新港突堤西地区再開発

三宮新港町計画 神戸新港文化施設棟工区に三点式パイルドライバが登場 山留工事が進む


大成建設の設計・施工で着工した神戸新港町文化施設棟新築工事。各種重機が入り、工事の本格化を視認する事ができます。5月に着工する関電不動産開発の住宅棟東棟を除き、全ての工区で工事が進んでおり、先行する施設の工事着手から約半年でようやく現在の形となりました。この地区の再開発事業者公募が開始されて以来、3年でここまで辿り着いた形です。


敷地内には三点式パイルドライバとアースドリルのアタッチメントを取り付けたラフテレーンクレーン等が稼働し、山留工事を開始しています。


奥に聳えるセメントミルクプラントはこの工区の敷地内でしょうか。それともA-B街区を南北に繋ぐデッキ建設の基礎工事が始まっているのでしょうか。


文化施設棟の工区の仮囲いは隣のフェリシモ・クリエイティブ・ランドと連結したB街区として一体化しています。元々は川西倉庫の巨大な倉庫が存在していました。この再開発の為にかなり以前に解体されました。この新港町一帯のグランドデザインは市有地に加えて、周囲の国有地や民間の土地の買収を同時に進めながら、策定されてきた訳です。このエリアでの大規模な開発に割と短期間で乗り出す事ができたのは、用地のかなりの割合が国有地だった事や区画が大きく地権者が限定さらていた事が幸いしているのではないかと思います。


市が再開発コーディネーターとして土地を集約し、開発については事業者を公募するという分業スタイルは民間開発事業者にとっては渡の船です。土地買収の交渉が最も時間と労力を費やさなければならないステップだからです。これを都心部で行おうとすると、土地が細分化されていて地権者が数多く存在し、このエリアの規模での土地集約は困難を極めます。東京都心の再開発を手掛ける森ビルはよくあれだけの土地を集約できるものと感心します。市の助役等のポストに森ビルのOBを迎え入れてそのノウハウを伝授して貰うのも一向ではないでしょうか。


フェリシモの工区では敷地内の掘削とシートパイルの山留エリアが広がりました。地下水の調整はまだ継続しています。


A街区は仮囲いの外から見る分には大きな変化はありません。GLION本社ビルの基礎工事の進捗が気になります。GW明け辺りから鉄骨工事が始まるのではないかと予想しています。


今年の秋以降には先行開発工区で建物が形を表し始め、それらの年内の竣工を目指しています。一部の施設は年内の供用開始も考えられます。


住友不動産の住宅棟西棟工区から京町筋を介してその奥に建設中の神戸阪急ビルが見えます。都心の南北で神戸の変化を象徴するシンボリックなプロジェクトが進行しています。

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POSTED COMMENT

  1. 摂津国人 より:

    > 市が再開発コーディネーターとして土地を集約し、開発については事業者を公募するという分業スタイルは民間開発事業者にとっては渡の船です。(中略)市の助役等のポストに森ビルのOBを迎え入れてそのノウハウを伝授して貰うのも一向ではないでしょうか。
    これは素晴らしいご提案です。
    是非神戸市には取り入れてほしいです。
    「民間投資の増加に積極的な自治体」との印象を与えられれば、副次的な効果として民間投資の増加も期待できます。

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