JR三ノ宮新駅ビル

JR三宮ターミナルビル撤去工事 ビル本体への足場設置開始

またしてもJR三ノ宮駅北側で痛ましい暴走事故が発生してしまいました。事故前日には似たような時間に同じ場所にいた事を思うと他人事ではありません。市バスの運転には時に強引さを感じる事もあります。市にはしっかりとした原因究明と再発防止・指導を求めます。

建物の本格解体撤去が始まったJR三ノ宮駅の駅ビルである三宮ターミナルビル。2週間前から建物低層部を覆う足場の設置が開始されています。



オフィスフロアだった4階は外壁が剥がされているようです。足場を固定する為、ボルトを剥き出しになった梁に打ち込んでいる模様です。噴水広場跡の仮囲いの中にラフテークレーンが投入されており、更に上層となるホテル階の外壁を覆い始めました。



南西側のシースルーエレベーターのあった角部は既に最頂部のOPAの看板まで足場で覆われています。万一の落下物から階下を守る防御板も設置されました。



中央コンコースに面する中央通路だった場所に真新しいシャッターが造り付けられました。資材や廃材の搬出入に使用されるものと思われます。恐らくもっぱら夜間工事がメインなのではと推測しています。



駅ホームに面する北西側はまだ足場の設置は始まっていません。新快速や特急の姫路方面が停車する1番線ホームに面したこちら側の足場設置にはクレーンの投入は難しく、手作業で組み上げていくしかないでしょう。危険で過酷な作業です。また列車運行中に崩落でもしたら大惨事になります。

仮囲いに掲示されている解体工事の事業期間は2020年5月末になっていますが、一部の掲示には2020年度末までと書かれています。地下2階まであるこの建物の解体は難工事を極めるので1年の工期は短いと感じていましたが、2020年度までの方が信憑性があります。



先日行われた神戸市議選では三宮の再開発について必要性に異を唱える候補者がいました。また駅周辺に駅ビルや大型の再開発ビルの出現によって来街者が駅内部やその周辺に籠ってしまい、回遊性を潰してしまいかねないという心配する声も上がったようです。しかし現在、三宮を含めた神戸の都心に広域圏から人を呼び寄せる力のある商業施設がどれだけあるでしょうか。正直、大丸神戸店・旧居留地とウミエ・ハーバーランドしか思いつきません。神戸阪急ビルの建て替えとリニューアルはオフィスやホテルの入る高層ビルとして、企業の進出やインバウンド需要の創出には一定の効果をもたらすものと思われますが、商業施設としての集客効果についてはこの建物を来神の目的にする程の力があるとは思えません(東館と合わせた西館のリニューアルがどれ位の力が入れられるか次第ですが)。



三宮で広域圏内の商業地図に影響を与えられる事ができる可能性があるのは新JR駅ビル、バスターミナルビル、そして建て替えられる予定の神戸阪急(そごう神戸店)のみです。これらに集中投資が行われなければ、そもそも三宮にコンスタントに人を集める事はできず、今は人通りの多いセンター街でさえも緩やかに衰退していくでしょう。そうなってしまえば回遊性云々などとは言っていられなくなります。再開発ビルは広域圏から駅周辺に人を集めた上で、それを外に吐き出す双方向の強力なポンプ機能として働かせるべきです。周辺の施設や商店街も建て替えやリニューアルによって自らもポンプ機能を持ち、一旦、駅周辺の施設に集められた人を外に吐き出させて取り込む自己努力が必要ですし、それらの動線を改善して回遊性を高めるのが行政の役目です。これらがうまく機能すれば好循環が生まれる環境が出来ます。単に駅が綺麗になって今までとあまり変わらない規模もしくは多少大きくなる程度の駅ビルができる位であればそもそも築40年の建物を建て替える意味はなく、耐震工事とリニューアルで事足りるでしょう。
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POSTED COMMENT

  1. 匿名 より:

    三ノ宮の再開発は絶対必要ですね
    神戸は今まで旧居留地・北野・ハーバーランド・六甲に助けられてきただけで三ノ宮自体に何の魅力も無くただの古くて寂れたちょい都会って感じのイメージです
    三ノ宮は北野と旧居留地の間にあって三ノ宮が生まれ変わる事によって旧居留地・三ノ宮・北野と一体感のある魅力的な街に生まれ変わると思います

