旧居留地

神戸らんぷミュージアムは灯りの進化と歴史を魅力的な展示で魅せる見応えのある博物館



京町筋と仲町通の交差点角に聳えるオフィスビル「クリエイト神戸」の2・3階全フロアを占めて営業する博物館『神戸らんぷミュージアム』。ビルの保有者である関西電力が運営し、ビルの完成年である1999年に開館。

その存在は知っていたものの、興味が湧かずに訪れた事はありませんでしたが、先日、初訪問の機会を得ました。想像以上に楽しいミュージアムだったので、神戸の見所として紹介させて頂きます。

 

灯りの歴史と進歩に触れる



エスカレーターを乗り継いで3階に辿り着くとミュージアムのエントランスと受付です。

ここから人類と灯りの関わりと進歩を時系列で辿っていく展示の旅が始まります。



当然ですが、人類と灯りの最初の出会いは火から始まります。摩擦による火起こしに続き、松明や篝火が最初の照明として使われるようになりました。



木を燃やしていた灯りはより持続性のある灯油に代わります。灯油と言っても現在の鉱物系の灯油ではなく、植物油が主流でした。



そして灯油の後には蝋燭が発明されてし様々な行燈が登場します。



そしてランプがいよいよ誕生。



圧巻は中央の大広間。大小あらゆる種類のランプが展示されています。



非常に明るい空間にエレガントで優雅なランプが芸術品のように並びます。



そしてランプはガス灯に移った後にいよいよエジソンによって電気が発明され、電球にとって代わられます。



最後の展示はパネルですが、神戸の歴史における電灯の進化を示しています。震災を経て、灯りの重要性を強く経験した神戸。電気復旧までの経緯も紹介されています。



中廊下は天井の照明演出によってムード満点な雰囲気が漂います。



灯りのプロである関西電力が手掛けている施設ですので、館内の照明も手が込んでいます。

 

建築としても見応えのある施設



ミュージアムへ向かう際の建物のエントランスホールは2層吹き抜けの開放的で圧巻な空間です。



特に天井周りの造形や照明も含めた設計には目を見張ります。



2階にはカフェも営業しており、博物館の展示の余韻に浸りながらカフェタイムで寛ぐのも一興です。

2013-2018年の5年は臨時休館していましまが、3年前より営業を再開しました。

この見応え十分の博物館の魅力をもっとうまく伝えて来館者を増やすにはどうしたら良いでしょうか。私が個人的にこれまで惹かれなかった理由はランプミュージアムというその施設名にあったと思います。博物館の主役は確かにランプにはなるのですが、単なるランプの展示博物館とイメージしていたので、魅力を感じていませんでした。灯りの歴史や進歩がイメージできる方が博物館の内容を正しく理解できる気がします。



クリエイト神戸は関西電力の子会社である関電不動産開発が保有する大型賃貸オフィスビルで、地下階は6層まであり、変電施設を抱えています。ハイグレードオフィスとして満室稼働しています。400m北側では関電不動産開発が神戸で3棟目となる新築オフィスビルを建設中です。

まだ訪問された事のない方は是非とも一度、神戸らんぷミュージアムを訪れてみて下さい。

https://www.kepco.co.jp/lamp/
神戸らんぷミュージアム公式サイト
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POSTED COMMENT

  1. ハコモノ行政 より:

    自社ビル内型企業ミュージアムに共通の問題ですね。
    ここの立地は良い方というか、
    逆に良過ぎてコスト過大ですが、
    一方で利便性を考えずに
    僻地の自社敷地内にあったりします。

    こういうのを10社分くらいまとめて
    ビル1棟へ集約して都市型ミュージアムにする、
    なんていうのも面白いかもしれません。
    ラーメン博物館などというネーミングに準えて、
    ミュージアム博物館とでも言うべきか。

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