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いよいよ今末に閉店する西神中央駅ビルに入るそごう西神店。発祥の大阪を含めた近畿地区で最後の店舗が消滅を迎えます。後継テナントについては神戸市の外郭団体である神戸交通振興株式会社が運営事業者の公募を行ないました。
西神中央駅百貨店ビルは地上6階 地下2階 延床面積30,301.81平方メートルでSRC造(一部S造)の建物であり、この商業施設の運営にあたっては以下の条件の履行が求められていました。
①商業施設の顔ともいうべき1階部分については、百貨店の食品売場またはこれに相当する高品質の食品、進物等の売場とする。
②地域生活者の利便性を考慮
③新たなライフスタイルの提案
④良質な余暇時間を過ごせるエンターテインメント性
⑤地域住民の交流の場の創出
⑥隣接の商業施設「プレンティ」との差別化
早くも1階は今秋に先行オープンさせるとの事。5階には書店やレストランの誘致を構想し、来年11月までの全館開業を目指す事になります。
実際の運営は双日グループの双日商業開発が担う事になるでしょう。同社はモールを中心に全国で7箇所の大型商業施設の運用実績を持ちます。
神戸市内では既にハーバーランドの旧神戸阪急、新長田の大丸の撤退があり、それぞれ後継テナントが複合商業施設に生まれ変わらせる事で集客力を高めて地域の中核への変貌に成功しています。百貨店という業態が地域のニーズに応えるのには十分な対応ができないビジネスモデルである為、地方や郊外では商売が成り立たなくなりました。今回のそごう撤退と新商業施設への転換は今後の西神中央駅周辺の再整備とタイミングが合った事で更なる活性化が見込めるのではないかと期待しています。
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こんにちは。
しばらくコメント差し上げなかった間、神戸の郊外、特に規模の大きい西神中央の復権には何が足りていないのか、何が必要なのか考えてみました。
得られた結論は「三宮に行かなければ何もできない状態からの解放」でした。
具体的には、1.西神中央のテナントのアップデート、2.中学・高校の誘致による教育環境の整備、3.交通費の削減の3つを実施します。
1.西神中央のテナントのアップデート
神戸の郊外、特に西神中央や名谷は計画的に造成された新興住宅地で、駅とショッピングモールが近接しておりその周辺に住宅地が、さらに外円に工業地帯が広がっています。
他の都市ではイオンモールなど大規模ショッピングモールが当初駅から離れた場所に建てられ、現在では駅近に建てられるようになりましたが、西神中央と名谷はこのようなトレンドには順じておらず、むしろ時代のトレンドが西神中央や名谷に追いついた感さえあります。
このため神戸には駅から離れた地域にショッピングモールは少なく、駅前のプレンティが周辺に与える影響が他都市よりも大きいと考えられます。
西神中央の歴史を振り返ってみると、確かに30年前には「三宮に行かなくても何でも手に入る」と言われていましたが、現在は「お店はあってもあまり買いたいものはない」状態になっています。
つまり西神中央はプレンティのテナントのアップデートを怠ってきたということです。
これはハーバーランドのumieが10年ほどでテナントの総入れ替えのリニューアルをしたことと対照的です。
旧そごう西神中央店は百貨店をやめ、双日グループの運営の下、カジュアルなショッピングモール化して新しいテナントを入れる必要があると考えています。
具体的にはZARA、H&M、GAPなどの外資系アパレルテナントです。
これらは一時は明るい廃虚とまで呼ばれた滋賀県のピエリ守山の復活のキーになったテナントです(双日グループは現在のピエリ守山の運営会社でもあります)。
さらにUNIQLO、無印良品、ニトリなどの内資系の人気テナントも周辺にありません(名谷にはUNIQLOも無印もあります)。
以前は三木市の緑が丘にあったUNIQLOが最も近いUNIQLOでしたが、確か20年ほど前に閉店した後西神中央周辺にUNIQLOもGUもなく、その後は「UNIQLOやGUのために三宮に行かなければならない状態」です。
正直、「これまでいったい何をやっとったんじゃ!今時これらのテナントはどこのショッピングモールにも入っとるんやぞ!」と叱責したくなります。
何年か前に西神中央に行った時には駅周辺に百円均一ショップもなく驚いた記憶がありますが、さすがに今は存在しています。
しまむらも玉津の方にはありますが、西神中央にはありません。
神戸西ICの見津が丘にしまむらの流通センターがあるくらいなので、西神中央にも店舗があってもいいでしょう・・・。