    追記
    阪急芦屋川駅前に最低価格で1億6000万の高級マンションパークハウス芦屋川と最低価格2億円と言うブランズ芦屋ザレジデンスが現在建設中なのでこべるんさん目線でよければレポートお願いします

  2. ダイニングキッチン より:

    三ノ宮の駅ビル建設を中心とした再開発を切望する人の意見の大半は「大阪や京都にあんな立派な駅ビルがあるのに三ノ宮にないのはおかしい」なんですよね。駅ビルは商業のための手段であって、芸術という目的ではありません。
    大阪や京都の一連の再開発のプロセスを見れば、三宮では経済的に物理的に困難となるのは明白でしょう。三宮は複数の路線が集結して大阪や京都と引けを取らず、一見大きなターミナルのようにも感じますが、実際は大阪方面や姫路方面から並行してきた路線が接近している途中駅に過ぎません。大阪・京都は東西南北から路線が集結していますが、三宮はもっぱら東西のみ。確かに地下鉄や神戸電鉄、ポートライナーもありますが、大阪・京都とは比べ物になりません。集客力が2駅に劣るのは誰が見てもわかります。駅ビル建設の際に採算性を懸念するのはビジネスでは当然のこと。

    先日2025年完成を目標に広島の駅ビルを建て替えるという発表があり、予想外の出来事に愕然とした神戸市民や兵庫県民が少なからずいたと思います。JR西日本が、「三ノ宮は何かとしがらみが多いから、広島を先にやってしまおう」という考えになったのかもしれません。やはり三ノ宮は大阪や京都だけでなく、岡山や広島よりも集客力が劣ると判断されたのかもしれません。

    • しん@こべるん より:

      ダイニングキッチンさん。あなたは神戸の方でしょうか。これまでの一連のコメントを見ても神戸に対して非常に悲観的な見方しかされておらず言葉は丁寧でも神戸に対する愛情を全く感じられません。JR駅ビルの開発の否定は神戸にとっては急所ですし、このブログの存在をも否定される気分です。これをいとも簡単に不要と切り捨てられる方のコメントに他意がないと思えないのですが、いかがでしょうか。

  3. kingi より:

    まあ三宮に神戸電鉄とか書いてる時点でねえ。。

  4. S.Y. Kobe より:

    近畿圏は現在辛うじて全国第2位の経済圏ですが成長エンジンに乏しく第3位の中部圏に差を詰められこのままでは地方の一つに成り下がってしまいます。
    東京一極集中は現在も進み、大阪・京都・神戸三都市とも都市力の現状維持もおぼつかないのが現実の姿です。 
    そにためどの地域の皆さんもストレスが溜まって攻撃的になっているのかもしれません。

    大阪はインバウンドで潤い一見勢いを取り戻しているように見えますが目立って増えているのは主にホテル及び都心のタワーマンションであり大都市にとって最も重要な中枢機能である大企業の本社や主要な事業拠点は現在も首都圏に転出が続いています。
    ひと昔前は日本の大商社の牙城であった本町・船場地区も本社機能はとっくに東京に流出空洞化し、最近では大阪の看板の一つであった製薬会社も武田薬品・田辺三菱製薬などが本社機能・研究所・主力工場の首都圏移転や閉鎖を進めています。
    言い方は悪いですが、在阪大企業が大阪を見捨てて東京へ転出する傾向は残念ながら今後も続くでしょう。
    だから大阪も万博開催やIR誘致など都市力の維持・拡大に必死なのです。

    そして大阪以上に危機的状況にある神戸は相当な努力をしないと現状維持も困難です。
    好き好んで都心に規制ばかりかけている場合ではありません。
    神戸には横浜・川崎のように「東京のおこぼれ」はありません。目の色を変えて自己努力して獲得するしかないのです。
    三ノ宮駅を中核とした再構築は神戸にとって必須のことでしょう。

    また近畿圏にとってはせっかく都市部に有する三空港は今後最重要な武器となりますのでフル活用を前提とし、くだらない地域エゴにより神戸空港に規制を掛け続けるべきでないことは言うまでもありません。

  5. 一神戸市民 より:

    三宮の暴走事故、本当に痛ましいことです。駅周辺の道路を歩行者専用にするという構想を早急に実現してほしいものですね。

    ダイニングキッチンさんのおっしゃりよう、やはり客観的に神戸を見ればこうなるよなあという感じではあります。

    岡山や広島は人口こそ神戸より少ないですが、中四国地方の拠点であって、交通の結節点ですからね。背後に厖大な経済と人口の集積がある。

    しかして神戸は近畿どころか兵庫県全体の拠点とも結節点ともいいがたいですからね。やはり民間企業の論理からすると魅力が乏しい。JRももはや一民間企業でしかない。

    たしかに神戸にはポテンシャルがありますが、それは大阪や京都とはまったく別のものです。大阪や京都のマネをしてもしかたがない。

    神戸のポテンシャルは優れた住環境と国際性、その基盤としての港湾と空港でしょう。これを生かすにはやはり神戸だけの力では無理です。日本全体、関西全体のなかでの神戸の位置取りを冷静に見極めて、神戸にできる役割をアピールして国の支援を仰ぐことでしょうね。

    このように大局的な視点にたって神戸の将来像を描き、そのなかで再開発を位置づける必要があります。ただ、あせる必要はないのではと私は思います。政府も神戸をどうでもよいとは考えてはいないでしょう。政府との連携を密にとって、悠々として急げばよい。むしろ短兵急の乱開発を私は恐れます。

  6. ダイニングキッチン より:

    >大阪はインバウンドで潤い一見勢いを取り戻しているように見えますが目立って増えているのは主にホテル及び都心のタワーマンションであり大都市にとって最も重要な中枢機能である大企業の本社や主要な事業拠点は現在も首都圏に転出が続いています。
    >ひと昔前は日本の大商社の牙城であった本町・船場地区も本社機能はとっくに東京に流出空洞化し、最近では大阪の看板の一つであった製薬会社も武田薬品・田辺三菱製薬などが本社機能・研究所・主力工場の首都圏移転や閉鎖を進めています。
    言い方は悪いですが、在阪大企業が大阪を見捨てて東京へ転出する傾向は残念ながら今後も続くでしょう。
    >だから大阪も万博開催やIR誘致など都市力の維持・拡大に必死なのです。

    >神戸には横浜・川崎のように「東京のおこぼれ」はありません。目の色を変えて自己努力して獲得するしかないのです。
    >三ノ宮駅を中核とした再構築は神戸にとって必須のことでしょう。

    >また近畿圏にとってはせっかく都市部に有する三空港は今後最重要な武器となりますのでフル活用を前提とし、くだらない地域エゴにより神戸空港に規制を掛け続けるべきでないことは言うまでもありません。


    神戸に対し必要以上に愛情(夢想)を求め、こうやって他地域を貶める。
    さすが神戸人!と思いました。

    • Yu! より:

      最初のコメントを見たときは、何か少しでも神戸に想いがあって発言しているものだと思っていましたが、残念ながらそうではないようですね。他の方もコメントしていましたが、『〇〇人は〜』という発言は良くないのでは?と思いました。場合によっては差別でしがありません。初コメントがこういった形になってしまうとは…。

  7. 某京都府民 より:

    すぐに神戸の街を活性化できるとは私も思いませんが、その中で最良の道を考えることも必要になるでしょう。もちろん個人が神戸に愛情を持つか持たないかは随意ですが、愛情がないなら何のためにブログにコメントされているのか理解できません。

    また一般論として、どこそこの住民はこうだと蔑視するのは不快です。というより、真実ではなく、誤ったステレオタイプに拘泥していては街の発展は有り得ないと思います。これは今の神戸市政の態度を鑑みても、そう感じるわけですが。

  8. 中央区民 より:

    街を客観的に見ることはもちろん必要ですが、その人の主観は少なからず入ってくるものです。「神戸人は~」と吐き捨てられたこの方もそうでしょう。

    他地域をこき下ろすようなブログもありますし、過激な感情論に傾いてしまうところもネットの悪いとこですね。

    コメントするのであれば、批判であっても冷静な建設的意見であって欲しいものです。

  9. hk より:

    このブログで神戸人は〜というワードが出てくるのは残念です
    私も神戸に対する想いがあって厳しい意見をされていると思っていましたが、そう言う訳ではないのなら某掲示板の板のような雰囲気になってしまい荒れる原因になるので今後の書き込みは控えてほしいです

  10. suma より:

    今日自宅に配られた広報こうべの表紙写真ですが、三宮の街を写真と模型合わせたようなものです。それを見るとミントにすぐくっつくように西側にビル模型がありますが、これは何か正しい情報によって作られた模型なのでしょうか?六角ビルは写真を見るとあちこちにあるので六角には意味はないと思いますが、ミントや阪急のビルはそれとわかるので他のビルの信憑性はどうなのかなと気になりました。

