元町

元町駅前公共空間再整備に係る基本計画検討業務事業者を日建設計・山本設計JVに決定


神戸市がJR西日本と共同で計画している元町駅及び駅前広場の再整備プロジェクト。JR西はJR元町駅東口のバリアフリー化を決定し、今年度中に工事に着手を予定しています。市は同駅前の公共空間について、地元ワークショップの結果や鉄道事業者の方針等を踏まえ、道路線形や歩行者空間デザインの方向性等の整備の方針を取りまとめた基本計画の策定を進める為、民間事業者にこの業務を委ねる公募型プロポーザルを実施しました。



公募には5グループからの提案が提出され、選定結果のとして、日建設計・山本設計共同企業体が契約候補者として決定しました。契約金額は24,750,000円で、来年3月末までの契約期間となっています。



事業者には再整備案の提案が課されていましたが、これには以下の項目を含む事が必須でした。

  1. 歩行者動線や滞留空間の設定
  2. 高架下空間と一体となった広場の利活用方法
  3. ロータリーの廃止(機能移転を含む)、交差点のスクランブル化
  4. 鉄道事業者及び高架下開発事業者等の各種施設の整備方針との整合
  5. 駐輪場、喫煙所、交番等の移設、集約
  6. 暑熱対策(日陰の創出等)
  7. 植栽のあり方
  8. ベンチ等のファニチャー類、照明柱の配置
  9. 空間全体や各種構造物のデザインの方向性


また上記に加えて、元町駅交番についても移設が検討されており、パトカー等の車両進入経路や阪神電鉄の地下構造躯体の位置等を踏まえ、交番移設先の選定を行う事も事業者に求められた課題でした。



駅前の交差点がスクランブル化される事によって三宮方面やウォーターフロント、元町駅南北を結ぶ動線が大きく改善し、街の回遊性も高められる事になります。現在、大丸神戸店前には既にスクランブル交差点が存在しており、商業エリアの賑わいに貢献しています。



殆ど機能していないロータリーも廃止が想定されているようです。高架下の商業空間と一体的なにぎわい空間への転換が望ましく、この空間整備を日建設計・山本設計JVがどのような形の活用案を示したのか非常に気になるところです。



今回の発表はあくまでも選定された事業者の発表のみで、プロポーザルの内容については公表されていません。提案にはパースも含めて提出が行われており、どのようなイメージが検討されたのでしょうか。元町駅前の再整備が進む事によって、駅前の老朽化したビル群についても建て替えや集約による再開発の促進も期待されます。JR高架下や歩道のリニューアルプランと、民間の建て替え計画を連動させ、建て替え時に広場や歩道の一部をビル敷地内に取り込むことで、駅前空間全体の利便性・回遊性を向上し、洗練されたエリアに造り替えて欲しいですね。

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