西区は神戸で最も人口の多い区で、区内の交通は地下鉄を除くとバスに頼っています。
このためバスの終着点である西神中央駅への集積が大きいので、アパレルメーカーにとっては西神中央に出店することで周辺人口を商圏として一気に囲い込むことができ、悪い話ではありません。
神戸市内では三宮やハーパーランドにしかないような人気のテナントを西神中央に入れることで、まずはファッションなど週末の買い物から「三宮に行かなければ何もできない状態からの解放」を目指します。
2.中学・高校の誘致などによる教育環境の整備
西神中央は神戸の大規模新興住宅地で、戸建住宅も広がっています。
そこに住むのは(高齢化で一時期よりは減りましたが)子供を持つファミリー層です。
当然、小学校や中学校は整備されていますが、西神中央内の高等学校は県立高塚高校と私立滝川第二中学・高校だけです(以前平野にあった市立神戸西高校は須磨高との統合で名谷の須磨翔風高校になりました)。
これは公立も私立も選択肢が豊富な浜手、特に中央区、灘区、東灘区とは対照的です。
せっかくのファミリー向けの住宅なのに高校がこんなに少ないのでは、ファミリー層も浜手や西宮に流出してしまうのも無理はありません。
そこで、中学・高校の誘致をします。
単純に誘致するだけでなく、なんらかの税制上の優遇措置などができるといいですね(固定資産税と書こうとして調べてみると、学校法人は固定資産税非課税でした)。
それと、「中学・高校」と表記しているのは、近年私立だけでなく公立でも中高一貫校ができていることによります。
京都では府立・市立で一貫校があり偏差値も高いです。
近年の教育現場では「大学受験のためには早めの対策が必要で、高校の教育課程を中学のうちから始めておき、高校2年生の後半くらいから受験に集中させる」必要性が説かれています。
京都で公立の中高一貫校はどこ?偏差値は?評判は?気になるまとめ!
http://shaloom.net/2794.html
私立中高の決断「高校受験組に東大合格はムリ」 中学受験組のほうが理科社会に強い
https://president.jp/articles/-/31663
調べてみると近年中学も設置し中高一貫校となった滝川第二もやはり人気で偏差値も高いようですが、このトレンドを受けてのことかと思います。
また、板宿の須磨学園は20年ほど前まで須磨女子高校で進学校ではありませんでしたが、2001年にMicrosoftアメリカ法人の副社長であった西和彦氏が学校長(神戸出身、現 学園長)になってから偏差値がうなぎ上りで上昇しています。
聞くところによると「予備校には行かんでいい。受験勉強も全て高校で面倒を見る」と普通なら予備校が教える受験のための教育を21時や22時くらいまで高校でやっているようです。
このような高校が西神中央に来てくれると、わざわざ三宮の予備校まで通う時間と交通費が減りますので人気になるでしょうし、西神中央に引っ越したいというファミリー層も増えるのではないでしょうか。
すなわち、教育面で「三宮に行かなければ何もできない状態からの解放」を目指します。
上記1と2が達成された暁には、高校生までの年代は西神中央内で生活のすべてが完結し、本来の意味でのニュータウンに近づきます。
3.交通費の削減
日本の新興住宅地は本来のニュータウンと違ってオフィス機能を備えておらず、単純に住宅地として造成されているところがほとんどで、中心街まで電車などの交通機関が必須になっています。
地下鉄で西神中央から三宮まで410円もかかりますが、これは阪神か阪急で神戸三宮から大阪梅田までの交通費320円よりも高いのです。
地下鉄西神・山手線の黒字で地下鉄海岸線の赤字を補填する必要がなければもっと安くできたのかもしれませんが・・・。
多くの新興住宅地の例にもれず、西神中央から放射状に住宅地が広がっているためバスで西神中央に向かいそこから地下鉄で三宮まで通勤する居住者も一般的でその場合、さらに200~300円程度交通費が余分にかかることになります。
西神中央が敬遠される理由はこの交通費の高さにあるのではないでしょうか。
上述の1と2が達成されると、主婦や高校生以下の生徒・児童はわざわざ地下鉄に乗る必要がなくなるでしょうが、テレワークも増えているとは言え会社員など労働者はそうもいきません。
しかも、近年では通勤手当や住宅手当を廃止する企業も出てきています(多くの企業はテレワークの増加を理由にしていますが、ただの経費削減という指摘もあるので一概には言えません)。
これまでは雇い主が出してくれた通勤費も自己負担するとなるとかなりの負担で、「じゃあ、やっぱり西神中央よりも西宮のマンションのほうがいい」と考える居住者も少なからず存在するでしょう。
