大阪市中央区淀屋橋駅近く・御堂筋沿いにある大阪ガスの本社屋である「大阪ガスビルディング・通称ガスビル」。ガスビルは南館(1933年竣工・登録有形文化財)と北館(1966年竣工)で構成されています。このガスビルの西側にある自社グループの保用地を活用し、ガスビルと一体的に開発を進めるべく準備を進めていました。
大阪ガスが立案した都市計画案が、都市再生特別措置法に定める都市再生特別地区として審議・可決され、都市計画決定される見込みとなり、具体的な計画が発表されました。
西用地は敷地面積約5,000平方メートル。これまで長年に渡って立体・平面駐車場として利用されており、近年では周辺エリアに急増しているタワーマンションのマンションギャラリーとしても暫定利用されてきました。
この西用地には地上33階・高さ150mの超高層オフィスタワーを建設。既存のガスビルの形状やデザインを踏襲して、コーナーにはアールを付けて、丸みを帯びたタワーとなります。
また低層部はガスビルと完全に統一したデザインを施し、街の連続性を確保。ガスビルと共に商業施設となって、にぎわいゾーンを形成します。オフィス街の様相が色濃い淀屋橋エリアに新風を吹き込む事になりそうです。
ガスビル開発の建物構成です。ガスビルと新築のガスビル西館を隔てる御霊筋の上空を活用して、2階より上層の低層部を連結させて一体化します。道路の上空利用は都市再生特別地区にのみ適用される特例措置です。西館高層棟に大阪ガスの本社やグループ企業が入居すると思われます。賃貸オフィスのフロアもあるのでしょう。
低層部及び高層部のデザインコンセプトです。壁面や屋上の緑化も進められるようです。
ガスビル内には耐震性の確保から減築を行い、これによって生まれる空間をアトリウム広場とし、8層吹き抜けの商業・多目的空間として活用されます。
これらの開発によって全体で延床面積136,000平方メートルの複合施設に生まれ変わる予定です。現在、淀屋橋駅北側で建設が進むツインタワーと並び、淀屋橋エリアを代表するランドマークが誕生します。周辺で働くオフィスワーカーも大きく期待するプロジェクトになりそうです。計画は2段階で進められ、まず西館を2027年までに完成させ、ガスビルのオフィス機能を移した後、ガスビルの改修を開始し、2031年までに全体を完成させる予定です。
地域探訪: 大阪・大阪ガスが、ガスビル・ガスビル西館を一体的に開発 2027年・2031年と段階的に完成予定
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この辺りは梅田地区に比べれば、伊丹空港に伴う高さ規制が緩いので、ぜひとも200mを超えるようなビルになってほしかった所ですね。