  11. sirokuma より:

    需要はあるけど、見合う箱が無い。でも、相応の箱が供給されれば需要はある。それが神戸市の現状でしょう。
    ここのブログに集う多くの人たちが懸念しているのは、主として、今そこに有る需要を取り込まない・取り込もうとしない神戸市に対するものだと思います。三ノ宮駅は開発可能な土地が少ない事はどうしようもないけど、これは事業収支など経済性も含め、特区を利用し高度利用する事で解消できる範囲だし、その特区にも認定されている。
    つまり神戸市にやる気さえあれば、規制を柔軟に緩和し企業の事業意欲を掻き立て大きな資本投下を促す事だってできるのだ。せっかく国から特区と言うそれ程大きな権限の委譲を受けたにも拘らず、それを利用できない神戸市の無能ぶりにあきれている。
    先日、NHKスペシャル「東京 超高層シティー 光と影」で丸の内と大手町の再開発がどのようにして成し遂げられたか、90年代バブルの崩壊からどのようにして日本を再生したのか特集が放映された。あの番組をご覧になった人には、規制緩和の重要性がお分かりと思う。オンデマンドで視聴して、高さ制限でがんじがらめに縛られた丸の内がどのようにして超高層ビル街へ生まれ変わっていったか?超高層化した丸の内が、皇居とその周辺の景観を破壊したか?上質の街の形成には何が必要か?今一度、勘違い市長・景観審議会・市職員には考えて欲しい。
    民間事業者の財布をあてにしても、事業採算が取れなければ再開発する意味はない。ただただ公共性を盾にしても民間事業者から金は出てこない。地価高騰・建築費高騰のこのご時世に従来の都市計画の枠内で旧居留地にふさわしい上質の建物を作れと言っても赤字覚悟の事業を推進する訳が無い。度重なる高さ規制に新たに商業地内の住居400%制限・マンション建設を許可しないエリアの設定…。何がしたいのか?これらの規制でどのように街が変わるのか?もう狂っているとしか言いようがない。
    なぜこんなに簡単なことが解らんのだろうか?
    神戸の美しい景観を陳腐化させる施策を行っているのが、景観を守ろうと躍起になっている市長と景観審議会とは全く笑えない。
    そんな忸怩たる思いを抱く人がここに集まっている。勿論反対意見があってもそれは当然でしょう。色んな人がいるからね。でもね、今までのところ景観を守ると言う意見は抽象的・観念的・感情的な意見しか目にしない。そもそもなぜ規制するかの問いかけに帰ってくるのは“神戸らしさを守る為”神戸らしさの説明も彼らの主観が入り混じった抽象的なものだから話し合いにならない。何故緩和ではなく規制が必要なのか?規制一辺倒でどのようにして再開発を行うのか?採算が取れない状況下にどのようにして企業から事業資金を引き出すのか?高品質の街をどのようにして作り出すのか?合理的な説明が聞きたいと思っています。

  12. 翔@KOBE より:

    三宮再整備に異論はあれど、モノコトが高密度で集積する空間は、都市間競争を神戸が生き抜くためには、一定必要だと思います。こべるんさんのおっしゃるようにポンプ機能を果たしてくれれば問題ないと思います。三ノ宮駅ビル開発の発表、まだかまだかともう何年も心待ちにしています。

    そしていつも願うのは、今の神戸の都心整備の方向性が、「神戸のためだけのもの」であって欲しくないということ。神戸は神戸だけじゃなく、他の兵庫県内の自治体や中国四国等から働きに来る人、通学する人、遊びに来る人、移転する企業、色んな人たちで成り立っているからです。
    だから、広域の代表でもあり、周りの期待もあるという意識を持って、色んな施策に向き合ってほしいと思います。三宮BTはそういった考えが盛り込まれていて、とても好感が持てます。

    大阪は西日本の中枢として東京と並ぶ日本の都市を目指す、福岡は九州の中枢、では神戸はなんでしょう?