そこで私がご提案差し上げたいのは、交通費の値下げにとどまらず公共交通無料化です。
実は、公共交通無料化はルクセンブルクやエストニアですでに実施されている制度です。
エストニアのタリンでは市内在住者の公共交通無料化によって人口が増え、市が交通機関に補助している補助金の倍の収入が得られるようになったとのこと。
ルクセンブルクの大英断!公共交通機関の運賃がすべて無料に
https://tabizine.jp/2018/12/19/224730/
全国で公共交通機関の無料化を決めたエストニア。現地の反応とは?
https://ideasforgood.jp/2018/07/24/estonia-free-transportation/
公共交通無料化の流れは何も外国限定でのトレンドではありません。
国内でもすでに熊本や宇都宮で実験的にではありますが、実施されています。
実際、熊本では無料の日には中心街の来訪者が1.5倍になり、経済効果は5億円と推計、渋滞の長さも59%減とすごいことになっています。
日本では難しいのではと考えていた私もこの結果を見て考えが変わりました。
しかも、1世帯月に1000円負担することで無料化が可能なのであれば、決して夢物語ではなく近い将来恒久的な公共交通無料化を実現する都市は出てくるでしょうね(それが神戸だといいですね)。
県内バス全無料化「1世帯月1000円負担で可能」 熊本で1日やってわかったこと
https://trafficnews.jp/post/91419
実は私は神戸で公共交通無料化すると三宮に企業を呼び込みやすくなり、神戸経済の振興にもつながるのではとも考えています。
三宮にオフィスを構える企業は被雇用者に神戸市営地下鉄沿線に住んでもらえれば通勤手当は不要でしょうし、被雇用者としても三宮や元町のマンションよりも少ない費用で西神中央に大きめの家を持ち無料の地下鉄で通勤できれば悪い話ではないでしょう。
無料対象も神戸市民に絞れば人口も増え、人口減ワースト1位も返上できるでしょう。
今回、公共交通無料化を例に挙げましたが、神戸市長が主張している「郊外に住んで、三宮に通勤してもらう。三宮には居住させない」という政策方針は、「じゃあ、方針に従って郊外に住んだ場合、市はどんなメリットを用意してくれるのか」を間違いなく問われます(メリットが用意できなければ住民は西宮や明石に流出します)。
少なくとも今のままの料金体系では、市の方針に従った居住者に対してあまりにも酷な仕打ちなので交通費の削減は重要な課題であると考えています。
すなわち、「三宮に行かなければ何もできない状態からの解放」ができない場合のセーフティネットを目指します。
すみません、相当長くなりました。
お許しください。
そごう西神店閉店後がどうなるか心配していましたが、後継事業者が決まってほっとしています。1階と5階は今のままでいいと思いますが、2階から4階は西神中央以外の地域からも集客できるような魅力のある店舗に入ってほしいものです。具体的にはユニクロ、GU、無印良品、上新電機、ダイソーといったところです。
なお、摂津国人さんが、西神中央にしまむらがないと書いておられますが、西神中央駅南西方面にある万代がメインのミリオンタウンという商業施設の2階にあります。
実は書こうか書かまいか迷っていたのですが、考えが整理できたので4つ目のご提案を追加させてください。
4.サテライトオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペースの誘致・提供
コロナショックののちテレワークが一般化し、企業は地価の高い大都市市街地のオフィス賃貸料を嫌い解約や規模縮小を計画しオフィス不要論も説かれるようになりました。
その一方でコロナ以前の職住近接やターミナル駅居住トレンドのため交通の利便性の高いマンション居住者が近年増えましたが、交通の便のよい立地のマンションは人気で値段が高くテレワークするための余分な部屋を確保できないことが問題点として指摘されてきました。
そこで注目を集めているのがサテライトオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペースで、これらを西神中央に誘致あるいは神戸市が提供します。
既に富士通などが東京のオフィスを縮小しサテライトオフィスを各地に設置することを考え始めていますし、シェアオフィスを提供する企業も出始めました。
また、自治体も松戸市のようにサテライトオフィスを市内に設置する企業に補助金を出したり、豊橋市は期間限定ですがサテライトオフィスを無料で提供しています。
コワーキングスペースのWeWork最高戦略責任者に聞く「コロナ時代のオフィス」とは?
