新港突堤西地区再開発

新港突堤西地区(第一突堤基部)再開発事業者公募

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いよいよ神戸市が新港突堤西地区(第一突堤基部)再開発事業者の公募を発表しました。神戸みなと温泉蓮の北側に位置する2つの街区を合わせて総事業面積34,000平方メートル、譲渡面積は約24,500平方メートルとなります。最低譲渡額は6億8000万。より大きな北側のA街区は商業地域と準工業地域、海側のB街区は準工業地域です。A街区の内、商業地域である約1ヘクタールは建ぺい率80% 容積率500%。準工業地域の残りの敷地は建ぺい率60% 容積率200%です。但し準工業地域は都市再生特別措置法の容積率緩和によって400%まで引き上げられます。

事業者には開発項目や建設する施設に対して以下の事細かな条件が課されます。

①文化・集客・業務・商業そして高質な住機能等を導入した複合的な土地 利用を図ること。導入する機能の割合として、高質な住機能以外の施設の建築面積が全建築面積の合計の過半以上とすること。文化機能と住機能を含まない提案は認めない。住宅は700戸を最大とし、A街区のみに整備し、住戸は3階以上に設置。文化機能は1,000平方メートル以上とする。

②夜間照明演出を行い、建物の電飾やライトアップも義務付ける。

③緑地広場、歩道、水際テラスデッキ、電柱地中化、両街区を連結し、居留地方面へのアクセス向上を促進する2階レベルの歩行者デッキ(エレベーター付)等の整備を行う。

今後のスケジュールですが、8月に事業公募者の申し込みとプレゼンテーションが行われ、9月上旬には優先交渉権者を決定、下旬に事業計画実施を決定、来年3月に土地の引き渡しが行われる予定となっています。

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さてどのようはコンペになるのでしょうか。まずは複数の応募者がある事、魅力的なコンペ案が出される事を期待したいですね。市は今秋以降にA街区内に存在する建物の撤去を実施する予定です。事業者は土地の引き渡し後、6ヵ月以内の現地着手が求められ、4年以内の施設操業が必要とされます。タワーマンションと文化商業施設を組み合わせた開発計画になる事が予想されます。バスターミナルビルの事業提案のように大手不動産会社とゼネコン等の企業連合によるコンペになると面白いと思います。近隣に倉庫施設を持つ財閥企業にも期待したいですね。殺風景な港湾地区が徐々に潤いのあるウォーターフロント地区へと変貌を開始します。



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POSTED COMMENT

  1. 匿名 より:

    いつも楽しく拝見させていただいています。
    今回の計画、非常に楽しみですが、同時に心配でもあります。
    人口減少社会を控え、これ以上の住戸が本当に必要なのか?
    横浜と違い、山と海のコントラストが美しい神戸のウォーターフロントに
    タワーマンションが相応しいのか?
    一度建てたものは長期間取り壊せません。
    目先の利益ではなく、30年、50年先の神戸を考える事のできる
    企業に応募してほしいものです。

  2. ジョー より:

    倉庫街の開発は神戸の新しい顔ができそうで楽しみですね~。
    ところで皆さん、今神戸市のホームページで三ノ宮都心再整備用の新しいロゴマークを決める投票をやっているのはご存知でしょうか?
    ちなみに僕はCに入れました~
    http://www.city.kobe.lg.jp/information/press/2017/04/20170424162001.html

  3. sirokuma より:

    いよいよですね、私がとても楽しみにしていたエリアの開発が本格化してきました。しかし、一方では、自身思い描いていた近未来のこのエリアの姿よりもかなりスケールダウンしてしまう事も解ったので失望感も湧き上がっています。神戸市はこのエリアの希少性と秘めたポテンシャルを十分理解していないようです。
    コンペ自体は提案型となっていますが、各種上位規定の範囲内での提案となっており高さ規制も相変わらずですし容積の上限も商業500%、準工400%で文化施設等を充実させつつの提案となると超高層もずいぶんこじんまりとしちゃうんだろうなと思います。
    思い出して欲しいのはシティタワー神戸三宮の開発でしょう、この土地は戦後闇市:国際マーケットの跡で権利関係は複雑で多くの地権者がおり、長年野ざらし状態の土地でした。ここが神戸最高の高さを誇るマンションへと生まれ変わった背景はいくつかありますが、中でも高度利用地区への指定変更が大きかったと思います。600%を750%へと割りましたことで、デベ側の予算枠が大きく広がった。
    このウォーターフロント開発は同エリア内に土地を保有しているデベロッパーのJVでも面白いんではないでしょうか?デベロッパーから多額の投資資金を引き出すためには容積や高さ規制その他こまごまとした規制をできる限り取り払い自由を与えることであると思います。彼らは、投資額に応じた良い建物を提案してくれますから。私は高さ規制を撤廃し容積は均して800%は最低でもあればと思っていました。資金力の違いはリゾートトラストのホテルと1突のそれを比べれば明らかです。私は立地ではこちらが勝っていると思いますがデザイン規模は明らかに負けています。
    海(船)からの神戸市の景観を語るのであれば空港辺りから船で近づくと六甲山のふもとに林立するビル群が見え始め近づくに従い視界から山が消え空が消え着岸した時には、都会の美しいビル群が見える。それで良いと思いますけどね。
    あれほど楽しみにしていたのに、秋の市長選挙が終わるまで、ここの開発進行はストップして欲しいと思わず願ってしまう私です。再選されたら諦めます。

  4. ハコモノ行政 より:

    A街区が1.5ha、延床面積上限が7万m2くらいですかね・・・
    1戸100m2弱のマンションを700戸で計算が合いますね(余剰分で1・2階文化施設)
    もうこれで決まりじゃないでしょうか?
    海側の旅館は陸側に窓が無いので、B街区の制約も少なそうです。
    A街区のマンションからの眺望を遮らないように、可能な限り低層にしてきそうですね。

    出来れば、海側から見て浜手バイパスが隠れるような建物にしてほしいですね。

  5. S より:

    http://www.city.kobe.lg.jp/information/project/innovation/toshin/

    このグランドデザインと今回の公募条件との整合性がよくわかりません。
    まあ、神戸のブランド力が低下している中、住戸と抱き合わせないとどこも応募してこないという事なのでしょうね。

  6. 移住中央区民 より:

    いつも楽しく拝見させて頂いています。
    神戸新聞に、神戸市の30年先の構想が出てましたが、
    https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201705/sp/0010200899.shtml
    規模が大人しいというか、ちょっと物足りない感じがします。
    色んな制約の中でバランス取りました的な感じでしょうか。
    コンペに名乗りを上げてくださる企業にはこの案の上を行く提案を期待してしまいます。

    記事には関係ありませんが、ポートターミナルの構想はいい感じですね、湾岸線の延伸されてる絵もあり、楽しみです。

  7. 匿名 より:

    30年かかってやっとこれだけって…

  8. 夜景好き より:

    ウォーターフロントとはいえ周りにはなにもない場所で、唯一の売りになるで眺望は高さの規制の為、制限される。
    たいして観光の魅力もない神戸市は、人口減少歯止めをかけて、住んでみたい街という幻想に縋りつくのかと思いきや、それすら自ら手放してしまうようですね。
    超高層のタワマンを建てろとという気はありませんが、100mにも満たない中途半端な高さ、また神戸独特の魅力のない外観のマンションを建てられてしまうなら、まだ180mを超えるくらいのインパクトのあるものにしてほしい。
    もちろん住居機能を一切排除した集客施設が個人的には望ましいのですが・・・。
    先日神戸新聞に掲載された神戸港港湾審議会による「30年後の神戸」将来構想も、2年間も構想してこの程度かと落胆しました。
    なんか最近神戸市に対して、期待が大きいだけに失望と落胆が大きいです。
    本当に好きな街だけに切なくて、やりきれません。

  9. kenkenbooboo より:

    わたしは映画が大好きで、お恥ずかしいが特撮ものと呼ばれるものもよく見ます。
    昨年、庵野秀明監督(わたしと同世代)で製作された「シン・ゴジラ」を鑑賞したおりはそうでもなかったですが、この映画で描かれている日本の危機は現在の神戸の危機にも似ていることに気が付きました。