  13. 一神戸市民 より:

    NHKスペシャル「東京 超高層シティー 光と影」、私も見ました。

    ただ、注意しなければならないのは、丸の内では三菱地所という開発主体が存在し、そこからの要望がまず存在したということ、JRが東京駅の姿を維持するために空中権を譲渡したという点です。まず、有力経済主体の強力な再開発需要が存在したというのが重要で、これが欠けている現在の神戸で単に規制緩和しても虫食いの小規模な乱開発にとどまる懸念が強いと思います。今の規制が一概に合理的ともいえませんが。

    それと丸の内は用地取得の手間が必要なかったというのも大きい。駅ビルはともかく、権利関係の複雑な三宮、元町周辺では地権者の権利を相当程度制限する措置がなければ、大型開発は進まないと思います。六本木ヒルズは長い時間をかけて地権者を纏め上げましたが、それだけのコストをかけてペイするのは東京都心だからでしょう。それ以外では難しい。

    私は特段市長や市役所を擁護するつもりはありませんが、短兵急では事を仕損じると思います。

    あの番組で興味深かったのは外資が防災性を重視していた点です。神戸の防災都市としての側面をアピールして外資を呼び込むのは一つの手です。神戸を関西と世界との結節点にするには空港の国際化がまず重要ですが、大型開発のために地権者を纏め上げるための合理的な制度設計を国に求める必要がある。市民を巻き込んだ国へのアピールが重要です。

  14. S.Y. Kobe より:

    あれあれ?? 私のコメントにいちいち過剰に反応された方がお一人おられ、結果としてこのブログのコメント欄が荒れてしまっては皆さんに申し訳ないことです。
    たしか以前こべるんさんが他のブロガーに絡まれたとき、「非常識は相手にしないのが一番」と言われていたことを思い出し、私もそのようにいたしましょう。まあ相手にするだけの価値も理由も見つかりません。

  15. 匿名さん より:

    神戸駅も再開発して欲しい

  16. sirokuma より:

    NHKスペシャルを見ての感想は少し異なります。
    まず私は丸の内という皇居の御前という立地特性から長く規制されていた高さ制限の解除に着目し、旧居留地内の高さ制限に拘る今の神戸市に重ね合わせました。そもそも旧居留地は何故魅力的なんでしょうか?レトロな建築は確かに魅力の一つですが、海岸線に沿い広めの道路により整然と区画された街並みが一番の良さだと思います。これによりビルの合間から六甲山や海岸線方向を眺める事ができる。実はフラワーロード東地区も同じような区割りなんですね、これを上手に生かせばいい街になると思っています。
    これらのエリアのように区画が整然としていれば縦横の道路により奥行きのある開放的な空間が開けますからスカイラインを特段定めなくても足元の空間を広げた方が街が美しく快適になると思います。ここの高さ規制にこだわる理由は、街中から海と山を感じるためでしたか?でも、6~7階のビルの合間に立つと見える景色はあまり変わりません。
    また、もう一つは、規制緩和による開発手法…これは目新しくもなんともない、今では当たり前のものなのですが、大規模事業を採算ベースに乗せ進めていく為には不可欠とも言って良い手法です。公共空間整備や高品質のものを、開発者に求めるのであれば尚更です。

    また、丸の内はほぼ一社画面を所有していた点が稀有な事例ですが、神戸の場合も開発主体は、駅ビルの場合はJR西日本ですし、バスターミナルは組合方式で三菱地所が有力でこの場合は三菱地所がテナント企業誘致迄引き受けると言っています。また、そごうの建替えはH2Oと主として銀行系の地主、一番手間取りそうなセンタープラザも神戸市や大手が結構な床を持ってるんじゃないでしょうか?これらの事業の成否は神戸市がいかに金と口を出さずに、最大限のサポート(規制の緩和・優遇・公共性に応じたインセンティブなど)を行えるか?またその後の運営を外郭団体(新しい天下り先)をこしらえて行おうなど考えず大手管理会社にマネジメントも任せれば、良いものができるし、末永く美しく維持できると思います。
    神戸市は気づいていないのでしょうね?有力経済主体の強力な開発需要を押さえつけているのが、ほかならぬ神戸市自身である事に…。

  17. sirokuma より:

    追記、丸の内の再開発は、当時のJR社長が東京駅の建替え事業に反対し、駅舎を大規模改修しそのまま文化遺産として残す為に思いついたのが空中権の売買でこれによりJRは500億円の工事費を捻出し、三菱地所は容積を積み増すことに成功しました。この辺りは美観地区に指定され高さ31mの規制があったのですが以降撤廃されたんでしょうね。容積の積み増しには法改正とこれ程の対価が必要だったのですが、容積率の更なる割り増しが特区制度では出来るんです。かつて三菱地所が多額の対価を支払い手にした容積率の積み増しが神戸市にやる気さえあれば出来る訳です。同じアドバンテージを最大限に活かしているのが福岡市ほかの行政なんです。この宝を積極活用して神戸市の都市整備を進めるないのが残念です。

