、容積率200%となっています。三宮新港町計画では用途地域変更による容積率の緩和が実施されましたが、今回の開発はその予定は無いようです。
募集要項配布、説明会の開催を経て、年明け1月25日より応募登録の受付を開始。提案申込受付を2月19日まで行い、プレゼンテーションによって3月下旬までに優先交渉権者を決定するという流れを予定しています。
事業者に対する土地利用の条件として、文化集客施設、観光商業施設、宿泊等施設を複合的又はいずれかを導入することが求められます。建物の意匠及び景観についても海辺に映え、シンボリックで独創的な形状、周辺と調和した色彩計画、建物のライトアップや外構の夜間演出等で工夫が必須の要綱になっています。また第1突堤同様に、事業用地内の緑地整備については事業者の施設整備にあわせて市が実施します。
着工時期は原則として土地の引渡し後となり、引渡日の翌日から起算して6ヶ月以内に現地着手(測量調査等を含む)、3年以内に少なくとも一部施設の操業を開始が条件とされています。
中突堤のメリケンパークオリエンタルホテルに並ぶ神戸港のシンボルとなる施設の誕生を期待し、来春の優先交渉権者決定を楽しみに待ちたいと思います。
新港突堤西地区(第2突堤)再開発事業者募集を広告 来春に優先交渉権者を決定!
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
このエリアの再開発は文化施設の充実の観点から、大いに期待したいです。その理由は、今進んでいる開発の神戸ポートミュージアムの内容がお粗末だからです。そもそも、クラシックカートと水族館のある施設を「神戸ポートミュージアム」と呼ぶこと自体が間違っています。「神戸港博物館」という意味になってしまい、日本人も外国人も港の歴史を学ぶ博物館と勘違いしてしまいます(これは今のうちに改称したほうがよいでしょう)。
次の開発では、六甲アイランドのファッション美術館を移転させ、ファッションと現代美術の本格的な美術館を提案したいです。建築設計は世界的な建築家に依頼し、港のシンボルにしてほしいです(シドニーオペラハウスやグッゲンハイムビルバオのように)。