阪神なんば線が開通して早10年が経ちました。この開通によって阪神神戸線と近鉄奈良線の相互直通運転が実現し、三宮から奈良まで乗り換え無しで行き来出来るようになりました。未だに夢のような話です。
この直通列車の運行開始によって阪神神戸三宮駅の乗降客数は開通前の8.7万人から11万人へと増加したという事から三宮の活性化に大きく貢献したと言えます。またインバウンドで最大の変化を遂げている難波と三宮が直通している事で今後は万博やIR施設の開発によって神戸方面への観光客誘導にも活躍する場面が出てくるでしょう。
阪神神戸三宮駅はJR、阪急に先立って駅舎の全面リニューアルを唯一終えたターミナル駅です。美しい駅構内は他2駅とのは一線を画します。阪急については先日お伝えした通り、2021年に全面リニューアルが完了する予定です。JRは天井耐震工事による美装化は行いましたが、まだ全面リニューアルと呼べる段階ではありません。三宮の再開発が進めば必ず3駅の利用者数は大きく変化するでしょう。阪神なんば線開通の効果を更に高めるには三宮やウォーターフロントの再開発が鍵を握る事は間違いありません。どんなに素晴らしいインフラが整っても人を集められる魅力あるコンテンツを持たなければ宝の持ち腐れになるだけです。
阪神なんば線が開通10周年 神戸-奈良の直通運転で神戸三宮駅も活性化
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神戸市は、「JAZZの街神戸」を推進している。これを文化・観光施策の柱と考えるなら、考えを改めるべきだ。「がんばる努力の焦点を “ 正しいところ ” に持っていかないと結果はでない」(USJ マーケティング本部長 森岡 毅)ポイントを外した施策は、何もしていないことと同じだ。
一般社団法人日本レコード協会が発表した「2015年度音楽メディアユーザー実態調査」https://www.riaj.or.jp/f/pdf/report/mediauser/softuser2015.pdf によると、「普段よく聴く音楽ジャンル(年代別)」を見ると、日本のポップス・ロック・ダンスミュージック、海外のポップス・ロック・ダンスミュージック、アニメ・声優・ゲーム・ネット・ボカロ系音楽は全世代で高い人気があるのに対して、クラシック、アイドルミュージック、ジャズ、演歌・歌謡曲は全体的に少数でユーザーが限られており、世代間の偏りが大きいことがわかる。このうち、ジャズを見ると、30代以下の若い世代が10%に達するかどうかという水準であるのに対して、40代以上、特に60代以上の年代では25%に達しており、高齢者の支持が多いのが特徴だ。(この特徴は、演歌・歌謡曲とよく似ている。)
神戸市は「若者に選ばれる街」を目指しているにもかかわらず、ジャズの街に力を入れることは、「神戸は高齢者の街」というイメージを植え付ける結果になってしまっているように感じる。(神戸の街のレトロ趣味も同様だ。)ジャズの振興そのものが悪いこととは言えないが、もっと多くの人が興味を持つ分野、ポップス・ロック・ダンスミュージック等に力を入れるべきだ。将来的には現役の世界的なミュージシャンに神戸でコンサートをしてもらえることを目指したいところだ。
最近、Queenの映画が世界的なヒット作となり、良い音楽は世代を超えて支持されることが確認された。このように、古くてよいものに再度、光を当てることができないだろうか。先日、神戸税関でPink Floydの音楽を鑑賞するイベントがあったようだが、これはとても良い着想だと思う。今後も、ぜひ続けてほしい。ただし、もっと一般受けしそうなコンテンツの方がよいと思う。音楽だけでなく、映像も付けて。例えば、新港地区の広大なスペースを活用して、ポップス・ロック・ダンスミュージック等のフィルムコンサートを行えばどうか。ジャズは基本的に少数者向けの音楽であるが、ロックミュージックは大群衆向きの音楽だ。こうしたイベントを活用して、若者が恒常的に神港地区に出入りしてもらうようになればよいと思う。そして、将来的には現役の世界的なミュージシャンの登竜門的な存在に神戸がなれればよいと思う。
その可能性はあるだろうか、神戸は日本全国から人が集まるのに最も便利な都市のひとつである。新幹線、空港、鉄道、道路を使って日本中から日帰りでも来ることができる。市街地の中心部に港という広大な空間を抱えている。そして風光明媚だ。この条件を活かして、上記のような大衆向けのコンテンツを育成することだ。
↓広く一般受けでしたらカミングコウベなんていかがでしょ?↓
https://comingkobe.com/
キャパ4万人でも当選確率激戦。苦戦するフェスも多い中とても優良なコンテンツだなと。微力ながら自分も毎年応援させていただいております。
神戸を愛する主催者さんはステージ4の癌を患いながら、文字通り命をかけてアホな感じでやっています。興味ありましたら皆様もぜひm(_ _)m
https://blog.comingkobe.com/
某京都府民さんがおっしゃられますようにジャズ文化を根付かせる意気込みで取り組んでいるなら、それはとても高貴な活動だと思います。
今の段階では若者に人気がなくても、あらたに若者に関心を抱かせるところまで、我が国のジャズ文化の価値を昇華・創造できるのであれば良いと思いますが。今までの市政の成績を鑑みれば、悲観的にならざるを得ないですね。
阪神なんば線の今後の利用客増を考えたとき、尼崎駅から大阪難波駅間で各駅停車等の先行電車が速達電車を退避する駅がないため、速達電車がこれ以上所要時間を短縮できないのが課題です。三宮方面からなんばに向かうのであれば、梅田まで特急に乗り、地下鉄御堂筋線でなんばに向かっても、さほど所要時間は変わりません。むしろ阪神なんば線の速達電車である快速急行の本数が少ないため、梅田経由の方が所要時間が短いこともあります。もちろん近鉄線方面に目的地があるなら、阪神なんば線の方が所要時間は短くなりますが、一大目的地であるなんばへの需要を考えるなら、どこか1か所でも退避できる駅を作って、快速急行の速達化を実施してほしいものです。
阪神なんば線についてですが、私の意見としては、近鉄特急を定期的に三宮まで走らせてほしいです。
阪神電鉄は、過密ダイヤを理由として、定期運用には消極的です。しかし、同じグループの阪急電鉄は、極めて過密な京都線で観光列車を走らせているわけですから、頑張れば可能ではないでしょうか。また、有料着席サービスの需要は京阪神圏でも高まってきています。
思うに、定期運用を実現するためのひとつのカギは、高速パターン制御の導入だと思います。電車が停車駅を通り過ぎないようにするための安全装置ですが、段階的ではなく連続的に速度照査することで、高い減速度でスムーズに電車が停まれるようになります。
阪急神戸線は、平成18年(2006年)にダイヤ改正を行い、特急停車駅に夙川を追加しましたが、115km/h運転の開始に加えて、高速パターン制御を導入したことにより、阪神間の所要時間は1分短縮させています。これを阪神にも導入すれば、ダイヤに余裕ができるかもしれません。非常に高価な投資ではありますが、新線開業の一段落した阪神電鉄は次の目標にしてほしいです。