  18. 一神戸市民 より:

    うーん、神戸と東京を単純に重ね合わせるのは無理だと思います。

    丸の内は今も昔も日本経済の中枢であり、オフィス需要は日本一でしょう。三宮、元町とは比較になりません。

    バスターミナルの雲井通5丁目はかつての闇市の跡地の再開発地域で、地権者を神戸市が纏め上げてサンシティにしたという前史があります。となりのシティタワー神戸三宮がある旭通4丁目地区も同様で、あそこは戦災復興事業が最後まで長引いたところで、あの狭い土地に50以上の地権者がいたのを何十年もかけて神戸市が纏め上げたわけです。三菱も住友も最後の段階で乗っかっただけで、実際に汗をかいたのは市役所の人間であることを無視してはいけません。

    駅ビルやそごうはともかく、センタープラザは400人以上地権者がいますからね(纏め上げたのはやはり神戸市)。神戸市がどれほど権利をもっているか知りませんが、神戸市の一存で左右できることではないです。あと民間企業では大倉商事が大口の権利者だったと思いますが、破産してしまいましたからね。今はどこがもってるんだろう?

    今後の神戸の発展で重要なのはむしろ三宮駅の北側だと思います。再開発の余地が大きい。しかし、ここも権利関係が複雑そうですからね。神戸市が主体的に関わらなければ大規模な再開発は無理でしょう。うめきたとは状況がまったく異なる。

    規制緩和を一概に否定しませんが、規制緩和が進んで以降、東京一極集中が進んだという現実を直視する必要があります。規制緩和で大型再開発が進むのは東京の都心にほぼ限られるというのが実情です。神戸の現状で規制緩和一本槍では、美味しいところを東京の大手資本に食い散らかされておしまいだと思います。規制全体のデザインが問題です。

    神戸市が開発を邪魔しているというのは正直妄想のたぐいだと思います。神戸の現在の停滞は、これが神戸の実力だからというのが実際のところでしょう。もちろん、市長や市役所の今のやり方が一概にいいとも思いません。景観規制も正直あまり意味がないと思います。ただ条例でできることには限界がありますからね。

    神戸の未来のビジョンは神戸市民が自ら決めることです。その実現のためには市民と市役所が一体となって政府にアピールする必要があります。市民と市役所が対立しても不毛なだけです。

  19. sirokuma より:

    東京と神戸の経済規模の大きなどうしようもない差は理解しています。どのようにして事業化するか?事業手法の問題です。シティタワーも高度利用地区の指定で容積を600→750%へ割り増すことなどで事業の採算が取れたのだと思います。それに権利変換方式は種々のリスクも想定され昨今、デベは、あまり好まないでしょう。事業者は最後の段階で乗っかっただけじゃなくリスクを背負って事業の出口に責任を持ったと思います。実際、このマンションが評価されたのは竣工後です。同じく、今後も地権者の多い物件を纏め事業化するには規制緩和等のサポートが無いと難しいでしょう。神戸市は裏方に徹し事業の成功のために必要なサポートを行えばいいのです。これらは純然たる公共事業ではありませんから、出口の見えない事業は行えないですから。

    せっかく特区認定を受けながら、規制を強化し都心部での住宅を規制する。もちろん東京のような規模じゃないですが神戸には住宅もオフィスも需要があります。高規格のオフィス需要もありますが神戸には小中規模のオフィスはありますが大規模なオフィスは決定的に不足しています。低金利・特区・一応好景気と条件がそろっていたこの時期に既存ビルの建て替えの促進など何等、手を打たなかったのは私には理解できません。街の再生・街づくりは大規模再開発事業だけではありません今やらずにいつやるのでしょう。(笑)

  20. 某京都府民 より:

    現段階では東京に追いつくのが課題ではなく、経済規模の違いを考慮しても神戸都心への投資が少ないことだと思います。

    規制緩和が東京一極集中を促したのではなく、東京が先駆けて規制緩和を実施したから一極集中が進んだというのが実際のところかと思います。その要因は、首都だから便宜を図ってもらいやすいということがあるでしょう。しかし、東京のせいばかりではなく、神戸などの都市が時代に合わせてルールを変える努力を怠った面もあると指摘せざるを得ません。

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