    映画は東京湾に得体の知れない巨大生物が突如出現したことから始まります。その生物に対し、政府が情報収集を始め検討し始めたところ、ついに巨大生物が姿を現し、羽田空港から大田区呑川を遡上して街を破壊し始めます。政府はこの危機に自衛隊の出動の是非を憲法に照らし合わせ、どう対処するか討議します。決断力のない首相はまず「有識者」を招集、意見を聞くが「わからない」というだけ。主人公は「時間のムダ」と切り捨てる。破壊を続けた生物は成長し、いったん東京湾に帰ります。
    その後、この生物は再度鎌倉に出現。今度は「ゴジラ」完全体として再び破壊の限りを尽くします。政治家や官僚など縦割り行政の弊害でまとまらない周囲の意見にうろたえるだけの首相も迷いに迷った末、ついに自衛隊に出動命令。だが繰り出す最新兵器もまったくゴジラには通用せず、超高層ビル街武蔵小杉を通り、都内を火の海に変えて丸の内へと向かいます。その内極東米軍よりゴジラ退治に核兵器使用の通告を受け、またまた政府は難しい決断を迫られる…。

    全体にクライシスマネジメントがテーマになっており、有事・大災害に政府はいかに対処していけばいいのかをさり気に描き、庵野監督による特撮映画というよりメッセージ性の高いシミュレーション映画になっていました。
    この映画の見どころはこの国難に立ち向かう「ゴジラ対策チーム」が結成されるのですが、そのメンバーはというと組織になじまない「ハミ出し者」たちだということ。まさにオタク集団がさまざまな知恵を出し合いゴジラ撃退につなげていくのです。
    終盤はオタク作戦連発です。ビルオタ、テッチャンなどが泣いて喜ぶ展開になっております。今までゴジラに破壊されつくされたものたちが自身兵器となってゴジラに立ち向かうのです。
    神戸にとってゴジラが何にあたるのかは様々な見方が出るでしょうが、神戸再生シミュレーションに最適なものになっております。(あくまで私見)
    ネタばれですいませんが、最後主人公が荒廃した東京を背景に呟く言葉に感動できます。なぜこう言い切れる政治家が神戸に現れないんだろう。

    「スクラップアンドビルドでこの国はのしあがってきた、だから今度もやれる」

  10. コスサヤ より:

    都心部にヨットハーバー?お茶を濁すのもいい加減にしてほしいですね。超高層を3本建てて、これでもか、とまでは期待しないまでも、中層1本では話しになりません。神戸人は、神戸が好きで好きで仕方ないはずです。観光客だけに頼らなくたって、需要は掘り起こせるはずです。後ろ向きにならないで下さい、神戸人!

  11. かもめん より:

    立地が三宮から離れすぎ海に近すぎますね。近くにスーパーや病院等の生活利便施設もなく子育て世代なら学校はどこに?塩害や津波の心配もあり人気マンションになる要素は少なそうです。LRTやバスの整備等を一緒に提案しないと誰も手を出せないでしょう。
    商業施設としても、心理的距離が遠いので、おそらく気候のいい週末以外は閑古鳥ですよ。
    ポーアイや六アイのように徐々にゴーストタウン化していくならまだ良い方で、イオンモール神戸南のようにできる前から暗雲立ち込める施設になることは目に見えてます。神戸市は次々新しい箱ものを作るより当面は既存施設の検証とテコ入れに専念した方がいいと思います。どこもかしこも空床だらけ。作りっぱなしで後は放置はもうやめてほしい。

  12. スカイシー より:

    立地が三宮から離れすぎ海に近すぎますね。近くにスーパーや病院等の生活利便施設もなく子育て世代なら学校はどこに?塩害や津波の心配もあり人気マンションになる要素は少なそうです。LRTやバスの整備等を一緒に提案しないと誰も手を出せないでしょう。
    商業施設としても心理的距離が遠いので、気候のいい週末以外はわざわざ来る人も少ないでしょう。

    ポーアイや六アイのように徐々にゴーストタウン化していくならまだ良い方で、イオンモール神戸南のようにできる前から暗雲立ち込める施設になることは目に見えてます。
    神戸市は次々新しい箱ものを作るより当面は既存施設の検証とテコ入れに専念した方がいいと思います。どこもかしこも空床だらけ。作りっぱなしで後は寂れるままに放置はもうやめてほしい。

  13. waraushi より:

    さて本件・・・・・もう10月になっちゃいましたが、どうなっているのでしょ?
    入札不調でスケジュール延期とかはやめてほしいものです。

  14. しん@こべるん より:

    本件、今週中に記事として取り上げます。

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