三宮再整備

三宮再整備・概要が出揃った三大プロジェクトとフラワーロード南北東西軸の今後のリボーン計画をまとめてみた

神戸三宮阪急ビル 新中央区総合庁舎 磯上体育館
阪急電鉄 神戸市 神戸市
地上29階 地下1階 地上12階 地下1階 地上2階
高さ121m 高さ53m
延床面積2.85万㎡ 延床面積1.93万㎡ 延床面積0.38万㎡
商業施設 オフィス ホテル 公共施設 公共施設
非公開 事業費108億円 事業費12.6億円
2021年4月開業 2022年7月開業 2022年7月開業
2015年の神戸三宮阪急ビルの再開発から開始された三宮の再整備計画。その後、JR三ノ宮新駅ビルや雲井通5・6丁目のバスターミナル整備を主目的とした再開発、市役所2・3号館の建て替え、三宮クロススクエア、東遊園地のリニューアル等、多くのプロジェクトがまとめ上げられ、各計画が徐々に進捗してきました。既に神戸三宮阪急ビルの計画が始動してから7年が経過しましたが、この他に進捗したプロジェクトは今年7月に完成した新中央区総合庁舎、磯上体育館、こども本の森 神戸に留まっています。

しかし今年になって、三宮再整備の骨格を担う三大プロジェクトの概要が遂に出揃い、これから大きく変貌する三宮への期待感が大きく高められました。

 
JR三ノ宮新駅ビル 雲井通5丁目再開発 市役所本庁舎2号館
JR西日本 神戸市 都市再生機構 神戸市 雲井通再開発株式会社 三菱地所他 神戸市 オリックス不動産他
地上32階 地下1階 地上32階 地下1階 地上24階 地下2階
高さ161m 高さ163m 高さ125m
延床面積10万㎡ 延床面積10万㎡ 延床面積7.3万㎡
商業施設 オフィス ホテル バスターミナル 商業施設 ホール オフィス ホテル 市庁舎 商業説 オフィス ホテル
事業費500億円 事業費1000億円 事業費300億円
2029年開業 2027年開業 2029年開業
JR三ノ宮新駅ビル、バスターミナルI期ビル、市役所本庁舎2号館跡の複合ビルの3つの計画は、どれも商業施設、オフィス、ホテルを組み込んだ超高層ビルによる複合開発となります。バスターミナルビルについては、今後、ツインタワー化に向けて、II期ビルの計画も固められていく予定です。

これらの大規模再開発ビルの建設に伴って、これらの開発街区を繋ぐデッキや道路等の整備も同時に進められていく事になります。



JR三ノ宮駅前の歩行者デッキネットワークを再構築し、中央幹線上に新駅ビルからバスターミナルビルに掛けて、木材を多用した三角格子の屋根にガラスの天井をかぶせ、自然光が降り注ぐ総延長mのデッキを新設。来年度から部分的に着工予定です。



新駅ビルと歩行者デッキ建設に伴って、中央幹線の車道も車線を縮小して、駅ビル側の歩行者空間を拡大+リニューアル。三ノ宮駅前南側広場も2階レベルには人工地盤の広場が設けられ、南側を新デッキと接続。1階は新たなロータリーが整備されます。新駅ビルと交通センタービルを繋ぎ、フラワーロードを東西にまたぐ約60メートルのデッキも合わせて整備されます。これらの計画を三宮クロススクエアの第一段階として、工事を進める予定です。



南側に先駆けて、再整備の先行整備が進んだ三宮北側は、サンキタ広場の向かいに広がる三宮北交差点周辺のリニューアルを進めます。三ノ宮駅の駅前広場のロータリーや西側の歩道を拡大して広場化を推進します。



三宮クロススクエアや新駅ビルと地下で連絡する「さんちか」も1・2番街が既に閉鎖されており、25年の完成を目指してリニューアル工事が開始されています。夢広場の拡大や地下鉄駅方面との動線改良等、構造の変更も行い、工事を先行させる2番街から順次開業を予定しています。



2号館跡地の南側に広がる東遊園地は園地北側の改修工事が目下進行しており、カフェ・レストランを含む新施設は今年11月に供用開始を予定しており、公園自体の集客性の向上のみでなく、街に開かれた、高い回遊性を有する都市公園として機能する事になる予定です。



フラワーロードからウォーターフロント方面への回遊性を創出する為、現在の税関前歩道橋は新しいデザイン橋に架け替えが進行しています。23年夏に完成予定です。

これまではこれらの外堀のみを埋めるような整備ばかりの内容が詰められており、肝心の集客拠点開発の内容判明が先延ばしにされてきた為、三宮再整備は芯の無い不確かな状況にありましたが、三大プロジェクトの計画が固まった事で、大きく意味を持つ事になります。他都市の場合、再開発地区とその周辺のみの整備に終始しがちですが、三宮は各再開発街区を含んだエリアを面的に一体整備する事で、風格とデザインの統一感を生み、来街者に洗練されたにぎわいのある街という印象を与える事を目指します。これらの開発がひと通り完了する2029年には、三宮のプレゼンスは大きく向上している可能性が高いでしょう。
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POSTED COMMENT

  1. kkbb より:

    この三大プロジェクトが発表されて逆に神戸市は意気消沈しているような気がします。
    とくに神戸市庁舎2号館プロジェクトは自分たちが思ったより規模が大きすぎたからですね。市庁舎2号館はもっとに控えめな規模にしたかったのでしょう。でも案の定、公募に応募したのがオリックスグループ一件では選びようがない状況になりました。いつも昵懇とさえ思えた三菱地所でさえ応募しなかったのですから。
    恐れていた通り、あまりの規制の多さに大手デベロッパーは投資意欲を失ってしまいました…。

    市長はSNSでの自己承認の空しさに各SNSをストップしましたが、ブログでは地元リノベ―ションを次世代の建築と捉え某スター有名建築家たちより、地場の建築家を次世代の建築家として活躍を期待すると、また厄介な理念を延べています。

    ハッキリ言って裸の王様ですこの人。役所内でも誰にも相手にされてないみたいだし。
    次は建築物リノベの条例を作るかもしれません…。

  2. sirokuma より:

    コンペの応募1社
    神戸市は大手デベロッパーやホテルにとってそんなにも魅力がないのかと以前から思う。
    ・第一突堤…当初のコンペはダヴィンチ1社で辞退後の再募集もラ・スイート1社、ノートルダムも1社でしたし、その前のユーミン命名の仮称:神戸海ホテルだったっけだった時も応募は1社だけだったような?しおさい公園の賑わい施設も結婚式場1社だけだったような。

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