https://www.msn.com/ja-jp/money/other/%E3%82%B3%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%AEwework%E5%89%AF%E7%A4%BE%E9%95%B7%E3%81%AB%E8%81%9E%E3%81%8F%E3%80%8C%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F/ar-BB17oUeY
「松戸市サテライトオフィス等立地促進補助金」を創設!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000279.000015010.html
リモートワークに活用を 豊橋市、サテライトオフィス無料開放
https://www.chunichi.co.jp/article/106248
神戸市内でもパソナがホテルオークラ神戸と提携してコワーキングスペースの提供を始めているので神戸でもっとも人口の多い西区の中心地である西神中央でも需要は見込めると個人的には考えています。
ヒルトン、ホテルオークラなどでリモートワークできるサービス誕生 東京、大阪など16のホテルと提携
https://news.livedoor.com/article/detail/18753498/
オフィスは比較的静かなところの方がいいでしょうから、サテライトオフィスやシェアオフィスであれば現在の西図書館のある西区文化センター(新たな図書館ができた際に現在の図書館は閉館すると考えられるので)や西神中央駅の真上の銀行や不動産会社のオフィスがある部分(あるいはその上に新たに建物を増設しても需要はあるのではと考えます)、さらには西区役所に提供してもらうのもありでしょうし、コワーキングスペースであればホテルオークラ神戸の例に倣って西神オリエンタルホテルがよいのではと考えております。
日本では「ニュータウン」というと単なる新興住宅地のことですが、本来はオールドタウンの郊外で住居やオフィスを備えた半独立状態の職住近接都市を指します。
西神中央は神戸の都心の三宮と地下鉄西神・山手線で接続されてはいるものの距離的にはそれなりに離れているので、本来のニュータウンとしてオフィスを備えていても不思議ではないと考えた次第です。
コロナショック後のニューノーマルも郊外の住宅地にとっては追い風になっていますので、このチャンスを逃してはいけません。
すなわち、労働の面から「三宮に行かなければ何もできない状態からの解放」を目指します。
これにより、西神中央の平日昼間のオフィスワーカーの人口が増加すると予想され、西神中央の飲食店はオフィスワーカーの昼食需要や買い物が発生することで西神中央内で経済が回転するという副次的な効果も期待できます。
今回ご提案差し上げた1から4のすべて、あるいは複数実行するだけでも西神中央は復権できるでしょう。
西神中央は開発初期から駅の近くに空き地を多く残しており、将来的な高齢化の際に新たな住民を呼び込んで高齢化を阻止・緩和することを考えて開発されている優れた新興住宅地です。
西区の人口は多いので、西神中央で本来のニュータウン方式の職住近接が実現できれば神戸全体の雰囲気も景気も変わってきます。
残念ながら人口減ワースト1位の上に神戸市の政策は迷走していますし、鉄鋼や港湾など歴史的に神戸が得意としてきた基幹産業の多くが相対的に衰退している昨今、とにかく現状の中でアイディアを出していくしかないと考え、つたないながらもご提案差し上げてきたつもりですが、今回のご提案は私摂津国人が自信をもってご提案差し上げます。
竹のマンさま
失礼いたしました。
見落としておりました。
しん@こべるんさま
いつも長々とコメントしてしまいすみません。
もしもご迷惑でしたらご遠慮なくおっしゃってください。
何よりもコメントスペースを開放してくださっていること、心より感謝申し上げます。